川島永嗣「ヨーロッパでステップアップしたい」=ベルギー1部リーグ・リールセ移籍会見

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ベルギー1部リールセへの移籍会見に臨んだ川島 【スポーツナビ】

 ベルギー1部リーグのリールセへの完全移籍が決まった日本代表のGK川島永嗣は10日、川崎フロンターレで移籍会見を行った。以下は、会見および囲み取材におけるコメント。

1つの目標が達成できたことをうれしく思う

武田信平 代表取締役社長 皆さん、こんにちは。たくさんの方にお集まりいただき誠にありがとうございます。心から御礼を申し上げます。まず初めに、川島君が無事ベルギーのリールセと正式な契約が結べたことについて心からお祝いを申し上げたい、祝福したいと思います。彼はプロに入ってすぐくらいから、すでに海外でプレーするという目標を定めて準備を進めてきております。そういう面では、(リールセでの)会見なんかも英語でやっていましたし、準備は万端でやってきました。それが今回、プレーが認められて見事に移籍することになったわけでございます。第一歩が踏み出せたんだと思います。

 これが最終目標ではないと思いますので、ぜひこれを1つのステップにして、ヨーロッパの厳しいサッカー環境の中で前進していいプレーヤーになって、その次のステップ、さらにその次のステップというふうに進んでいってもらいたいと思います。彼自身も自分の技量を上げるということはもちろんですけども、日本のGKのステータスを上げたいということと、それからもう1つは自分の後に続くGKが出てきてほしいという思いの中で、世界に行くということでありますので、日本のGKの選手も彼に続き、また彼を超えるように頑張ってもらいたいと思っております。ベルギーということで、わたし自身もどういうところか分からないんですけども、環境が大きく変わるでしょうから、とにかく健康に留意してそれからトレーニングに励んで、ヨーロッパの中でも素晴らしいと認められる選手になっていってもらいたい、ということでわたしのコメントに致します。

 川島 本日は忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。今回、ベルギー1部リーグのリールセに移籍することが決まりました。今回この移籍に関して、フロンターレが本当に協力してくれたことで実現したので、フロンターレには本当に感謝しています。そして3年半、苦しい中いつでも家族のように支えてくれたフロンターレサポーターの皆さんにも本当に感謝したい気持ちです。僕自身、プロに入ったころから海外にチャレンジしたいという気持ちを強く持ち続けてきました。今回、その1つの目標が達成できたこと、そしてまた新たに自分自身の経験を積むために環境を変えられることを本当にうれしく思います。また、新しくチャレンジすることで、いろいろ困難な道もあると思いますが、自分自身もっともっとたくさんの経験を積んでGKとして取り組んでいきたいと思っています。本当に今回の移籍に関しては、クラブの協力がなければ実現できなかったと思うので、本当にフロンターレの関係者の皆さんには感謝しています。ありがとうございます。

ベルギーが終着点ではなく、さらに上のリーグで

カメラマンからベルギーワッフルを渡され、カメラに収まる川島 【スポーツナビ】

――川島選手にとって川崎というチームはどういうチームだったのか?

 名古屋グランパスからフロンターレに移籍してきて、僕自身のサッカー生活といいますか、極端に変わりまして、試合に出ることはもちろんですけど、日本代表にも選ばれることになりましたし。それからフロンターレという素晴らしいクラブとともにタイトルを目指し、温かいサポーターとともに、ここまでやってこれた3年半というのは自分にとって今までサッカーをやってきた中でも、一日一日が充実したものでしたし、自分自身にそう思わせてクラブというのも、自分にとっては本当に正直離れるのつらいと思うことも今回ありましたけど、自分自身にとってそういう意味でも、大きな決断だったということは、今回離れてしまいますけど、サポーターの方には理解していただきたいと思います。

――川崎で一番思い出に残っているゲームは?

 やっぱり、フロンターレに来るにあたって、フロンターレが目指すタイトルという目標を掲げて自分自身もやってきたので、去年の最後の試合で1ポイント差で優勝できなかった瞬間ですかね。本当にうれしい思い出もたくさんありますけど、あのときの雰囲気、みんなの思いというのは今後も忘れないと思います。

――過去の移籍(大宮アルディージャ→名古屋→川崎)を経て、今回海外のクラブへ移籍することになった。チャレンジはその時々で意味合いが違うと思うが

 環境を変えるという意味では、また新たにいろいろハードルもありますし、逆にその中で吸収できることもたくさんありますが、今回の移籍に関しては国内ではなく海外に行くということで今までと全然違う環境、文化の中でサッカーをすることになると思うので、今回の移籍に関しては今までとまた違った新しいチャレンジになると思うし、自分の中で逆にその新しいチャレンジに対してモチベーションもすごい高いですし、また向こうでステップアップして、自分の中でいろんな経験をして大きくなりたいなと。

――不安はあるか?

 もちろん不安はありますけど、それ以上に自分自身チャレンジしたい気持ち、やりたいこと、学びたいこと、という気持ちの方が大きいですし、そういう気持ちとともに向こうの生活を歩んでいきたいなと思います。

――海外移籍という夢を果たした今、次の夢は?

 今回の海外移籍に関しては、自分の目標の中の1つだったと思ってますし、自分としては今回はベルギーへの移籍になりますけど、ヨーロッパで着実にステップアップしたいとう気持ちが強いので、ベルギーが終着点ではなく、さらに上のレベルの高いリーグで自分自身、日本のGKとしてプレーできるように、これからもやっていきたいなと思います。

――一番目指すところは?

 フィールドの選手はヨーロッパのトップリーグでやっていると思うし、日本のGKもそういうヨーロッパのトップのリーグでやれるように、自分自身もやっていきたいなと思います。

――正式契約の際に訪れたリールセの印象は?

 3日間という短い滞在でしたけど、向こうのチームが本当に自分を熱烈に歓迎してくれましたし、街にも実際に行きましたし、スタジアムにも行きました。フロンターレのような温かさのあるクラブだと感じたんで、またそういう素晴らしいクラブでやれる、そういう気持ちにさせてくれたので、そういう中でみんなの期待に応えていきたいと思います。

――今後のスケジュールは?

 14日にフロンターレのリーグ戦があるので、そこでサポーターの皆さんにあいさつして、次の日の15日にベルギーにもう一度行って、向こうに行ったらそのままチームに完全に合流します。

――今回ワールドカップ(W杯)で日本代表が活躍したが、Jリーグの力が認められてきたと感じるか?

 僕自身、今年でプロ10年目ですけど、ここまでJリーグでやってきて、今まで自分がJリーグでやってきたからこそ、今の自分があると思ってますし、そういう意味では、日本の中でのJリーグの意味というのは確実に大きくなっていると思います。今回のW杯を通して日本のサッカーに対する関心も高まったと思うし、それから、こうW杯を通して代表チームだけでなく、日本のサッカー自体が一歩前に進めたと思います。僕自身、海外に行くことになりましたけど、そういう意味では、今後もJリーグのレベルは確実に上がっていくと思いますし、本当に周りの皆さんが期待できるような試合が今後もJリーグで増えていくんじゃないかと思います。

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