棚橋がまさかの逆ラリアット発射! 小島撃破し初防衛=新日本プロレス

高木裕美

V5のデヴィットにKUSHIDAが挑戦表明

ジュニア王座V5を達成したデヴィット(左)にKUSHIDAが挑戦表明 【高木裕美】

 IWGPJr.ヘビー級選手権試合では王者プリンス・デヴィットがTAKAみちのくを退け5度目の防衛に成功。試合後はSMASHのKUSHIDAが次期挑戦者に名乗りを上げ、王者も握手で応えた。

 TAKAはNOSAWAと共に「ビッグビジネス」の匂いをかぎつけて新日本マットに殴り込み。IWGPジュニアタイトルの総獲りを予告していたが、1.30後楽園で組まれていたジュニアタッグ戦は左肩負傷で欠場。代わりにNOSAWA、タイチ組でApollo55(デヴィット&田口隆祐組)に挑んで完敗していた。

 キャリアで勝るTAKAは老獪なテクニックを見せつけ、ジャストフェースロック、スーパーKで自分のペースに引き込もうとするも、デヴィットもノータッチトペ、ダイビングフットスタンプでダメージを与え、必殺技のブラディーサンデーで勝利した。
 試合後、「オレはIWGPジュニアヘビー級のベルトを巻くためにレスラーをやっているんだと分かった」というKUSHIDAからの挑戦表明を受諾したデヴィットは、過去1勝1敗の相手に対し、「同じ頃からキャリアを積んできた選手として尊敬している。タイトルをかけて戦えて嬉しい。ベストを尽くして戦いたい」と健闘を誓い合った。

No.1タッグ証明、バッドインテンションズがV6に成功

バーナード(右)&アンダーソン「オレたちが真のNo.1だ!!」 【高木裕美】

 IWGPタッグ選手権試合では王者組のザ・バッドインテンションズことジャイアント・バーナード、“ザ・マシンガン”カール・アンダーソン組が、昨年のプロレス大賞・最優秀タッグ賞を受賞した日墨マッスルオーケストラこと中西学、ストロングマン組を下しV6に成功した。

 日墨マッスルオーケストラは昨年のプロレス大賞で最優秀タッグ賞を受賞。だが、実績で圧倒的に上回るバーナード組が真っ向から異論を唱えた。1.4東京ドームで行われた3WAYタッグタイトル戦では王者組がビアマネー・インク(ジェームス・ストーム、ロバート・ルード)を倒して防衛に成功するも、なおも王者組の怒りは収まらず、ついに直接対決で決着をつけることになった。

 中西組はマッケンロー&ラリアットの合体攻撃や、2人同時にアルゼンチンバックブリーカーを決めるなどパワーで押しまくるも、アンダーソンが中西をガン・スタンでダウンさせる間に、バーナードがストロングマンをマジックキラーからのバーナードライバーで沈めた。
 名実ともに「ナンバーワンタッグチーム」であることを証明したバッドインテンションズは、プロレス大賞を制定する東京スポーツ新聞社の記者をつかまえ、改めて自分たちが最強であることをアピール。このベルトとファンの歓声こそが動かぬ証拠であると主張した。

タイガーが石井のマスクはく奪、屈辱の丸坊主白日に

タイガーがついに石井の丸坊主アタマを白日のもとにさらした 【高木裕美】

 タイガーマスクは因縁の石井智宏に2連勝。石井の黒い虎仮面を剥ぎ取り、屈辱の丸坊主頭を白日の下にさらした。

 両者は1.23後楽園では互いのマスクと髪の毛をかけたマスカラ・コントラ・カベジェラ戦で対戦し、タイガーが逆さ押さえ込みで勝利して石井の髪の毛を刈り取ったものの、せっかく丸坊主にした頭を石井がマスクで隠したため、再度互いのマスクをかけて戦うことになった。

 石井のイス攻撃、ラリアット、垂直落下式ブレーンバスターなどの猛攻にタイガーもタイガードライバー、ハイキックで立ち向かうと、顔面蹴り3連弾から「タイガーとはこういうものだというプレゼント」という思いを込めたタイガースープレックスで勝利。ブラックタイガーのマスクをはがし、ようやく1カ月越しで丸坊主頭を観客の前にさらすと、「オレには失ったものはない。損をしたのはアイツだけ」と虎の仮面を守り抜くという意地を見せ付けた。
■新日本プロレス「The New Beginning」
2月20日(日)宮城・仙台サンプラザホール 観衆:3200人(超満員札止め)

<第9試合60分1本勝負 IWGPヘビー級選手権試合>
[王者]○棚橋弘至
(22分22秒 ハイフライフロー→片エビ固め)
[挑戦者]●小島聡
※第56代王者は初防衛に成功

<第8試合30分1本勝負 スペシャルシングルマッチ>
○後藤洋央紀
(17分36秒 昇天・改→片エビ固め)
●内藤哲也

<第7試合30分1本勝負 スペシャルタッグマッチ>
●本間朋晃、真壁刀義
(11分29秒 TTB)
タイチ、○MVP

<第6試合60分1本勝負 IWGP Jr.ヘビー級選手権試合>
[王者]○プリンス・デヴィット
(13分17秒 ブラディ・サンデー→片エビ固め)
[挑戦者]●TAKAみちのく
※第60代王者は5度目の防衛に成功

<第5試合60分1本勝負 IWGPタッグ選手権試合>
[王者組]“ザ・マシンガン”カール・アンダーソン、○ジャイアント・バーナード
(18分28秒 バーナードライバー→片エビ固め)
[挑戦者組]●ストロングマン、中西学
※第57代王者組は6度目の防衛に成功

<第4試合時間無制限 イリミネーションマッチ>
キング・ファレ、井上亘、永田裕志、天山広吉
高橋裕二郎、飯塚高史、矢野通、中邑真輔
●ファレ−○高橋 4分43秒 東京ピンプス→体固め
○天山−●高橋 6分18秒 TTD→片エビ固め
●天山−○飯塚 13分58秒 OTR
○井上−●飯塚 14分16秒 スピアーオブジャスティス→片エビ固め
●井上−○矢野 15分30秒 裏霞
○永田−●矢野 18分10秒 首固め
●永田−○中邑 21分41秒 ボマイェ→片エビ固め
※CHAOSが1人残りで勝利

<第3試合無制限1本勝負 マスカラ・コントラ・マスカラ>
○タイガーマスク
(8分45秒 タイガースープレックスホールド)
●石井智宏

<第2試合20分1本勝負>
○KUSHIDA(SMASH)、田口隆祐、獣神サンダー・ライガー
(8分45秒 ミッドナイト・エクスプレス→片エビ固め)
●キラーラビット、邪道、外道

<第1試合20分1本勝負>
○タマ・トンガ
(5分20秒 トンガ・ツイスト→体固め)
●高橋広夢

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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