世界的名将が語る「日本ラグビーに必要なこと」=みなとスポーツフォーラム 2019年ラグビーワールドカップに向けて
世界的に尊敬を集めるエディー・ジョーンズ氏が日本ラグビーに熱いメッセージを送った 【スポーツナビ】
2003年にオーストラリア代表監督としてW杯準優勝、07年に南アフリカ代表アドバイザーとしてW杯優勝を勝ち取った“世界的名将”は、自身の経験を振り返り、日本ラグビーへの熱いメッセージを送った。
日本独自のスタイルを明確に 国民が応援したくなるラグビーを
日本ラグビーとしては19年のW杯自国開催に向けてどうするか。成功させるためには代表が優れていることが絶対条件で、ベスト4に入らなくてはいけません。
もっとも大事なことはスター選手を育てること。世界のトップの国は独自のスタイルがあります。では、日本のスタイルはなんでしょう?この部分を明確にして、こだわっていくことが必要です。
本当に良いチームになるには来年から始めることです。19年を見据えた若手を見つけて育てていきます。15年のW杯でベスト8に入り、19年にベスト4を目指します。
日本独自のユニークなラグビー、国民が見て面白く、応援したくなるようなラグビーをする必要があります。日本は他国に比べてポテンシャルがあると確信しています。まだまだ伸びます。そのためにはビジョンが重要になります。
今、スーパーラグビー(南半球で行われている世界最高峰のリーグ戦)に参加できる日本人は堀江(翔太/パナソニック)と日和佐(篤/サントリー)だと思います。彼らをどう成長させるか。2019年に向けて、私は日本ラグビーをサポートしていきたいと思っています。
W杯の優勝国を大胆予想 日本代表監督のオファーが来たら…?
6月26日にはトップリーグ選抜の監督として日本代表と戦う 【スポーツナビ】
――6月26日の日本代表vs.トップリーグ選抜(ジョーンズ氏が監督)でどう戦いますか?
ノーキック(笑)。東北の方々へのチャリティーということで非常に大事な試合です。準備は2日間しかありませんが、それで十分です。見ている人が引き込まれるような魅力的なラグビーをします。気持ちが入っていて、ボールを動かせる選手で勝ちます。
――今年のW杯を予想してください。
NZが優勝(笑)。これまでW杯を勝ってきたチームには常に素晴らしいキャプテンがいました。NZのリッチー・マコウは素晴らしいリーダーです。NZにとって過去に欠けていた部分を強化したわけです。
オーストラリアは15年に優勝できると思います。彼らは若いチーム。中心になるゲニアやクーパーは23歳です。彼らは18歳の時に日本と戦っています。そうした経験があるから今、世界を舞台に活躍しているのです。
日本はカナダには勝つでしょう。トンガにはギリギリです。トンガの代表メンバー次第ですかね。
――明治大でラグビーを教えたいのは本当ですか?
私の妻が明治出身なんです。彼女はタフで厳しい奥さんです(笑)。今はサントリーでの指導を楽しんでいます。ただ、元教師なのでいずれは教授や先生としてラグビーを教えていきたいという思いはあります。誰か、明治のコネクションを紹介してください(笑)。
――日本協会からオファーがあれば代表監督を引き受けますか?
日本協会はビジョンを持つ必要があります。トップリーグの上位4チームは本当に素晴らしい。そこから代表につなげることが必要です。ビジョンの実現に向けて真剣に動いていく人材も必要です。そうしたことが整えば魅力的な仕事です。整わなければ、魅力的ではありません。
<了>
協力:(公財)日本ラグビーフットボール協会
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