佐藤嘉洋、90分独走インタビュー=クラウス戦勝利の翌日に聞いたK−1と格闘技界のこれから

t.SAKUMA

佐藤嘉洋が語るメディアへの要望・注文

格闘技界をとりまくメディアに対し佐藤が出した要望、それは…… 【t.SAKUMA】

――話は変わります。佐藤さんはメディアで取り上げられることが多いですが、格闘技メディアへの要望などありましたらお聞かせください。

 そうですね〜、東スポさんなんかはブランディングが上手いので、あんな感じで選手を個性付けしてくれるといいですね。マスコミの人は選手がセルフプロデュースできるのは凄いとか言いますけど、それはあなたたち(メディア)の怠慢ではないかと。僕らも、もちろんプロモーションに協力しないといけませんが、本業は練習することであり、試合すること。それにプラス、プロモーション。マスコミの人はもっと選手にブランディングの仕方を教えて頂ければと思いますね。魔裟斗さんとか、乙くんとか、須藤元気さんとか、自分でキャラを創って上手くできる選手は取り上げられるけど、そういうことができない選手も取り上げて、もっとスターを作ってほしいなと。スターはなるもんではなく作るものだと思うので。“ある程度、虚像は大事です”、って沢木耕太郎が言ってましたよ(笑)。

10年8月。元全日本キックの興行部長であった宮田氏(左)の要請でKrushに参戦。試合後にはリング上で握手 【t.SAKUMA】

――TwitterやFacebookなどネット関係にも強い佐藤選手ですが、ネットメディアへの注文はありますか。

 ネット媒体は本当にやってくれていると思う。うまくやっているんじゃないですか。試合の速報がその日に必ずみられるんですから。僕はスポナビ、GBR、BoutReviewには何の注文もないですけどね。

――因みにスポーツナビとは関係ないのですが、GBRの有料会員にはなっていますか(笑)。

 1回なろうとしたんですけど面倒でやめましたね。有料会員になってもいいんですけど、面倒くさいんですよね。なんかビッグローブの会員になったりしないといけないじゃないですか(笑)だいたい、入会ページは2ページくらいで終わらせないといけないですよね。ただ、サイトの独自性は一番だと思いますよ。

――バウトレビューについては。

 バウトレビューはやたら僕に冷たいんですよね。僅差で負けると完敗で、普通に勝つと辛勝で(笑)。なんか、僕が全日本を辞めたあたりから厳しくなったんですよね。宮田(充)さん(元全日本キック興行部長)は(全日本キック退団を)5年で許してくれたんですけど、バウレビは許してくれてないみたいなんですよ(笑)。

佐藤vs.新日本プロレス・永田裕志、大みそかにやる!?

身体能力の高さを見せる自演乙(上)のプロレスについては佐藤も絶賛 【t.SAKUMA】

――ところでスポーツナビはプロレス情報も扱っているのでプロレスについてもお聞きしようと思うのですが、昨年は「G1クライマックス出場か」という話をメディアで見かけたような気もしますが、今年はそういう話はあるのでしょうか?

 僕は永田(裕志)さんが優勝するためにサポートする側にまわりたいですね。セコンドについたり。

――現在、K−1選手である自演乙選手と京太郎選手がすでにプロレスのリングに上がりました。ご覧になられましたか。

 乙君の方は見ましたよ。感動しましたね! 彼マジメにやってますよ。練習していなかったら、雪崩式フランケンシュタイナーなんてできないでしょ。もうK−1出ないで、プロレスやったほうがいいんじゃないですか(笑)。真面目に取り組んでいるから、凄い感動できましたね。

――8月下旬に開催されるプロレス興行IGF・スーパースター・フェスティバル・オールスター大会では、K−1戦士でもあるジェロム・レ・バンナ、レイ・セフォー、ピーター・アーツが参戦予定ですが、佐藤さんは何かビビッときませんか。

 来ませんね〜(笑)。試合は、ちょっと3カ月くらいはやらないですね。8月下旬に出るなら7月からガンガン練習しないといけないですから。ちょっと厳しいです。

――ということは今後、日程さえあえば参戦もありえるかも。

 あんまりにも煽られたらやっちゃうかもしれませんね(笑)。

――仮に佐藤さんがプロレスに参戦するとしたら、誰と戦ってみたいなどの希望はありますか。

 自分はサポートしたいと言いつつも永田さんと戦いたいなと(笑)。

――永田選手はキックボクシングのジムにも10年くらい通っていますからね。

 年末にDynamite!!なんかで、キックルールで試合ができたら面白いですね!

――因みに、昨夜は永田選手から伝授されたというサンダーデスキックは出したのでしょうか。

 一発出したんですけど完全に空振りましたね(笑)。サンダーデスキックは、ハイキックなんですけど、当たっていればクラウスは入院してましたから。彼にとっては、運が良かったですね。

目標は40歳くらいまでに100戦して引退

試合翌日、応援に東京まで来た家族と一緒に食事へ出かける佐藤と愛息 【t.SAKUMA】

――これからの予定についてお聞かせください。

 7月2日にジム(名古屋JKフィットネス)をオープンするので、ジムの仕組みを作って固めるのに最低1カ月はかかると思うので、まずはそれに専念しようと思っています。さっき言っていたように、やはり競技人口を増やしていきたいですね。

――では、次戦は。

 ここ最近は試合をやりすぎたので少し休みたいですね。昨年の世界トーナメントが終わってから、どの試合も1〜2カ月間隔でやってきたので。こんなに強い奴と、こんな短期間で何度もやった奴はいないと思いますよ。次戦は、世界トーナメントくらいに照準を合わせたいですね。

――これからのご活躍にも期待してます。

 現在通算64戦ですけど、目標は40歳くらいまでに100戦して引退しようと思ってるので、のんびりやりますよ。

――試合の内容的にはもう100戦分くらいですね。

僕ほど内容が濃い64戦はいないという自信は持ってます。

――最後に読者へ一言ありましたら。

オレのツイッターは面白いから見ておけよ!(笑)。

【t.SAKUMA】

■プロフィール 
佐藤嘉洋 さとうよしひろ
愛知県名古屋市出身 1981年1月25日生まれ
64戦48勝16敗

獲得タイトル
・K−1 WORLD MAX 2006、2007 日本トーナメント優勝
・K−1 WORLD MAX 2010 世界トーナメント 準優勝
・WKA世界ムエタイウェルター級王座
・WPKC世界ムエタイスーパーウェルター級王座

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