クラッシャー再始動! 川尻達也インタビュー=DREAM

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山田さんから『お前はクズだから』って言われた

引退も考えていた川尻に対し、山田トレーナー(左)がかけた言葉はなんと「お前はクズなんだから」 【t.SAKUMA】

──それが現役続行を決意したひとつの要因なんですね。

川尻「あと、山田(武士トレーナー)さんにも言われたんですよ。山田さんとめしを食っているときに『“もう潮時かな”って思っています」って言ったら、『えっ!? お前、クズだけどこれから先、大丈夫!?』って(笑)。『お前は格闘家としてはすごいかもしれないけど、人間としてはクズなんだから、お前は格闘技以外で食っていくことはできねえ』と。

──し、辛辣ですね……。

川尻「『お前、知らなかったの!? これしかできないよ? カスなんだから』って。……あれ? 『クズ』だったかな?(笑)」

──そこはどっちでもいいと思います(笑)。

(※ここで山田トレーナーが通りかかる)

川尻「あっ、山田さん! 山田さんから『お前はクズだから』って言われた、って言っちゃいました(笑)」

山田「フハハハハ!!」

──「格闘技以外できるはずねえだろ」と。

山田「じゃあ、川尻くんにあと何ができると思います?」

──う〜ん……あまり思い浮かばないですけど、でも川尻選手は格闘技界の中では比較的常識者として……。

山田「(さえぎって)って川尻くんも言い出したの。だから、『そんなことはねえ!』って言って。たしかに川尻くんはキレたり、非常識なことはしないよ。でも、おかしいヤツらはヤツらで、そういったもん同士でつるんだりして、人の輪を培っている。それが少ないグループだったとしても、先輩後輩の接し方とかさ、人と共存できる力というのが養われているんだよね。でも、川尻くんにはそれがない。フハハハハ!!(笑)」

──そんな、笑いながらもキッパリと(笑)

山田「人と共存できない人間が社会の歯車のひとつになれるわけないじゃないですか(と言いながら退出)」

「目の前にあるシケリム戦に絶対に勝つ」

7月16日のシケリム戦は絶対に負けない、絶対に勝つ! 【t.SAKUMA】

──山田トレーナーの言葉には川尻選手は納得する部分はあったんですか?

川尻「ありました。たしかに僕は人と目を合わせるのも苦痛だし、人から偉そうに言われるも嫌だし、命令されるのも嫌だし……」

──あ〜あ〜……。

川尻「だから、たしかにそう言われてみれば、社会の歯車にはなれねえなと思って(笑)。『じゃあ、これしかねえな』と」

──いろいろな方からのお言葉もあり現役続行を決意されたとのことですが、ご自身の中では、これまで持っていた「もう一度、世界一を目指す」という部分は盛り返しているのですか?

川尻「この前あんな負け方をしておいて『世界一』と言うのはおこがましいし、今のところは『次の試合に絶対に勝つ』ということだけです。今は、『世界一を目指す』というよりも、『目の前にあるシケリム戦に絶対に勝つ』という気持ちだけですね」

──シケリム選手の印象についてはどうでしょう?

川尻「若くて、今、世界のMMAの軽量級を騒がせているノヴァウニオンの選手。練習環境的には最高だと思うし、とにかく若いので短期間で成長してガラッと変わっている可能性もあるし、要注意ですよね。遠藤(雄介)戦、富樫(健一郎)戦、アメリカでの試合も観ていますけど、どんどん成長しているのが分かりますから。ただ、負けるわけにはいかないんでね、僕も。まあ、ぶっ飛ばしますよ。ナメてはいないですけど、絶対に負けない」

──元修斗世界王者対決でもあります。

川尻「僕が第8代で、向こうが第10代かな? 僕は昔、五味隆典っていう先輩王者には負けていますけど、後輩王者には負けるわけにはいかないですから。(第6代王者の)ヨアキム(・ハンセン)には金玉蹴られて秒殺で勝っていて(笑)、修斗王者対決は1勝1敗なので、絶対に負け越しはしません。ぶっ倒しますんで、ぜひ会場に観に来てください」
■「DREAM JAPAN GP FINAL−2011バンタム級日本トーナメント決勝戦−」
7月16日(土)東京・有明コロシアム 開場16:00 開始17:00

【決定対戦カード】

<バンタム級日本トーナメント 決勝戦>
所 英男(日本/リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)
今成正和(日本/チーム・ローケン)

<バンタム級日本トーナメント 3位決定戦>
藤原敬典(秋本道場ジャングルジャンクション/チームZST)
大沢ケンジ(日本/和術慧舟會HEARTS)

<DREAMライトヘビー級タイトルマッチ>
ゲガール・ムサシ(オランダ/チーム・ムサシ)
泉 浩(日本/プレシオス)

<DREAMフェザー級タイトルマッチ>
高谷裕之(日本/高谷軍団)
宮田和幸(日本/BRAVE)

<ライト級ワンマッチ>
川尻達也(日本/T−BLOOD)
ヴィラミー・シケリム(ブラジル/ノヴァウニオン)

<ヘビー級ワンマッチ>
トッド・ダフィー(米国/グラッジ・トレーニング・センター)
ニック・ガストン(米国/8 8 Striking System)

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