日本、台湾にコールド勝ちで準決勝進出!=世界大学野球選手権・台湾戦

スポーツナビ
台湾 000 0000=0
日本 220 432X=13
(大会規定により、日本が7回コールド勝ち)

台湾:廖文揚、頼鴻誠、林ユウ清、陳冠宇
日本:菅野、野村、大石

 世界大学野球選手権の準々決勝が4日に行われ、日本は台湾を13対0と圧倒し、7回コールド勝ちを収めた。地元開催で悲願の初優勝を狙う日本は、5日に準決勝を米国と戦う。
 日本の攻撃力が爆発した。今大会初めて1番に起用された伊志嶺翔太(東海大4年)が5打数5安打3打点の活躍を見せるなど、打線が機能して13得点。投げては、先発の菅野智之(東海大3年)が5回を無失点に抑え、野村祐輔 (明大3年)、大石達也(早大4年)も1イニングずつを無失点に抑えた。

■1回表
 日本の先発は“157キロ右腕”菅野。キューバ戦から中2日での登板となる。
 先頭の林威廷をショートゴロに打ち取る。続く楊先賢は150キロの外角ストレートで見逃し三振。洪臣宇はセカンドゴロで3者凡退。
 菅野が落ち着いた立ち上がりを見せた。

■1回裏
 台湾の先発は廖文揚。177センチの右腕で、2009年のアジア選手権、最優秀防御率投手。
 先頭の伊志嶺がライトオーバーの二塁打でチャンスをつくると、渡邉が初球に送りバントを決めて1死三塁。キューバ戦で本塁打を放った鈴木は死球で1死一、三塁として、伊藤が高いバウンドでファーストの頭を越えるライト前タイムリー。日本が1点を先制する。松本の打席で伊藤がけん制タッチアウトで2死三塁となるが、松本が変化球をとらえてセンター前タイムリー。2死一塁で長谷川はレフトライナーで攻撃終了。
 主将・伊志嶺を1番で起用した日本が2点を先制した。

■2回表
 2点のリードをもらった菅野は黄智培にレフト前ヒットを許すが、トゥン志偉をファーストゴロ併殺打に打ち取る。2死走者なしから藍寅倫の一、二塁間の打球を荒木が好捕し、ファーストゴロ。明大ではショートを守る荒木がファインプレーを見せた。

■2回裏
 好守備を見せた荒木はレフト前にポトリと落ちるヒットで判断良く二塁へ進む。伏見は送りバントを2度ファウルするが、四球を選んで無死一、二塁。ここで阿部が初球に送りバントを決めて1死二、三塁とチャンスを広げる。伊志嶺の打席にワイルドピッチがあり、荒木が生還。3点目を奪う。さらに伊志嶺がライト前タイムリーで4点目
 渡邉の打席で伊志嶺が二盗に成功し、渡邉は死球を受けて1死一、二塁。3番・鈴木はセーフティーバント気味の送りバントで2死二、三塁とする。
 台湾はここで2番手の最速151キロ左腕・頼鴻誠をマウンドに送る。伊藤はストレートの四球で2死満塁とするが、松本はレフトフライに倒れて3者残塁。

■3回表
 菅野は王峻杰を144キロの外角ストレートで見逃し三振。黄義坤を148キロのストレートで空振り三振に仕留める。2死走者なしから陳偉志はセカンドゴロで3者凡退。

■3回裏
 先頭の長谷川はセカンドゴロに倒れる。荒木はセーフティーバントを狙うが、投手が落ち着いてさばいてアウト。伏見はスライダーに空振り三振。日本はこの試合初めて3者凡退に抑えられた。

■4回表
 菅野は先頭の林威廷にレフト前ヒットを許すが、楊先賢をレフトフライ。洪臣宇を低めのスライダーで空振り三振に抑える。2死一塁で黄智培をショートゴロに打ち取ってスリーアウト。

