クラブW杯に懸けるバルセロナの本気度=スペイン人記者が語る大会の位置付け
大会に出場すること自体が大きな価値を持つ
マルティネス記者は「大会に出場すること自体が大きな価値を持つ」とその重要性を語った 【小澤一郎】
「クラシコ後だけにモチベーションの低下もあるのでは?」という、こちらの問いに対してもマルティネス記者は、「いやいや、全くその心配はありません。グアルディオラという監督はチームのメンタルコントロールに長けていて、彼が就任して以降、あらゆるタイトルを勝ち取った後でも勝ち続けているのが心の操縦術の巧みさを示しています」とその理由を述べる。
戦術、選手起用のテーマについては、「おそらく、対戦相手や試合状況によって流動的にシステムや戦い方を変えてくるだろうし、個人的には3バックの1−3−4−3システムが多く使われるのではないかと見ています。クラシコで控えに回ったビジャについては、バルサにおいて『外せない選手』はいない。確かにメッシ、シャビは今のチーム状況からしてそうした選手に見えるが、わたしはそうではないと思うし、ペップは常に誰が入ってもチームとして機能するサッカーや戦術を準備しています」と説明する。
バルセロナの強さの秘けつ
中には優先順位からしてこのクラブW杯はバルセロナにとって「3番手」の大会であると語る記者もいたが、オリベロス記者自身も「本気でタイトルを獲りに来ていますよ」とは話している。同記者は「目の前の試合、大会に集中する集中力の高さがペップ・チームの特長であり、勝ち続けている理由の1つです」と語る。よって、優先順位があるとはいえ、「この大会を軽視しているわけでは全くないです」という説明を付け加えた。
最後にオリベロス記者は今のバルセロナの強さの秘密をこのように説明してくれた。
「日本人の皆さんと同じですよ。とにかく、一生懸命働くこと。その前提があって、ペップは十分な休息や睡眠、食事にこだわっています。いい選手を集めて、いいトレーニングをした上で、細部にまでこだわっていますから、ある意味勝つのは当然です。それが一番難しいのですが、秘けつというのはそういう日常的でシンプルなことにあるのではないでしょうか」
<了>