後藤組が棚橋組を倒し6人タッグトーナメント優勝=新日本プロレス

高木裕美

真壁がピンフォール負けショックを払拭

真壁(右)は前日王座挑戦をアピールした田中に「かかってこい」と挑発 【高木裕美】

 IWGPヘビー級王者・真壁刀義が7.19札幌での中邑真輔との初防衛戦を前に再び獰猛さを取り戻した。

 真壁は前日のトーナメント2回戦でCHAOSの中邑、田中将斗、石井智宏組と対戦。IWGP前哨戦らしく中邑と激しくぶつかり合ったが、田中にキングコングニードロップをかわされ、スライディングDを腕でブロックした直後に中邑のボマイェを背中にブチ込まれ、直後に放たれた田中のスライディングDに3カウントを献上。試合後、田中が王者からのピンフォール勝ちをタテに王座挑戦をアピールしていた。

 真壁はこの日、CHAOS矢野通、飯塚高史、外道組と対戦。G.B.H.の分裂前から深い因縁のある3人を相手に、飯塚に場外でイス攻撃を浴びせられるも、矢野の顔面にナックルを連打し、飯塚のアイアンフィンガーフロムヘルをかわして、外道にラリアットからのキングコングニーで快勝。
 試合後はチェーンを首にかけ、IWGPベルトを手にしたいつものふてぶてしい真壁スタイルで「あれはただのラッキーパンチ。1回勝ったぐらいで調子に乗るな」と田中を斬り捨てると、「かかってこいよ。いつでもやってやるぞ」と前日の敗戦ショックをみじんも見せず、勢いづく田中を挑発した。

永田がパートナーの井上にダメ出し

永田(右)は「このままではベルトが取れない」と相棒・井上にダメ出し 【高木裕美】

 7.19札幌大会でIWGPタッグ王座をかけて3WAYタッグマッチで争う現王者のジャイアント・バーナード、カール・アンダーソンと前王者の永田裕志、井上亘が6人タッグで激突。青義軍が勝利を収めるも、試合後、永田がパートナーの井上に痛烈なダメ出しをした。

 青義軍、バッド・インテンションズ、NO LIMIT(高橋裕二郎、内藤哲也)の3チームはこれまで5月の福岡、6月の大阪とこれまで2度、3WAY戦でタッグ王座を争っており、福岡は青義軍が、大阪はバッド・インテンションズが勝利。今回の6人タッグトーナメントでも連日2チームによる前哨戦が実現したが、1回戦では青義軍が、2回戦ではバッド・インテンションズがNO LIMITに敗れていた。

 永田は自ら先発を買って出てアンダーソンとやり合うと、試合中盤ではバーナードにシャイニングウィザードを仕掛けるなど気合十分。アンダーソンと場外戦を繰り広げる間に井上がスピアーオブジャアスティスでキング・ファレを仕留め、前哨戦を制した。
 試合後、流血で口を真っ赤に染めながらも「タイトル戦でもオレがスピアーを突き刺してやる」と意気揚々と勝利宣言する井上に対し、永田は「今日は勝ったけど、もっと呼吸を合わせないと無理」と痛烈なダメ出し。なおも永田に噛み付いてくる井上に対しイラ立ちをムキ出しにした永田は「このままではベルトは取れない」と空気を読めないパートナーに危機感を募らせた。
■新日本プロレス「J SPORTS CROWN〜無差別級6人タッグトーナメント〜」
6月30日(水)東京・ディファ有明

<メーンイベント 無差別級6人タッグトーナメント決勝戦>
棚橋弘至、TAJIRI(SMASH)、●KUSHIDA(SMASH)
(13分59秒 ブラディサンデー→片エビ固め)
後藤洋央紀、○プリンス・デヴィット(Apollo 55)、田口隆祐(Apollo 55)

<セミファイナル 6人タッグマッチ>
○真壁刀義(G・B・H)、本間朋晃(G・B・H)、オースティン・クリード(フリー)
(12分32秒 キングコングニードロップ→体固め)
矢野通(CHAOS)、飯塚高史(CHAOS)、●外道(CHAOS)

<第5試合 6人タッグマッチ>
永田裕志(青義軍)、○井上亘(青義軍)、平澤光秀(青義軍)
(11分11秒 スピアーオブジャスティス→片エビ固め)
ジャイアント・バーナード(Bad Intentions)、カール・アンダーソン(Bad Intentions)、●キング・ファレ(新日本プロレス)

<第4試合 無差別級6人タッグトーナメント準決勝戦>
○棚橋弘至、TAJIRI(SMASH)、KUSHIDA(SMASH)
(12分9秒 スリングブレイドル)
中邑真輔(CHAOS)、田中将斗(CHAOS)、●石井智宏(CHAOS)

<第3試合 無差別級6人タッグトーナメント準決勝戦>
高橋裕二郎(CHAOS/NO LIMIT)、●内藤哲也(CHAOS/NO LIMIT)、ディック東郷(CHAOS)
(10分33秒 昇天・改→体固め)
○後藤洋央紀、プリンス・デヴィット(Apollo 55)、田口隆祐(Apollo 55)

<第2試合 6人タッグマッチ>
長州力、AKIRA、●三上恭佑
(9分31秒 ゴリラーマンドライバー→片エビ固め)
本田多聞(フリー)、志賀賢太郎(フリー)、○橋誠(フリー)

<第1試合 6人タッグマッチ>
○中西学、金本浩二、エル・サムライ
(10分55秒 アルゼンチンバックブリーカー)
スーパー・ストロング・マシン(マシン軍団)、ピンク・ストロング・マシン(マシン軍団)、●トンガ・ストロング・マシン(マシン軍団)

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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