■4回裏
 日本は先頭の阿部が高めのストレートを打って右中間を破る三塁打。伊志嶺は初球をはじき返してセンター前タイムリー。この日3打数3安打2打点。続く渡邉は四球を選んで無死一、二塁とする。鈴木は前の打席に続いて送りバントを決めて1死二、三塁として、伊藤のセカンドゴロで伊志嶺が判断良く生還。1死一、三塁で松本は一塁線を鋭く破るタイムリー二塁打。一走の伊藤が一気にホームにかえり、松本は送球間に三塁に進む
 1死三塁で長谷川のセカンドゴロで松本が本塁を狙うがタッチアウト。荒木は空振り三振で攻撃終了。日本がリードを8点に広げた。

■5回表
 菅野はトゥン志偉を四球で歩かせる。この試合初めての与四球。藍寅倫の鋭い打球をサード・鈴木がさばいて二塁封殺。1死一塁となる。続く王峻杰はショートゴロでまたも二塁封殺するが、併殺は完成せず。黄義坤にライト前ヒットを打たれ2死一、二塁。ここで陳偉志にレフト前ヒットを許すが、レフト・長谷川がノーバウンドの好返球でタッチアウト。
 菅野は初めて連打を浴びたが、好守備で得点を許さなかった。。

■5回裏
 台湾は3番手の右腕・林ユウ清をマウンドに送る。先頭の伏見が四球で出塁するが、阿部は空振り三振に倒れる。伊志嶺はライト前ヒットで1死一、二塁とチャンスを広げる。伊志嶺は4打数4安打。渡邉が四球を選んだところで台湾は郭泰源投手コーチが出てきて投手交代を告げた。
 台湾の4番手は19歳左腕・陳冠宇。1死満塁で鈴木は四球を選んで押し出し。9点目を奪う。なおも1死満塁から、伊藤のファーストゴロでファーストが二塁へ悪送球。2者が生還する。一走の鈴木は三塁を狙うがタッチアウト。松本の代打・井上の打席でワイルドピッチがあり、伊藤は二塁へ。井上はサードゴロで攻撃終了。

■6回表
 日本は2番手の野村がマウンドに上がる。予選の中国戦では3回を無安打無失点に抑えた。
 野村は先頭の林威廷にライト線にポトリと落ちる二塁打を許すが、楊先賢、洪臣宇を連続三振に打ち取る。さらに黄智培も空振り三振に仕留め、無死二塁のピンチを3者連続三振で切り抜けた。

■6回裏
 先頭の長谷川がキャッチャーフライエラーで出塁する。無死一塁で代打・若松は変化球に空振り三振に倒れるが、伏見はレフト前ヒットを放って1死一、二塁とする。阿部はスライダーに空振り三振。4打数4安打の伊志嶺はスライダーをとらえてセンター前にタイムリーヒットを放つ。伊志嶺は5打数5安打3打点。2死一、三塁から渡邉のサードゴロエラーで伏見が生還。なおも2死一、二塁で代打・岡崎が四球を選んで満塁となる。ここで伊藤はセンターフライに倒れて攻撃終了。

■7回表
 このイニングを3失点以内に抑えれば、日本がコールド勝ちとなる。日本は3番手の右腕・大石をマウンドに送る。
 大石は先頭のトゥン志偉をストレートで空振り三振。藍寅倫を変化球で見逃し三振。王峻杰を四球で歩かせるが、黄義坤を空振り三振に打ち取ってスリーアウト。
 日本が13対0で7回コールド勝ちを収めた。

日本スタメン

 世界大学野球選手権の準々決勝が4日に行われ、日本は台湾と対戦する。地元開催で悲願の初優勝を狙う日本は、勝てば5日に準決勝をアメリカと戦う。

 日本の先発は菅野智之(東海大3年)。1日のキューバ戦では学生最速タイとなる157キロを記録したが、3回を投げて3失点を喫した。185センチの長身から投げ下ろすストレートと多彩な変化球を軸に、プレッシャーのかかる一戦に挑む。
 台湾は予選A組で3位となったが、強豪・アメリカと延長11回を戦って7対8と追い詰めるなど、実力は侮れない。元西武の郭泰源が投手コーチとして参加している。台湾の先発は廖文揚。

1(中):伊志嶺
2(二):渡邉
3(三):鈴木
4(右):伊藤
5(指):松本
6(左):長谷川
7(一):荒木
8(捕):伏見
9(遊):阿部

先発投手:菅野
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