東海大・菅野、肌で感じた全国制覇の難しさ=全日本大学野球選手権決勝リポート
朝起きたときに感じた疲労感
準決勝(慶大戦)に続いての先発。朝起きた時には今までにないくらいの疲労を感じた菅野。この時点で前日のような投球ができないことに気づいていたのかもしれない。
2回2死ニ塁のピンチから8番・緒方凌介(2年=PL学園高)にスライダーをライトへ運ばれ先取点を許す。「先に点を与えないようにと思っていたのですが」という願いが序盤で崩れた。
「菅野さんは球も走ってなくて辛そうでした」と感じていたのはマスクをかぶる伏見虎威(2年・東海大四高)。それでも3、4、5回と粘って追加点を与えず、走らない直球で3度相手のバットも折るなど菅野の意地は見せた。しかし、6回に2本の二塁打などで2点を失い、5回3分の2・3失点でマウンドを先輩左腕の高山亮太(4年・東海大相模高)に譲った。慶大戦で17個奪った三振はわずか1だった。
「まだ力不足なのでもっと鍛えたい」
「今はまだ」と菅野は話したが、日本代表の榎本保監督(近大)は「この大会で十分、力を見せてくれた」と7月30日に開幕する世界大学野球選手権ではエース級の大きな期待をしていることを明かした。「まだまだ自分は体力不足、もっと鍛えたい」と秋の神宮大会、来年の選手権での雪辱を口にした背番号11。バスに乗る際にはOBから力投をたたえられ、さらに大粒の涙を流したのが印象的だった。
この日の悔しさをまず世界の舞台にぶつける。
<了>
日本代表・榎本監督が総括「投手陣が良かった」
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