高橋大輔「納得のいく演技ではなかった」=NHK杯男子SP選手コメント

スポーツナビ

男子シングル・ショートプログラムで首位スタートとなった高橋大輔 【坂本清】

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ初戦、NHK杯の第2日目が23日、名古屋の日本ガイシアリーナで行われ、高橋大輔(関大大学院)が男子シングル・ショートプログラム(SP)で78.04点を獲得し、首位発進となった。シニアのGPシリーズ初戦を迎えた羽生結弦(宮城FSC)は大きなミスなく演技を終え、69.31点で5位。4回転−3回転のコンビネーションジャンプを決めた無良崇人(中京大)は、63.20点で9位スタートとなった。2位は74.62点のジェレミー・アボット(米国)、病気で欠場した選手に代わって出場したショーン・ソーヤー(カナダ)が70.15点を獲得して3位に入った。フリースケーティングは翌24日に同会場で行われる。

 以下はSPを終えた各選手のコメント。

高橋大輔「納得のいく演技ではなかった」

――SPを振り返って
 自分の中では納得のいく演技ではなかった。アクセルで手をついたミスもあったし、スピンもレベルが取れなかったのもある。ステップも半分くらいの力しか出せなくて足にきてしまったり、まだまだ修正していく部分がたくさんあるなと感じた。

――試合で初めてSPを滑ったが
 アイスショーでは滑ったことがあるが、競技会では初めてだった。アイスショーの盛り上がりとは違ったが、僕がテンションを上げてお客さんを巻き込めたというより、お客さんの方が盛り上がってくれて自分のテンションを上げてくれた。これからは自ら外にアピールしていって、みんなが自然と盛り上がっていけるようにできればと思う。

――なぜフライングレイバックスピンを選んだのか。フライングキャメルスピンは嫌いか
 フライングキャメル(スピン)でレベル4を取るのが難しく、チェンジフットシットにすると、(フライングスピンでは)キャメルにしなくてはいけないとかそういう中で、フライングレイバック(スピン)を昔挑戦して、それがなかなか悪くなかった。今シーズン表記でダメということが出ていないので挑戦した。

羽生結弦「いい演技ができた」

【坂本清】

――SPを終えて
 緊張はしていたが、ジャンプはほとんどできたので、いい演技ができたと思う。

――いい点数も出た。手応えは
 まだまだショートで終わりではないので、もっと高みを目指してフリーで頑張りたいと思う。

――(3Lz+3Tの3Lzで)ジャンプの軸がずれたけれど、次の3Tにつなげた
 昨年の自分だったら(2つ目の)3回転をつけなかったと思うが、今日はコンビネーションのトリプルの方が調子がよかったので付けられたかなと思う。

――(女子SPで)村上(佳菜子)選手の2位という結果は
 緊張した。2位という順位がすごいと思った。ここまで通用するんだという自信にもなった。

無良崇人「(4回転を)きれいに降りられるとは想像していなかった」

【坂本清】

――SPでは4回転を回避することも考えていたと思うが
 予定していたフリップが調子悪くて、トゥループの方が調子がよかった。6分間練習で決めようと言っていて、最終的にトゥループにした。
 
――想像以上に調子がよかったか
 あそこまで(4回転を)きれいに降りられるとは想像していなかったが、あそこで安心してしまったのがまだ弱いところ。

――4回転以外で武器になるものは
(トリプル)アクセルは自分の中では失敗したくないが、今日はそれを失敗してしまった。

ジェレミー・アボット「今日の演技には満足している」

【坂本清】

――SPを振り返って
 チェンジフットシットスピンの得点が0だったのが残念だったけど、今日の演技には満足している。このプログラムを気に入っているし、大会で初めて滑ったことを考えると、うまくできたのではないかと思う。日本に来るのも、日本で試合をすることも大好きなので、日本でシーズンをスタートさせることができてうれしい。

――ルール改正で自分に有利に働いているところはあるか
 スピンではレベル3か4を取れていたが、特に今日はスピンが低い評価で、フライングキャメルではレベル2だった。今日の出来を考えると、あれ以上柔軟性がないので、個人的にはそんなにプラスではないかなと思う。でもルールはルールなので、ベストを尽くして努力をしたい。

ショーン・ソーヤー「ほっとしている」

【坂本清】

――SPを振り返って
 うれしいし、ほっとしている。SPが終わってロングプログラム(フリースケーティング)に集中できるのもうれしい。完ぺきではなかったけれど、先週に大会出場が決まった中で、今日の演技ができたことを誇りに思っている。

――昨シーズンに何を学び、今シーズン帰ってきたか
 昨シーズンはいいシーズンだったが、五輪代表になれず、夏までスケートをやめていた。だけど夏にコーチに電話をして、スケートをしたいことを伝えた。今シーズンは自分のために滑りたい。大会に出ると緊張してストレスを感じることが今までは重かったので、毎回がショーだと思って試合に臨みたい。

デニス・テン「これからどんどん良くなる」

【坂本清】

――SPを終えて
 ベストではないけど、OKだったと思う。スケート靴にトラブルがあったことや、たくさんの変化もあったので、本格的に練習を始めたのが今月から。今季初の大会なので、これからどんどん良くなると思う。

――今季からフランク・キャロルに師事しているが
 彼は素晴らしいコーチで、彼につけてうれしいし、すごく光栄なこと。言われたことはすべてできるように頑張っている。

――五輪の経験はどんなものだったか
 素晴らしい体験だった。次のソチ(五輪)を本当に楽しみにしている。トップ10の選手はみんなあこがれの選手だった。ダイスケ(高橋大輔)のスケートを見られたのもうれしかった。

――GPシリーズをどう終えたいか
 GPシリーズの得点や順位は考えないようにしている。この夏は人生についていろいろと考えなくてはいけなかったし、米国に移り住むのも難しい決断だった。来年カザフスタンで開催予定のアジア冬季競技大会と日本で開催される世界選手権を楽しみにしている。

<了>
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