KUSHIDAが新日本プロレスに円満移籍=SMASH

高木裕美

KUSHIDA(左)がSMASH退団、4月1日付で新日本プロレスに円満移籍することが発表された 【神谷繁美】

 25日の「SMASH.14」東京・新宿FACE大会では、いよいよ来月に迫った初の聖地興行3.18後楽園ホール大会を前に、超満員札止めとなる600人を動員した。

 この日は後楽園大会のカードも一部発表され、TAJIRI、サブゥー、朱里組vs.マイケル・コバック&地獄の使徒2人や、華名vs.FUNKI、トミー・ドリーマーvs.スターバックが決定。ほか、ウルティモ・ドラゴン、TAKAみちのくの参戦も発表された。

 また、KUSHIDAが後楽園を最後にSMASHを離れ、4月1日付で新日本プロレスに円満移籍することもリング上から発表された。昨年から新日本マットにスポット参戦し、武者修行での成果が認められ、3.19新日本・名古屋大会ではIWGPジュニアヘビー級王者プリンス・デヴィットへの挑戦も決まっているKUSHIDAは、新たな旅立ちに際しあたたかい声援を送ってくれたファンに「ありがたい」と大感謝。所属としてのラストマッチとなる3.18後楽園のカードについてはTAJIRIが「自分が考えているカードを組みたい。キッチリとお客さんを感動させたい」と、最後にふさわしい相手との対戦を組むことを示唆した。 

コバックがTAJIRIを返り討ち

TAJIRI(手前)は“地獄の醜悪生物”サイボニック・マシーンにも大苦戦 【神谷繁美】

 メーンイベントでは、TAJIRI、AKIRA組が、“地獄のアル・カポネ”マイケル・コバック&“地獄の醜悪生物”サイボニック・マシーン組と対戦。FCF新王者となったコバックが前王者のTAJIRIを返り討ちにした。

 TAJIRIとコバックは前回「SMASH.13」でFCFチャンピオンシップ王座をかけて対戦。コバックは国歌斉唱のスキにTAJIRIを襲撃するというなりふり構わぬ手段でベルトにかける執念を見せつけてベルトを強奪。さらに、欧州全土で抱える地獄の使徒の1人を今回送り込んできた。

 かつてコバックに顔面を破壊された恨みを抱いて怪物となったというマシーンは、タンク型の体型と欧州ヘビー級王者の実力を武器に、TAJIRIのハンドスプリングキックをはね返し、ミサイルキックやラリアットを炸裂。さらには、かわされはしたものの豪快なリバーススプラッシュも披露してみせる。
 SMASHコンビも勝機を見出そうとするが、AKIRAがコバックに放ったムササビプレスをカットされて万事休す。“地獄の使徒”の強力な援護射撃を得たコバックがコバッククラッシャーでAKIRAを仕留めた。

 試合後も猛威を振るうコバックたちの元にSMASHのメンバーたちが続々と救出に駆けつける中、頭にターバンをかぶったアラビアンスタイルで登場した朱里がコバックにイスを投げつけ、天を指差すポーズでサブゥー参戦をアピール。これにより、次回3.18後楽園でTAJIRI、サブゥー、朱里組vs.コバック&地獄の使徒2人による6人タッグ戦が決定した。
 コバックは乱入してきた朱里に怒り狂い、ハードコアスタイルで受けて立つと宣言。また、TAJIRIはこの一戦を前に朱里に「ある相手と戦ってほしい」と課題を与えることを予告した。

大森はフィンランド総帥スターバックに完敗

“SMASHの大森”として挑んだ初戦だったが、元FCF王者スターバックに完敗 【神谷繁美】

 セミファイナルでは大森隆男がスターバックと一騎打ち。これまでのキャリをかなぐり捨て、ワールドトライアウトからようやくSMASHの一員となった大森だが、元FCF王者の前に沈んだ。

 大森は前回大会でベテランのAKIRAとの一騎打ち。敗れはしたものの、ようやくSMASHの仲間として認められ、「スターバックと戦って宝物をつかんでこい」とハッパをかけられると、メーン終了後、TAJIRIをパイルドライバーで襲撃するスターバックの元へ駆けつけ、その場で対戦をアピールした。

 大森はその長身を生かしたダイナミックな攻撃を仕掛けるも、5分過ぎにダイビングニードロップをかわされて自爆したのを機に、右ヒザ攻めのエジキに。マッケンロー、鉄柱ヒザ攻撃、足4の字固めなど、執拗なヒザ攻めに苦しめられるが、15分過ぎにハイキック、ニールキックで反撃に出ると、ついにアックスボンバーを炸裂。だが、当たりが浅くカウント2止まり。ならばとアックスギロチンドライバーを狙おうとしたところ、スターバックもツームストンの体勢へと切り返そうとしたため、まるでシーソーのように持ち上げたり、持ち上げられたりを繰り返した挙げ句、スターバックの一撃必殺のツームストンに撃沈。かつてはZERO1の世界ヘビー級王座にも輝いた大森が、世界の壁の厚さにブチ当たった。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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