日大三が初優勝! 計り知れない経験値を得て春夏へ=明治神宮大会高校の部総括
優勝の日大三・吉永「失点しない投手を目指したい」
日大三高を引っ張ったのはエースの吉永健太朗(2年)。3試合全てを完投し、防御率は1.00。最速147キロの直球に、カーブ、チェンジアップ、タテのスライダーを組み合わせて、抜群の安定感を見せた。182センチ77キロの立派な体格は高校2年生秋としては十分すぎる素質。制球も安定しており、四死球は27イニングでわずか5つだった。だが本人は全試合で失点したことに納得がいかない様子。「失点をしない投手を目指したい」と冬場の課題を口にしていた。
この吉永を支えたのが打線。初戦の北海高(北海道)戦では1番の高山俊(2年)が先制2ラン。準決勝の浦和学院高(関東・埼玉)戦では1点を先制した直後に7番・菅沼賢一(2年)の3ラン、そして決勝では追加点がほしい4回に4番・横尾俊建(2年)に一発が飛び出すなど、3本塁打全てが相手にダメージを大きく残す一発になった。3試合通じてのチーム打率は2割8分4厘。高山、横尾ら今春の選抜準優勝メンバーが健在だが、少し粗っぽい攻撃もあった。小倉全由監督は「もっとしつこさを身につけたい」と緻密(ちみつ)に得点を積み上げる打線への変革をこの冬の課題に挙げた。
鹿児島実・野田は初戦の入り方が課題
打線では、1番を打つ平山大海(2年)は、明徳義塾戦高では警戒されながらも、2盗塁を決めた走塁センスはインパクト十分だった。