“つなぎの4番”大暴れ! “代役先発”が好投=世界大学野球選手権・中国戦リポート

スポーツナビ

好調の秘けつは「センター返し」

世界大学野球選手権・中国戦で2試合連続本塁打など2安打3打点と活躍した4番・伊藤 【島尻譲】

 日本打線が爆発した! 第5回世界大学野球選手権の第2日が31日に行われ、日本は予選リーグ・中国戦に15対0、6回コールドで勝利した。日本は30日の韓国戦に続く白星。明日1日は優勝候補のキューバと対戦する。

 17安打15得点の猛攻の中で、ひと際輝いたのは、4番に座る伊藤隼太(慶大3年)だった。初回、2死三塁と先制のチャンスで打席に立つと、相手先発・夏康男の7球目をコンパクトにたたき、センター前にタイムリー。3回の第2打席では無死三塁からきっちりと犠飛を打ち上げ、4回の第3打席では、バックスクリーンにライナーでソロを放り込んだ。6回の第4打席でも四球を選び、この日は2打数2安打3打点と大暴れだった。
 前日の韓国戦での決勝2ランに続く大活躍に、伊藤は「ホームランより初回の先制打がうれしいです」と笑顔。そして、「基本を心がけてのセンター返しが結果につながっていると思います」と好調の秘けつを明かした。

 次戦の相手は優勝候補の呼び声も高いキューバ。これまで世界選手権で3連敗中と苦戦が予想される相手だが、榎本保監督は「相手は(長打狙いの)空中戦。うちは(つないで攻める)地上戦。かき回して、慌てさせて、最後に(日本が)1点多いという野球をしたい」と必勝を誓う。強豪に勝つためには、中軸を打つ伊藤の活躍は不可欠だ。
「自分が4番だということは考えないようにしています。チーム全体がつなぐことを意識していて、自分も例外じゃありません」(伊藤)
“つなぎの4番”を自負する伊藤が“地上戦”の中心になれれば、打倒キューバが近づくはずだ。

澤村の代役が3回パーフェクト

澤村の負傷で先発が回ってきた野村。3回をパーフェクトピッチングの好投だった 【島尻譲】

“代役先発”が代役らしからぬ投球を見せつけた。この日の先発は、157キロ右腕・澤村拓一(中大4年)の負傷離脱で当初のリリーフから先発に回った野村祐輔(明大3年)。大会開幕直前に起用法が変更になった難しいマウンドだったが、最速148キロの直球を中心に相手打線を圧倒し、3回を無安打無四球、6奪三振と完ぺきな投球を披露した。「澤村さんの分もという気持ちは持っていた」という野村は、「初回から飛ばしていきました。思い切り投げて抑えられて良かったです」と満足げな表情。この好投には榎本保監督も「野村が試合をつくってくれて、攻撃陣にも勇気を与えた」と絶賛。「野村はスピードガン以上のキレを持っている。球威ならチームでも1、2を争うし、低めの制球力もある。今日は澤村に代わって野村と決めていた」と思惑通りの活躍に笑顔だった。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

スポーツナビ編集部による執筆・編集・構成の記事。コラムやインタビューなどの深い読み物や、“今知りたい”スポーツの最新情報をお届けします。

編集部ピックアップ

「思い切って」勝みなみがメジャー2位発進…

ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント