“スタッド・ド・フランス症候群”に悩むフランス=ユーロ2012予選
ブラン(写真)率いるフランスはホームのスタッド・ド・フランスで白星を挙げられるか 【写真:PanoramiC/アフロ】
最近のフランスはホームの試合に弱い。ここ5戦で1勝しかしておらず、09年9月の2010年ワールドカップ予選でルーマニアをサンドニに迎えた際も、1−1のドローに終わった。“スタッド・ド・フランス・シンドローム”とメディアが揶揄(やゆ)する中、チームはプレッシャーをはねのけて結果を出せるか。また、フランスは大黒柱のMFフランク・リベリー(バイエルン)を負傷で欠くほか、コンディション不良の選手が多く、万全の状態とは言い難い。
対するルーマニアは、ここまで2戦2分け(対アルバニア1−1、対ベラルーシ0−0)の勝ち点2で5位に沈む。ラズバン・ルチェスク監督は国内メディアから批判されており、フランス戦に勝利できない場合は解任とも言われる。
以下は、試合前日のフランス代表ローラン・ブラン監督の記者会見でのコメント。
システムを対戦相手によって変えることはない
ディアビはかなり良くなった。昨日の練習の様子で、土曜(9日)と火曜(12日)の試合に希望が持てそうだ。ディアラについてはメディアは危惧(きぐ)していたが、彼については問題ないと昨日の練習で確信した。ディアラは2試合とも出場できるだろう。
――MFヨアン・グルクフ(リヨン)と、MFサミール・ナスリ(アーセナル)の同時起用はあるのか?
それは君たちメディアの意図だろう。わたしはまずは、選手たちの調子を把握して考える。明日のフォーメーションは、ルーマニアに勝つ最高の布陣になるよ。
――先の2試合よりフォーメーションを組むのが難しいのでは?
対戦相手によって、さまざまな選択がある。けが人がいるからボスニア・ヘルツェゴビナ戦とは違う布陣になると君たちは思うだろうが、負傷者は出場できる状態になるだろう。どの選手も使える状態で、選手を選べる状況の方がいいに決まっている。だから先の試合より難しくも簡単でもない。
――これまでの対戦相手と比べ、ルーマニアをどう位置づけているか?
対戦相手を位置づけるなど無意味だ。難しいチームだと思う。簡単な試合などない。先のW杯を見ればそれが分かる。小さなチームも試合に勝つこともある。ベラルーシ戦がそうだった。わたしは選手たちに、「われわれはベラルーシより力が上だ」と言ったし、今もそう思っているが、実際には試合に負けてしまった。
また、試合の内容も重要だ。ルーマニア戦は可能な限り、効果的な方法で準備をすることが大切だ。ルーマニアはフランスを恐れていないし、われわれもそうだ。相手を尊重し、勝利するためにわれわれの持てる力をすべて出すこと。向こうも同じだろう。このグループの中では、ボスニア・ヘルツェゴビナが最も充実したチームだと思う。ボスニアに勝った時のわれわれはベストな状態だった。あとは、試合の内容、選手の調子、時の運など、試合ごとに現実がかかわってくる。
――システムを変更するか?
対戦相手によって変えることはないだろう。まだ確実ではないが、ボスニア・ヘルツェゴビナ戦後、少し確信が持てた。だからこれでいく。試合のたびにシステムを変えるようであれば、効果的なシステムが存在しないということになる。こういった大会では、頼りになる効果的なシステムが存在しなくてはならない。もちろん、あまりにも弱い相手の場合のみ変更があるかもしれないが、どちらにせよ、ルーマニアはそうではない。
――素晴らしいパフォーマンスをチームに期待しているか?
もちろんだ。チームが良く戦い、スタッド・ド・フランスが盛り上がるのを見たいと思う。皆そう思っている。しかし、大事なのは結果だ。良いプレーを期待したい。プレーが良ければ勝利の可能性は高まるからね。とにかく、そのために準備をした。あとは選手たちが応えてくれるだろう。
<了>
ユーロ2012予選 TV5MONDE
TV5MONDE Japonでは、フランスリーグ、フランス代表の試合などを放送している 【TV5MONDE Japon】
10月の試合放送日程:
フランス対ルーマニア
10月10日(日)午前3時50分
フランス対ルクセンブルク
10月13日(水)午前3時50分
Windows、Macのパソコン上にて、フルスクリーン高画質でご覧いただけます。1200円/月で登録後、すぐ視聴可能。試合放送時間と対戦カードおよび詳細情報は、日本公式サイト・サッカーページをご覧下さい。
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