小島、真壁から至宝奪取! 挑戦者に中邑指名=新日本プロレス
真壁を破り、5年半ぶりにIWGP王座戴冠を成し遂げた小島 【前島康人】
小島が5年半ぶりにIWGP王座戴冠
小島は02年に新日本を退団し、全日本プロレスに移籍。だが、今年5月に退団しフリーとなり、G1参戦を果たすと、決勝戦で棚橋弘至を破り初優勝。その場で次なる目標としてIWGP王座挑戦を訴えた。
対する真壁は「雑草」から10年かかって頂点に這い上がり、昨年のG1で初優勝を飾ると、今年5月にIWGP王座を初戴冠。9.26神戸大会ではZERO1−MAXの田中将斗を退けV3に成功していた。
調印式で真壁に「ゴマすり野郎」「オレンジブタ」などさんざん口撃を受け、怒りをみなぎらせていた小島は、リング上でここぞとばかりに大爆発。まるでブードゥー・マーダーズ時代に戻ったかのように本部席のテーブルを持ち出して真壁に投げつけたり、チェーンを手にするなどといったラフ殺法を見せると、真壁のお返しのテーブル攻撃や急角度の変形パワーボムをモノともせず、真壁の必殺技であるトップロープからのダイビング・キングコングニードロップをかわして勝機をつかむと、何度も真壁にブロックされながらも執念のラリアットで勝利を収めた。
試合後の勝利者インタビューでは、05年3月にIWGP王座をかけて戦ったが60分引き分けとなり、今年のG1公式戦では敗れている中邑真輔をリング上から次期挑戦者に指名。中邑がこの日の試合で後藤洋央紀に敗れていることから、次期防衛戦は後藤と12月の大阪大会で行われることが濃厚となったが、「このベルトはオレのもの。誰にも負ける気がしない。新日本の選手、取れるもんなら取ってみろバカヤロー!」と、誰が出てこようがベルトを永遠に守り抜くことを誓った。
新王者・飯伏が川での防衛戦を熱望
飯伏(写真中央)&オメガ(右)のゴールデンラヴァーズが息の合った攻撃で、田口&デヴィット(写真左)組を下し、ベルトを奪った 【前島康人】
今年の1.4東京ドーム大会直後から同王座への挑戦を訴え、ようやく実現した今回の一戦。今年6月の「ベスト・オブ・ザ・スーパーJr.」決勝戦では飯伏がデヴィットに敗れて優勝を逃し、9月のIWGPジュニアヘビー級王座戦では王者デヴィットにオメガが敗北。ようやく得たリベンジのチャンスにインディーの意地が爆発した。
互いに空中技を得意とする両軍だが、先にペースをつかんだのは王者組。5分過ぎに田口が飯伏にエプロンでDDTを決め、デヴィットがノータッチトペでダイブ。しかし、ゴールデンラヴァーズも合体必殺技のゴールデンシャワーこそかわされたものの、即座に着地して体勢を立て直すと、飯伏がムーンサルト・ムーンサルト、雪崩式フランケンシュタイナーといった驚きの技を繰り出す。王者組も田口のどどんから必殺技のブラックホールバケーションで飯伏を追い込むが、オメガのカットが間に合い、ここから一気呵成にデヴィットに猛攻撃。オメガのクロイツラスから飯伏のハーフネルソンスープレックス、フェニックススプラッシュとたたみかけて勝利をつかんだ。
幼少期からプロレスごっこにハマるきっかけを作った憧れの団体の象徴であるIWGPのタイトルを手に入れた飯伏は「プロレスラーになったら絶対に獲りたいって思っていたんで本当にうれしいです」と満面の笑み。今後の防衛プランについては「川で試合をしたい」と熱く訴えたが、“カナダの路上王”であるパートナーのオメガだけではなく、DDTの高木三四郎大社長や新日本の菅林直樹社長にもプランを黙殺された。