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“俳優”ランペイジが語る役者としての挑戦
「夢は年1、2回試合をしながらアクション映画を作ること」
俳優としても活躍するランペイジが、役者になるきっかけや今後の夢を語ってくれた
俳優としても活躍するランペイジが、役者になるきっかけや今後の夢を語ってくれた【スポーツナビ】

「PRIDE」で活躍し、「UFC」ではチャンピオンにまで登りつめたクイントン・“ランペイジ”・ジャクソン。その彼が8月20日から日本公開の米国映画「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」にB.A.バラカス役で出演している。インタビュー前日の8月16日に行われたジャパンプレミアでは「小さいころからAチームのファンだった。その映画に自分も参加できてうれしい」と語ったランペイジ。映画では、強いだけではなく車好きならではのドライブテクニックの持ち主であるB.A.バラカス役を熱演する。格闘家として頂点を極めた男が格闘技を続けながらなぜ役者として新たな挑戦を始めることになったのか。俳優になるきっかけ、格闘家としての今後の目標などをスポーツナビに語ってくれた。(インタビュー日:8月17日)

「ショーグンに負けたことで逆にいい結果が生まれた」

映画ではドライブテクニックに優れたB.A.バラカス役を熱演
映画ではドライブテクニックに優れたB.A.バラカス役を熱演【(C) 2010 TWENTIETH CENTURY FOX】

――俳優として日本に来ることは初めてだと思いますが、気分はいかがでしょうか? 試合の時と比べて優しい表情をしていらっしゃいます。


 試合の時とはまったく違う気分だね。試合の時は公開練習とか計量とか、いろんな準備をしなくちゃならないだろ? すごく緊張するんだよ。だから、取材を受けてもわざと荒々しく振舞って緊張を隠していたり、演技していた部分もあったんだ。だけど今回は俳優として来日して、取材を受けても素のままでいられるというか、何も演技しなくていいからリラックスしているよ。


――あなたが俳優としてふたたび来日するとは大変驚きました。映画の中のあなたは大変素晴らしく、難しい役柄を上手に演じていました。俳優になるきっかけは何だったんですか?


 以前、マウリシオ・ショーグンと戦ってケガをした後(編注:2005年4月23日の「PRIDE GP 2005」で肋骨を骨折)に、家のソファーに寝転がっていたんだ。当時のガールフレンドは日本に住んでいて、いつも会える関係ではなかったんだ。もちろん米国に来ている間はいろいろと面倒を見てくれたんだけど、俺はシングルペアレントで息子の世話をしていたんだ。けれどもケガが痛くて、それこそソファーから起きるだけでも体が痛い状態だったんだ。そして考えたんだ。「子どもの面倒をこれからずっと見ていかないといけないのに、もっとひどいケガをしたらどうなるんだろう」と。

 そんな時、フェデリコ・ベンデというブラジル人で、日本で戦っている選手のマネージメントをやっている人から電話があって、「小さい映画なんだが出演しないか?」という話がきたんだ。


――それが俳優としての第一歩だったわけですね。その作品に出演以降、本格的に俳優としての活動を考え始めたと?


 もっと演技のトレーニングを受けてやってみたらどうだろうかと。たとえば現役を引退したら演技の道に進むのもありかなと考え始めたんだ。「もしうまくいかなかったらジムでも開くかな」って。

 ショーグンに肋骨を折られた時は恥ずかしかったんだけどね。ただ今思えばそこからいい結果が生まれたわけなんだけどさ。

「心の揺れは演技ではなく本当の気持ちだった」

夢は年に1、2回試合をしてアクション映画をつくること。ランペイジの今後に注目だ
夢は年に1、2回試合をしてアクション映画をつくること。ランペイジの今後に注目だ【(C) 2010 TWENTIETH CENTURY FOX】

――B.A.バラカスという役柄はアクションシーンだけではなく、自分の暴力的な行為に思い悩んだり、心の揺れを表現したりとても難しい役でしたがランペイジ選手は見事にその役を演じてみせました。演技の練習っていうのはどこでどのようにやられているのでしょうか?


 監督がいろいろなヒントをくれるんだ。当時UFCは僕が映画に出ることが気に食わなかったみたいなんだ。メンフィスで試合をする予定だったんだけど、映画の撮影を優先してキャンセルしたんだよ。まあ言ってみればUFCとケンカをした感じなんだけど、映画を撮っているときに同時に自分の実生活にも映画と同じようなことが起こっていたんだ。監督はそれを知っていたから、撮影をする時に「自分の実生活と同じじゃないか」と言ったのさ。「もう試合はやりたくない、ケンカもやりたくない、これからは俳優として生きていきたいと揺れる気持ちがあるんだから、それをそのまま出せ」と言われたんだ。


――あなたが見せた心の葛藤はとても情感がこもっていました。演じているというよりも本心に近かったのですね。


 そう。監督には、例えば親友やマネージャーといった自分にとって大事な人に「もう格闘技はやりたくない、これからは俳優としてやっていきたい」と伝えるつもりでいってごらんってアドバイスされたよ。あれは演技じゃなくて本当の気持ちなんだ。俺がその時感じていた気持ちをそのまま出しただけなんだ。だから本当にリアルなものなんだ。これはある種、神様の祝福かなと思う。神様の存在を信じない人はわからないかもしれないけど、神様は自分をそういう状況に陥れて逆にいいものを引き出す。ごく稀にそういうことがあるんだ。


――俳優としても成功し、UFCでもチャンピオンになりました。今後俳優として、そして格闘家としての最終目標はどこにあるのでしょうか?


 役者としての目標はアクションムービーを作るということかな。黒人のアクションスターって今はいないだろ? 俺がアクションシーンをやると格闘家としてのバックグラウンドがあるからとてもリアルなのさ。アクションスターになってアクション映画をつくることが夢だね。


――なるほど、それでは格闘家としての目標はいかがでしょう?


 傲慢で言っているわけじゃないんだけど、俺のようなワールドクラスのチャンピオン選手が役者として成功したケースってないと思うんだ。もう少し下のレベルならあるかもしれないけど。自分にとってはいいチャンスなんだ。俺の夢はオスカー・デ・ラ・ホーヤみたいに年に1、2回試合をやってあとはアクション映画を作って、両方でプロモーションできたらいいなと思ってるよ。


「ショーグン戦でケガをしたことで逆にいい結果が生まれた」と語ったランペイジ。夢はデ・ラ・ホーヤのように年に1、2回試合をしながらアクション映画をつくることと大きい。俳優として、そして格闘家としてのランペイジに今後も注目だ。

『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』

大ヒット公開中!

公式サイト:http://www.ateam-movie.jp

20世紀フォックス映画 配給

(C) 2010 TWENTIETH CENTURY FOX


■ストーリー


 メキシコでの<Aチーム>誕生秘話で幕を開けるこの映画は、アジア、アメリカ、ヨーロッパをまたにかけたド派手なストーリー。全世界の金融マーケットを崩壊させかねない米ドル紙幣原版の強奪事件のぬれぎぬを着せられ、軍人としての階級をはく奪、監獄送りになる4人組。しかしリーダーのハンニバル(リーアム・ニーソン)は、刑務所からの脱獄に成功し、フェイス(ブラッドリー・クーパー)、B.A.(クイントン・"ランペイジ"・ジャクソン)、マードック(シャルト・コプリー)と奇跡の復活を果たす。果たして<Aチーム>をわなにはめ、巨大な陰謀を仕掛けた真の悪党は誰なのか。そして汚名返上を成し遂げることができるのか。米軍最強のヤローどもが男のプライドを懸けた最終決戦、その火ぶたがついに切られた…!

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