最注目の女子格闘家・神村エリカ 独占インタビュー

t.SAKUMA

11.23「RISE」直前、今最も注目を集めている女子格闘家・神村エリカにインタビュー 【t.SAKUMA】

 今、女子格闘家で最も注目される“地上最強の女子高生”神村エリカ、18歳。現在、24戦23勝の戦績で14連勝中とその勢いは誰にも止めることができない。
 およそ1週間後に迫った11月23日にはホームリングとなる「RISE85」(TDCホール)で、シュートボクシングの看板女子選手でもあるRENAとの一戦を間近に控える。小学生の時から始めた格闘技に対する想いや、RENA戦への意気込みを聞いた。

高校へは行かず、1年間キックの練習とバイトをしていました

――スポーツナビのインタビューは初登場ですので、これまでの神村選手の格闘技歴を簡単に教えていただけますか。

神村「小学校3年から中学1年まで空手をやっていました」

――空手の大会にも出場経験があるのですか。

神村「和道流でずっとやってて何回か大会に出ました」

――和道流は寸止めルールになるのですか?

神村「そうですね。ただ、メンホー(面ガード)があったので、結構ガツガツ殴ってましたね。和道流は顔面ありで拳サポーターだったんですよ」

――やはり当時から相当強かったのですか。

神村「大会にも出ましたけど、優勝はないですね。2位とか3位くらいですね。空手をやっていた時はそんなズバ抜けて強かったとかはないです」

――もともと、格闘技やキックボクシングに興味があったのですか。

神村「なかったですね。別にやりたくもないし、私グレてたんで(笑)」

――グレていましたか(笑)

神村「別に悪いことをしていたわけでありませんけど。親がもてあまして『ちょっとどうにかして』みたいな感じでキックを始めた感じですかね。とりあえず空手をやってたからキックをやってみなよってことになって、親に俺も行くから一緒に行こうよって言われてですね。親が格闘技好きで、空手も一緒にやってたので」

――デビュー戦はかなり早かったですね。

神村「デビュー戦は14歳ですね。セミプロとしてデビューしました。プロの試合が15歳で中3の終わりくらいです」

――その後、すぐに高校へ進学しなかったのは何か理由があってですか

神村「怪しいことをしていたわけではないですよ(笑)。キックでやっていこうって思って、1年間、キックの練習とバイトをしていました。今の自分に学校とか必要あるのかなって思ったんですよね。今考えるとそういう問題じゃないだろって思えるんですけど。学校に行ってる時間は無駄じゃないかとその時は思って。中学の時も友達と遊ぶのも確かに楽しいけど、自分には必要ないかなって。高校にいかなくてもやっていけるという自信があったし。だったらバイトしてお金を貯めながらキックをやった方が自分のためになるかなと。でも今は自分の夢とか、現実的にどういった仕事をしていこうかというのがみえてきて、高校卒業とかが世間的に必要とわかってきたので通信制に入った感じですね」

――それにしても、中学卒業の年齢で練習とバイトの日々を選ぶとはスゴイ決意ですね。 

神村「なにも受け入れられなかったんだと思います。みんな否定されるじゃないですか。それが嫌だったので。自分の好きなようにやりたかったんです」

――現在は高校の通信制に行きながらキックをやっているわけですが今の環境は受け入れられていますか。

神村「練習環境もいいですし、練習場所が仕事場でもあり、会長、トレーナー、先輩もみんな尊敬できますし、こういうジムでやっていけば強くなるって信頼できます。自分が信じるものがあってやっていれば間違いないと思います」

――ところで、いつも練習するときは女子1人なのですか。

神村「ターゲットはプロの女子は私しかいないんで、常にそういう環境で練習しています」

――スパーリングも男子選手と?

神村「男子の軽量級の人とやらせてもらってます。今、練習やってるなかで女子とやっても自分が伸びる感じはしないので、レベルの高い男子の選手に吸収させてもらいながらレベルを上げていくしかないかなと」

――普段の練習内容を簡単に教えてもらえますか。

神村「フィジカルがある日は朝からやって、昼寝したあとに昼練やってその後に走ります。今日やった昼練は、主にミット5ラウンドと、サンドバック10ラウンド、それにタイ人コーチとのマススパーリングですね。基本的に中途半端に練習してリングには上がれないので。気持ちは弱いし不安もありますし、一試合一試合いい試合をしなければというプレッシャーもありますから、これ以上できないってくらい練習しないとリングに上がれないです」

――ところで、神村選手の左フックはとても強力ですが習得するのに特別な練習をやったりしたのですか。

神村「特にないですね。左に特にこだわってるわけでもないですし、右も同じくらい自信があるんですけど、KOが左に偏ってるだけで。常に蹴りでもパンチでも倒せる選手でありたいと思っているので、何にこだわるってことではないですけど」

――パンチは伊藤隆会長の直伝なのですか。

神村「パンチミットは会長に持ってもらって、キックミットはタイ人のトレーナーさんに持ってもらってます。フィジカルはアレシャンド・マンソ(ブラジリアントップチームの指導などで有名)さんに見てもらってます」

――それにしても神村選手のパンチには力強さを感じます。

神村「最近、パンチの間合いと感覚がつかめてきたってのは凄くありますね。言葉では言い表せないですけど。自分はリングの中で考るということはなく本当に感覚で動いているので」

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