石川遼、あこがれのタイガー・ウッズと夢の対決!=日米スーパースターがTVマッチで“初競演”

スポーツナビ

タイガー・ウッズ(左)と石川遼、日米スーパースターによる夢の対決がついに実現した 【スポーツナビ】

 男子ゴルフの石川遼(パナソニック)が1日、神奈川・横浜CCで行われたテレビ番組の収録で、あこがれのタイガー・ウッズ(米国)との直接対決に挑んだ。二人が一緒にラウンドするのは2009年7月の全英オープン、同10月のプレジデンツカップ以来、通算3度目。シングルスとしては初の対戦となった。

 対決は6ホール(パー25)のストロークプレーで争われ、石川は1バーディー・1ボギーのイーブンパー、ウッズは3バーディー・ノーボギーの3アンダーでフィニッシュし、軍配はウッズに上がった。そのほか、アマチュアの浅地洋佑(杉並学院高2年)、小西健太(瀬戸内高1年)を加えたチーム戦や、互いのテクニックを競うスーパーショット対決も行われ、ラウンド後には二人がそれぞれの夢について語り合う対談も収録された。

 以下は収録後に行われた記者会見の要旨。

石川「すべてにおいて次元が違う」

あこがれのウッズとの対戦に「小学生のころに戻ったような気持ち」と語った石川 【スポーツナビ】

――本日のプレーの感想は?

ウッズ (石川とは)全英オープンで一緒に回って、とにかく素晴らしい才能にびっくりして、感銘を受けました。今回も一緒に回れて、非常に楽しいラウンドでした。

石川 今回でウッズ選手と一緒にプレーをさせてもらうのは3度目になるんですが、やはり彼の目の前でプレーするということは、ものすごい緊張感が伴いました。テレビマッチでさえもかなり緊張して、序盤はいいプレーができなかったのですが、本当に勉強になることがたくさんありました。
 僕らはタイガー・ウッズを見て育ったと言っても過言ではない世代です。本当に“あこがれの選手”という言葉抜きでは片付けられない、そういう存在の選手と一緒に回れて、自分が小学生のころに戻ったかのような気持ちで今日はプレーを拝見させていただきました。

石川が「次元が違う」と驚嘆したウッズのショット 【スポーツナビ】

――最も印象に残ったプレーは?

ウッズ 今日は自分のプレーとしてはまずまずのショットが打てたし、それなりのプレーができたのではないかと満足しています。石川選手に関しては、非常に素晴らしいプレーをしていたと思います。特にパー5(2打目)でスライスでボールを曲げて打ったショットはすごいなと関心しました。

石川 僕の中で一番印象的だったのは、ウッズ選手のドライバーショットです。常に自分より15ヤードから20ヤードは先にありました。自分も今日はすごくいいプレーができたと思いますし、昨日まで試合(マイナビABCチャンピオンシップ)を戦っていた体なのでそんなに飛んでなくはなかったと思いますが、自分なりにいいショットを打っても常に彼のボールが先にあったので、すごくびっくりして、やっぱりすごいなと感じました。
 またアイアンもすごく飛んでいました。僕が4番アイアンで打ったホールを彼は5番で打ったのですが、実際は彼の5番のロフト角は、僕の6番と同じなんです。あのホールは211ヤードだったのですが、自分が6番で打つなんて信じられないと思い、やっぱりすべてにおいて次元が違うとあらためて思いました。

ウッズ、世界ランク1位陥落に「しょうがない」

石川が目指す大きな夢は、過去ウッズが4度成し遂げた「マスターズ制覇」だ 【スポーツナビ】

――数多くの人に夢を与えている二人のこれからの夢は?

ウッズ (今年は)いろいろあったので、まずは前を向いて、また頑張っていきたいのというのが今の大きな夢です。あとは二人のかわいい子供たちがいますので、その子たちを大事にしたいなと思います。

石川 ウッズ選手に「これからの夢は何ですか」という質問は、(今まで)なかなかなかったと思うんですけど(苦笑)。僕にとっては、やはりマスターズを優勝するということが大きな夢です。その自分の夢をウッズ選手は何度もかなえています。本当に同じスポーツをやっているように見えなくて、彼が打った後に自分が打つのは恥ずかしいくらいスイングもすごく美しいですし、(ゴルフを)極めていると思います。もちろん人間なので、一人一人タイプは違いますが、彼のように世界中の人々を魅了するプレーヤーになりたいと思っています。

281週連続で守ってきた世界ランキング1位の座から陥落も「優勝して1位に返り咲ければ」と奮起を誓ったウッズ 【スポーツナビ】

――ウッズ選手は今季、1996年のプロ転向以来初めて米ツアー未勝利に終わったが、今季を振り返って感想は?

ウッズ 確かに今季は優勝がありませんでしたが、今週もHSBC選手権(世界選手権シリーズ/中国・上海)に出ますし、まだ3試合残っていますので、何とか頑張っていい成績を収めたいです。また今年は全米プロ選手権(8月)以降、少しスイングの改造に取り組んでいるので、その辺りがだんだんしっくりいって、またいいゲームができればと思っています。

――本日、長く守ってきた世界ランキング1位から落ちたが?

ウッズ 今まで自分は試合に勝つことで1位を保ってきましたが、最近試合で勝てていないので、その結果として落ちてしまったのはしょうがないです。しかし今年はまだ3試合あるので、そこでなんとか優勝して1位に返り咲ければいいなと思っています。繰り返しになりますが、とにかく試合に勝たないと世界ランキング1位というものが保てないということをあらためて感じました。

――これから世界ランキング1位を目指していく石川選手にメッセージを。

ウッズ 石川選手に関しては、すでに19歳という若い年齢でこれだけ勝っていますし、まだまだ時間はたっぷりあるので、将来が非常に楽しみです。私自身、プレーヤーとしても、対戦相手としても、ファンとしても、石川選手がこれからどれだけ成長していくのか楽しみにしています。

<了>

「タイガー・ウッズ×石川遼〜everyone meets the dream〜」

この日の模様はスカパー!で下記日時にて放送予定
<2D放送>
第1部:2010年12月5日(日)午後7時〜午後9時
第2部:2011年1月3日(月)午後7時〜午後9時 
<3D放送>
2011年1月10日(月)午後7時〜午後8時
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