小林擁する東京Vは関西王者のC大阪と同組=高円宮杯第21回全日本ユース(U−18)サッカー選手権

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クラブユース選手権王者の東京VはC大阪などと同じ組になった 【スポーツナビ】

 高円宮杯第21回全日本ユース(U−18)サッカー選手権大会の組み合わせ抽選会が11日、都内のJFAハウスで行われ、1次ラウンドのグループリーグが決まった。大会は9月4日に各地で開幕し、10月11日に埼玉スタジアムで決勝戦が行われる。高校サッカー部とクラブが一堂に集い、ユース年代の最強チームが決定する。

 日本クラブユース選手権を制した東京ヴェルディユースは、コンサドーレ札幌U−18、愛媛FCユース、セレッソ大阪U−18と同じグループCに入った。前年度優勝の横浜F・マリノスユースは、三菱養和SC、アビスパ福岡U−18、名古屋グランパスU18と同じグループEに、高校総体王者の市立船橋は広島観音、FC東京U−18、富山第一とともにグループFに組み込まれた。

 大会は24チームを6グループに分けてリーグ戦を行い、各グループ上位2チームと各グループ3位のうち成績上位4チーム(計16チーム)が決勝トーナメントに進出する。
 以下は、組み合わせ抽選会での各チーム代表者のコメント。

山本佳津アカデミーダイレクター(東京ヴェルディユース)

東京Vの山本アカデミーダイレクターは、小林祐希への期待を口にした 【スポーツナビ】

「小林祐希にはさらに高い要求をしている」

 クラブユース選手権は、結果が出て自信もつきましたが、欲を言えば高円宮杯ではワンランク上のサッカーを期待したい。
(小林祐希はトップ登録にならないのか)それはこれからですね。彼にとってはトップで経験することが一番でしょうけど、チームの方針にもよりますし。いまのチームの状況はトップともいい感じで意見を出し合ってやれている。トップに行く選手はそっちで頑張るし、次の選手にとっては、試合をしてすごく良くなるかもしれない。それの繰り返しです。

(小林のメンタル面での変化は)プリンスリーグの時からトップチームにかかわったりユースに来たりして、悩んだ時期もあったと思うんですよ。ユースでは王様でできる。ボールも集まるし。ただ、自分から走り出す、パスを受けるとか、ゴール前に飛び込んだり、自陣に戻ってボールを奪いにいくということが、若干物足りなかった。でも、トップに行ったら明らかに違うわけです。それを痛感して、そういったものを得て、ユースに戻って来たら大きくなっていきますよ。
 ただ、クラブユース決勝のプレーでは満足ではない。さらに高い要求をしているんです。充実感はあったし、達成感もあったと思いますが、まだまだあそこで終わってはいけない。クラブユース選手権と同じようなプレーを高円宮杯でするようでは、ここまでか、となってしまうので、逆にもっと見てほしいのは、クラブユース選手権などでいい選手を見て、少しでも成長して良くなっているかという部分。それがなければ、チームとしても進歩がない。個人の気持ちとかで、ピッチに出れば運動量も変わってくるし、重要な場面にも顔を出すようになるでしょうし。そういったものを特に祐希には期待したいですね。

 チームはいい意味で、緊張した試合が続いているんです。クラブユースのあとは天皇杯で、明治大に勝って慶応大にも勝って、今度は社会人チームとやります。そういう緊張したゲームが週末に続くことはチームにとっていい経験で、そのまま高円宮杯にも入れるし、そういった意味ではすごく充実した状況です。クラブユースで感じて修正していることを、またこういった大会で出してほしいですね。

小池直文アカデミーダイレクター(横浜F・マリノスユース)

横浜FMの小池アカデミーダイレクターは「上を狙える力はある」と話した 【スポーツナビ】

「小野裕二が活躍しているのを見て、みんな刺激を受けている」

 楽なグループではないです。どこもレベルが高いので楽しみ。三菱養和(SCユース)とは去年も準決勝でやってPK戦までいっているし、いつも熱い試合をしています。
(小野裕二がトップに行ったのは)あれだけの選手がいないのは、きついことはきついですよ。でも、裕二はトップでやった方が伸びるし、ほかの子たちも1人抜けたことで試合に出れるわけですから。裕二が活躍しているのを見て、みんな刺激を受けている。2年生も「おれも早くあっちでやりたい」というような。そういう意味での効果はありますね。

(プリンスリーグの後半は調子を落としたが)けがとか累積警告とかがあったから。でも、それも自分たちが招いたこと。ただ、上を狙える力はあると思いますよ。ただ、何かが欠けていたからプリンスでは上に上がれなかったので、この夏を含めてひと回り成長して、秋の大会を迎えられればいいなと思います。
(熊谷アンドリューは)いい日はいいですよ、クラブユース選手権でガンバとやったときは素晴らしかった。ポテンシャルは見えているからそれをどう引き出すか。それは、自分でスイッチを押さないといけない歳でもありますけどね。まだ2年生とも言えるし、もう2年生とも言えるわけですから。

大熊裕司監督(セレッソ大阪U−18)

C大阪の大熊監督は、個のレベルの高い関東勢との対戦を楽しみにしている 【スポーツナビ】

「ヴェルディには関西にはない個の力がある」

(杉本健勇は)もうトップ登録しているので出ません。クラブユースも出ていないですし。いるといないのではまったく違います。たぶん彼がいたら1人で全部やっちゃいますね。それくらいこの年代ではかけ離れています。でも、彼がいないことで、逆にほかの選手にまとまりが出るので。
(東京Vと同組だが)うれしいですね。ヴェルティやマリノスとやりたかったので。彼らには関西にはない個の力がある。クラブユース選手権でもマリノスとやって、結局、個人で打開されて失点しているので。個の力で2、3人抜いてくる。なかなかそういう経験は関西ではない。ヴェルディはもっと個が高いから、そういうところでやれるのを楽しみにしていました。関西ではガンバもうまいんですが、パスで押してくることが多い。ガンバの質の高さと、関東のはちょっと違うんです。関東はもっと仕掛けてくる。

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