オルフェーヴル完ぺき三冠制覇! 来年は凱旋門賞へ=菊花賞

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次走はJCか有馬か、そして来年はロンシャンへ

世界へ羽ばたけ、オルフェーヴル! 【スポーツナビ】

 注目が集まる三冠馬の今後のレーススケジュールについて、短期的なプランとなるとジャパンカップ(11月27日、東京2400メートル芝)、有馬記念(12月25日、中山2500メートル芝)になるが、池江調教師は「さすがに3000メートルを走ったあとなので、まずは馬の様子を見ながらJCになるか、有馬になるか、オーナーと相談しながら決めていきたい」と、次走は未定。しかしながら、中・長期的なプランとして、トレーナーは胸が躍るような展望を語った。

「もうここで言ってしまいますが、来年は凱旋門賞を目標にしてやっていきたい。どのようにして持っていくか、僕自身の中での青写真はあることにはありますが、とにかく、来年の目標は“凱旋門賞制覇”です」

 一方の池添も「先生は神戸新聞杯の後から凱旋門賞って言っていたぐらいですから(笑)」と裏話を明かしつつ、「この馬ならと思いますし、夢が広がります。楽しみですね」と後押し。チーム・オルフェーヴルの次なる合言葉は、“三冠”から“凱旋門賞”となりそうだ。

 史上4頭目の三冠馬、“皇帝”シンボリルドルフが10月4日、この世を去った。しかし、いつまでも悲しむことはない。新たな三冠馬がこの日、誕生。来たる2012年、日本競馬の夢を乗せてロンシャンのターフを縦横無尽に駆け抜ける。

最速に史上初――池添&池江調教師、記録尽くめの三冠

池江調教師(左)、池添(左から4人目)ともに記録尽くめの三冠制覇となった(右は池江泰郎元調教師) 【スポーツナビ】

 また、今回の三冠制覇は記録尽くめとなった。

 まず池添は32歳3カ月1日での三冠馬達成ジョッキーとなり、これは栗田勝氏が1964年にシンザンを三冠馬とした32歳8カ月5日を上回る中央競馬史上最年少記録。さらに今回の菊花賞勝利で史上6人目の5大クラシック完全制覇も達成し、これは武豊の29歳2カ月24日に次ぐ2番目の年少記録となった。
 池添は「クラシック完全制覇は意識していませんでしたが、騎手として本当にうれしく思います。オルフェーヴルは今までジョッキーをやってきて、牡馬のクラシックとかもらったことのないものをプレゼントしてくれましたし、本当に信頼しています。騎手としてこの馬に乗れることを誇りに思います」と喜びを語った。

 そして、同馬を管理する池江泰寿調教師は、開業7年7カ月23日で三冠馬トレーナーとなり、これは1983年ミスターシービーで達成した松山康久調教師の開業7年8カ月13日を更新する開業最速記録。さらに、2005年ディープインパクトで達成した父・池江泰郎元調教師と史上初の親子三冠馬トレーナーとなった。
 池江調教師は「父との親子三冠とかは特に気にしていなくて、とにかくオルフェーヴルにとって一生に一度のチャンスである三冠を獲らせてあげたかった」と語る一方で、「今の自分があるのは父あってこそ。父の厩舎でいろんな経験を積めましたし、オルフェーヴルの父ステイゴールド、母の父メジロマックイーンも父の厩舎から出た馬。父あってこその池江泰寿厩舎です」と、偉大なる父・泰郎氏への感謝の言葉を述べた。

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