棚橋、諏訪魔、潮崎が「被災地に元気を」と意気込み メーンは『ビチッ』と“KENSOワールド”さく裂か!?=ALL TOGETHER

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新日本、全日本、ノアのオールスター戦に出場する選手たちが前日会見に臨んだ 【スポーツナビ】

 新日本プロレス、全日本プロレス、プロレスリング・ノアが集結した夢のオールスター戦、東日本大震災復興支援チャリティープロレス「ALL TOGETHER」(東京・日本武道館)の開催を翌日に控えた26日、都内で前日会見が行われ、IWGPヘビー級王者・棚橋弘至、三冠ヘビー級王者・諏訪魔、GHCヘビー級王者・潮崎豪らが大会に向けての意気込みを語った。

棚橋は「予測不能の期待感であふれている」

(左から)GHC王者・潮崎、三冠王者・諏訪魔、IWGP王者・棚橋はそれぞれ「被災地に元気を」と意気込みを語る 【スポーツナビ】

 総勢82人、全10カードで行われる今大会。メーンで6人タッグを組むことになった王者3人は、「被災地の人たちに元気や勇気を、そして力を与えられるような試合をしたい」(潮崎)、「明日は被災者の方々のために、チャンピオンとして熱い試合をすることを約束します」(諏訪魔)、「超満員のお客さん、82人のレスラーの力が一つになったら、どうなるんだろう、どこまでいけるんだろうと、予測不能の期待感であふれています。全選手82人、全力で戦います」(棚橋)と、大会への思いと意気込みを語った。

 王者たちが“王者らしい”コメントをする中、一人暴走気味のアピールを見せたのがKENSO。「いつもならこういった会見に来ると、うちの取締役、内田(雅之=全日本プロレス取締役)の顔を見ると、テンションがビチッと下がってしまいます。でも今日は違います。今日はなぜかノリノリで、明日に向けて、われわれがビチッと『オール トゥギャザー』に向けて。……いや、私に言わせれば、『オール ビチッ トゥギャザー』です」と、不思議な意気込みを見せ、会場の失笑を誘った。
 タッグを組む中邑は、「この6人タッグ、戦術の組みようがないですね。ふたを開けてみなければ分からない。どういう戦いになろうと、自分は自分らしく戦う自信はあるので、そこらへんは『ビチッ』と戦う」と、KENSOの言葉に影響されながらも意気込みを語る。そして杉浦もKENSOのコメントを聞いて「ちょっと不安になりました」と苦笑いだったが、「プロレスラーが集まって、興行収益の義援金、元気や勇気を与えたいというプロレスラーの思いが東日本に届くような試合をしたい」とコメントし、全力ファイトで被災地への思いを届けることを誓った。

話題の中心はKENSOに

この日の話題の中心となったのはKENSO(中央)。杉浦(左)、中邑(右)と組んで、メーンに出場する 【スポーツナビ】

 全選手が退場した後の囲み会見でも、話題の中心はKENSOに。「(会見の前に)『あまり出すぎたことをするな』と武藤(敬司)さんに言われていた。そう言われると、シチュエーション的には燃えてきちゃうんですよね」とニヤリ。KENSOの勢いにのまれまいと冷静に話す杉浦も「(メーンの試合は)不安より楽しみのほうが強い。明日リングに立って、どうなるか分からないけど、『ビチッ』とやりますよ」と、やはりKENSO語録が出てしまった。
 ただそのKENSOも、今大会のメーンをはれることに感慨深さを感じている。新日本プロレスで同期入門である棚橋とは「こうして武道館でメーンをはれるのがうれしい。当時、『プロレスで世の中をひっくり返してやろう』と語っていたので。辿ってきた道は違えど、こうして戦えるのは感無量」とコメント。そして、「僕は7年間ぐらい海外にいたけど、海外で自分の力を出すというか、意地を出せたのは新日本があったから。坂口会長(征二=当時、新日本プロレス会長)は『いつでも帰って来い』と言ってくれていて、それがつらくて頑張っていた。その先にいつもあいつ(棚橋)がいた。だからこの試合が、新しい出発点でもある」と、ただの自己アピールでない本心を語った。

 一方の王者組は、「(KENSOに)情熱は感じます。久しぶりに会ってみて、ちょっと目を離したすきにのびのびと育ったなと」(棚橋)、「明日の3人はくせのある3人。自分が中邑を指名して、いつもやっている杉浦さんとは良い試合を見せられる自信があるし、そこにKENSOというスパイスがあって楽しみ」(潮崎)と、やはり『KENSO』というキャラクターとの絡みに興味があるようだ。ただ、いつも対戦している諏訪魔だけは「基本、触れないこと。それで火傷しないと思う。あとは時間を短く」と“KENSO対策”を語ったが、それ以上に「(王者組の)自分の価値観、世界観、それを3人が出し切ったら、向こうのあくの強さも越える」と、王者組の真価を見せることが、大切だと語った。

 夢のオールスター戦のメーン舞台。最後は“王者たちの実力”が見られるか、それとも“KENSOワールド”に引き込まれるか、はたまたそれらを超える凄みを見せる選手が出るか。夢のある戦いに期待が高まる。
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