6球団指名の早大・大石が実力を発揮=明治神宮大会大学の部リポート

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 明治神宮大会4日目が16日、神宮球場で行われ、早大が神奈川大を4対1で破り、決勝に進出した。北海道日本ハムドラフト1位の先発・斎藤佑樹が5回を3安打1失点に抑えると、埼玉西武ドラフト1位の2番手・大石達也が4回無失点。ドラフト1位リレーで神奈川大打線にすきを与えなかった。打線は3回に土生翔平のタイムリー三塁打で先制すると、1対1と同点の8回に地引雄貴の2点タイムリー、川西啓介のタイムリーで3点を勝ち越した。

 2010年度のプロ野球ドラフト会議で6球団に指名された大石達也が2番手として6回から登板。投球の7割以上がストレートというパワーピッチングで、4イニングを1安打無失点、6奪三振。一度もセカンドを踏ませなかった。9回に回ってきた打席では初球にセーフティーバントを試みると、続くストレートをセンターにはじき返すヒット。3年春の早慶戦に「7番・ショート」でスタメン起用されたこともある高い運動能力を見せた。
「最近安定感がなかったので、安定して同じ指のかかりで投げられるように」というテーマを掲げ、今大会初のマウンドに上がった大石。「相手は外の真っすぐが見えていない感じだった」という分析と、先発の斎藤から「審判は外角にゾーンが広い」とアドバイスを受けて、外角ストレートを多投した。「いい球と悪い球がばらばらで満足はしていない」というものの、最速は150キロを計時し、6三振の決め球はすべてストレートだった。そのうち見逃し三振は4つ。「球速以上のストレートで普通のタイミングでは打てないから早めにトップをつくる」と対策を掲げていた神奈川大打線にバットを振ることすらさせなかった。今夏の世界大学野球選手権で日本代表コーチを務め、日本代表メンバーだった大石を間近で見ている神奈川大・古川祐一監督も「斎藤君、大石君ともにすばらしいピッチャー」とあらためてうなった。

 斎藤が「早大として大会初優勝がかかっている。優勝目指してやりたい」と熱く語っていたのに比べて、「勝っても負けても最後。優勝が一番だが、楽しんでできたらいい」とひょうひょうと最後の大会への想いを語った大石。11月3日の東京六大学優勝決定戦と同じく、大学4年間を締めくくる最後のマウンドで歓喜の中心にいることができるか。
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