世界的名将が語る「日本ラグビーに必要なこと」=みなとスポーツフォーラム 2019年ラグビーワールドカップに向けて

スポーツナビ
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提供:(公財)日本ラグビーフットボール協会

世界的に尊敬を集めるエディー・ジョーンズ氏が日本ラグビーに熱いメッセージを送った 【スポーツナビ】

 5月31日に開催された、東京都港区と日本ラグビー協会が主催する「みなとスポーツフォーラム 2019年ラグビーワールドカップに向けて」に、サントリーのGM兼監督のエディー・ジョーンズ氏が登場した。
 2003年にオーストラリア代表監督としてW杯準優勝、07年に南アフリカ代表アドバイザーとしてW杯優勝を勝ち取った“世界的名将”は、自身の経験を振り返り、日本ラグビーへの熱いメッセージを送った。

日本独自のスタイルを明確に 国民が応援したくなるラグビーを

 私は幸運にも03年と07年のW杯でコーチとして14試合を戦って、13勝しました。03年の決勝でイングランドに延長戦の末に負けたのが唯一の敗戦です。今日は私の経験を皆さんにお話ししたいと思います。

 日本ラグビーとしては19年のW杯自国開催に向けてどうするか。成功させるためには代表が優れていることが絶対条件で、ベスト4に入らなくてはいけません。
 もっとも大事なことはスター選手を育てること。世界のトップの国は独自のスタイルがあります。では、日本のスタイルはなんでしょう?この部分を明確にして、こだわっていくことが必要です。

 本当に良いチームになるには来年から始めることです。19年を見据えた若手を見つけて育てていきます。15年のW杯でベスト8に入り、19年にベスト4を目指します。
 日本独自のユニークなラグビー、国民が見て面白く、応援したくなるようなラグビーをする必要があります。日本は他国に比べてポテンシャルがあると確信しています。まだまだ伸びます。そのためにはビジョンが重要になります。

 今、スーパーラグビー(南半球で行われている世界最高峰のリーグ戦)に参加できる日本人は堀江(翔太/パナソニック)と日和佐(篤/サントリー)だと思います。彼らをどう成長させるか。2019年に向けて、私は日本ラグビーをサポートしていきたいと思っています。

W杯の優勝国を大胆予想 日本代表監督のオファーが来たら…?

6月26日にはトップリーグ選抜の監督として日本代表と戦う 【スポーツナビ】

 以下は質疑応答の一部。

――6月26日の日本代表vs.トップリーグ選抜(ジョーンズ氏が監督)でどう戦いますか?

 ノーキック(笑)。東北の方々へのチャリティーということで非常に大事な試合です。準備は2日間しかありませんが、それで十分です。見ている人が引き込まれるような魅力的なラグビーをします。気持ちが入っていて、ボールを動かせる選手で勝ちます。

――今年のW杯を予想してください。

 NZが優勝(笑)。これまでW杯を勝ってきたチームには常に素晴らしいキャプテンがいました。NZのリッチー・マコウは素晴らしいリーダーです。NZにとって過去に欠けていた部分を強化したわけです。
 オーストラリアは15年に優勝できると思います。彼らは若いチーム。中心になるゲニアやクーパーは23歳です。彼らは18歳の時に日本と戦っています。そうした経験があるから今、世界を舞台に活躍しているのです。
 日本はカナダには勝つでしょう。トンガにはギリギリです。トンガの代表メンバー次第ですかね。

――明治大でラグビーを教えたいのは本当ですか?

 私の妻が明治出身なんです。彼女はタフで厳しい奥さんです(笑)。今はサントリーでの指導を楽しんでいます。ただ、元教師なのでいずれは教授や先生としてラグビーを教えていきたいという思いはあります。誰か、明治のコネクションを紹介してください(笑)。

――日本協会からオファーがあれば代表監督を引き受けますか?

 日本協会はビジョンを持つ必要があります。トップリーグの上位4チームは本当に素晴らしい。そこから代表につなげることが必要です。ビジョンの実現に向けて真剣に動いていく人材も必要です。そうしたことが整えば魅力的な仕事です。整わなければ、魅力的ではありません。

<了>

協力:(公財)日本ラグビーフットボール協会
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