王国ブラジルの威信回復のために=ブラジル代表マノ・メネーゼス監督インタビュー
ドゥンガの後を受けて、ブラジル代表の監督に就任したメネーゼス 【Getty Images】
メネーゼスが監督に就任してからの成績は3連勝。そして17日にはカタールのドーハで宿命のライバル、アルゼンチンとの親善試合に臨む。この試合に向けて、メネーゼス監督は、若手を招集すると同時に、ドゥンガ監督時代に冷遇されていたロナウジーニョを1年半ぶりに代表に招集した。
徐々に前任者との違いを鮮明にしつつあるメネーゼス。彼が求めるサッカー、そしてロナウジーニョ招集の意図とは? 宿敵との試合を前に、新指揮官に話を聞いた。
ブラジル代表監督に招へいされたことを誇りに思っている
おっしゃることは分かるが、わたしは今回、ブラジル代表が新しい時代を迎えたこと、そして誰に対しても代表への扉が開かれていることを示したかったのだ。つまり、どのカテゴリーの選手であってもチャンスがあるということを。その一方で、新しいページをめくる時は、過去のW杯における出来事を教訓とし、新たな挑戦に向かって徐々に世代交代を図らなければならない。われわれはホームで開催するコンフェデレーションズカップやW杯を控えているからね。
――2014年のW杯について言えば、ブラジルは64年ぶりの母国開催となる。当時は決勝ラウンドでウルグアイに敗れ、準優勝に終わっていますが
われわれは常に前を見据えなければならないと思う。当時のことはわたしも話には聞いているが、今は時代が違う。1950年という、だいぶ昔に起きたことをファンタジーとしていつまでも心に留めておくわけにはいかない。当時とは選手も異なれば、期待されていることも環境も違う。今日のサッカーはあの時代とは別物だ。マーケティングがあり、放映権があり、何もかもが異なる。
だからこそ、今から準備を始めることが必要なのだ。もう一度、W杯でトロフィーを手にするためにね。14年に優勝したとしても、12年もタイトルから遠ざかっていたことになる。ブラジルのような国にとっては、長すぎるくらいだ。
――あなたが就任する前、CBF(ブラジルサッカー協会)は監督候補として別の2人にアプローチした。まずはルイス・フェリペ・スコラーリを招へいしようとしたが、彼は望まなかった。続いて、ムリシー・ラマーリョに接触したが、フルミネンセが承諾しなかった。そして、あなたがオファーを受けた。一番最初にアプローチされなかったことについて、過小評価されていると感じたことは
それはないね。わたしはブラジル代表監督に招へいされたことを誇りに思っているし、満足している。14年のW杯に前年のコンフェデレーションズカップ、15年のコパ・アメリカ(南米選手権)、そして16年のリオデジャネイロ五輪と、母国でこれだけのイベントが開催される時に監督に就任したんだからね。プレッシャーにも打ち勝つことができると感じている。地元開催はわれわれを助けてくれるし、難しいことは何もない。わたしは選手たちを全面的に信じている。