“鉄人”小橋が577日ぶりに復帰 完全復活を誓う=ノア

高木裕美

バッド・インテンションズがGHCタッグ初防衛

バッドインテンションズ強し、森嶋組をはねのけGHCタッグ防衛に成功 【高木裕美】

 セミファイナルのGHCタッグ選手権試合では、新日本プロレスのバッド・インテンションズことジャイアント・バーナード、カール・アンダーソン組が、森嶋猛、吉江豊のピンク・ゴディを退け初防衛に成功した。
 IWGPタッグ王者であるバッド・インテンションズは6.18新日本・大阪大会でUWFの先輩後輩コンビであった高山善廣、佐野巧真組とお互いのタイトルをかけて激突し、見事勝利。史上初のIWGP&GHCタッグ2冠王に輝くと、新日本7.3後楽園ホール大会では棚橋弘至、後藤洋央紀組相手にIWGPタッグ王座V9に成功した。

 全員合わせて500キロ超の大肉弾戦では、森嶋が2人めがけてトペ・スイシーダで飛び、吉江が2人を対角コーナーに据えて串刺しプレスを連発するなど奮闘。300キロプレスも飛び出すが、新日本でも敵なしの王者組の牙城は崩せず。必殺技のマジックキラー2連発で吉江を粉砕し、タッグ2冠王の強さを見せ付けた。

 試合後、ベルトを手にして「シンニッポン、イチバーン!」と叫ぶバーナードの元へ谷口周平が近寄り、日本語と英語でタッグ王座挑戦をアピール。「潮崎さんと組んでベルトを取り戻す」とアピールするも、バーナードが「誰?」と無視を決め込んだため、谷口はジャーマンスプレックスで投げるという手荒な挑戦状を叩きつけた。これにはバーナードもスラング連発で激怒し、「誰の挑戦でも受けてやる」と吠えた。

杉浦と健介が殴り合いバトル

壮絶な両者KOとなった杉浦との一騎打ちだったが、健介は「オレはおまえには負けない」とさらなる闘争をアピール 【高木裕美】

 前GHCヘビー級王者の杉浦貴と佐々木健介が激突したスペシャル・シングルマッチは、互いに拳で殴り合う壮絶すぎるシバき合いの末、両者KOという衝撃的な結末を迎えた。
 杉浦は09年12月にGHCヘビー級王座を初戴冠し、7.10有明コロシアム大会で潮崎に敗れるまで史上最多となる14度の防衛に成功。一方、健介は過去にプロレス界初のメジャー3大ヘビー級タイトル制覇(IWGP、三冠、GHC)を果たしたものの、最近はシングルのタイトル戦線から遠ざかっており、杉浦の挑発発言に苛立ちを見せていた。

 この一戦に至るまでの感情的な部分をムキ出しに、両者は開始直後からエルボーとチョップによる激しい打撃戦を展開。健介には鬼嫁・北斗晶もセコンドに就き、絶対に負けられない状況の中、中盤では杉浦のオリンピック予選スラム、健介の北斗ボムが飛び出すも、お互いカウント3を許さず。15分過ぎには杉浦の後頭部エルボーに健介も張り手からの延髄ラリアットを打ち込むなど、両者の戦いは激しさを増すばかり。ラリアット、張り手の応酬からいつしか互いにグーで殴り合い、両者同時にダウン。カウント10が数えられても立ち上がれず、両者KOとなった。

 ノーコメントで引き揚げた杉浦に対し、健介は「何回も意識が飛んだ。さすが最多防衛した男」と杉浦の実力は認めつつも、「オレをナメるな。今日は引き分けたけど、シングルでもタッグでも、オレはおまえには負けない」と、口先だけの挑発ではない、リング上での戦いの継続を訴えた。

中嶋がGHCジュニア王者・鼓太郎へ挑戦表明

中嶋が鼓太郎へ挑戦表明、タッグも含めノアジュニア頂点獲りへ 【高木裕美】

「第5回日テレ杯ジュニア・ヘビー級タッグリーグ戦」では3試合が行われ、GHCジュニアヘビー級王者の鈴木鼓太郎が中嶋勝彦にピンフォール負けを喫する波乱の展開が発生。史上最多となる7度の防衛に成功している王者に対し、中嶋が3.5有明コロシアム大会以来となる王座挑戦を訴えたことから、V8戦の相手に中嶋が急浮上した。
 鼓太郎は青木篤志、中嶋は梶原慧をパートナーに従えて行われたリーグ戦。中嶋は奇襲攻撃で闘志を見せ付けると、鼓太郎が繰り出すブルーディスティニー、ワンツーエルボー、変形の垂直落下式DDTといった猛攻をはねのけ、レクイエムもエビ固めで切り返すと、ハイキック、ブレーンバスター、ランニングキックからのクロスアーム式ジャーマンスープレックスで3カウントを奪取。「そのベルトにもう1回挑戦させろ。断る理由はないでしょう」とピンフォール勝ちという実績をタテに再度のタイトル挑戦を要求。無傷の2連勝で突き進む今リーグ戦についても「優勝するために上がっている」と、シングルでもタッグでも頂点獲りを宣言した。

 現GHCジュニアヘビー級タッグ王者の金丸義信、KENTA組は高岩竜一、浪口修の元ZERO1コンビに完勝。浪口に対し、KENTAの雪崩式ブレーンバスター、金丸のダイビングボディープレスという連係からKENTAがgo2sleepで勝利。現タッグチームとしてあくまで優勝を狙うKENTAは「NO MERCYの世界観を見せる」と、このリーグ戦をきっかけにさらにNMCのノア制圧を進めることを予告した。

 地元・大阪プロレスの「桃の青春タッグ」こと小峠篤司、原田大輔組はリッキー・マルビン、ロッキー・マルビンの兄弟タッグをジャーマンスープレックスで沈めリーグ戦初勝利をつかむと、「今年は決勝までいく」(小峠)と、1勝しかできなかった昨年を上回る結果を残してみせると宣言した。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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