東洋大、慶大がV狙う 関西ナンバーワン左腕にも注目!=全日本大学野球選手権・出場校紹介
充実の戦力を誇る東洋大、東海大
昨秋の神宮大会で東北福祉大に4対5で惜敗。当時からエースの佐藤将太郎投手(3年=横浜創学館高)が引っ張り、新人右腕・塚野廉投手(五泉高)も控える。大型内野手の鈴木和也三塁手(1年=横浜創学館高)が首位打者を獲得するなど、野手も下級生が元気だ。前回を上回る2回戦突破を目指す。
・北海道大(8年ぶり4回目/札幌学生)
出場校中唯一の国立大。昨秋の1部最下位から全国切符をつかみ取った。4回目の出場で悲願の初白星を狙う。今季5勝、MVPの活躍を見せたのが石山智也投手(4年=北広島高)。半年前に投手転向したばかりだが、元捕手という地肩の強さで130キロ台後半を投げている。
・八戸大(3年ぶり6回目/北東北大学)
経験豊かな4年生主体のチーム。146キロ左腕・塩見貴洋投手(4年=帝京五高)は5勝を挙げ、39回3分の1を投げて防御率0.00という安定感。全国で結果を残してドラフトへはずみをつけたい。打線の柱は秋山翔吾外野手(4年=横浜創学館高)。今春は打率4割8分6厘で首位打者を獲得した。
・東北福祉大(4年連続27回目/仙台六大学)
ドラフト候補の4年生投手陣が相次いで戦線離脱。窮地を救ったのが中根佑二投手(3年=仙台育英高)だった。初戦は大野雄大投手を擁する佛教大とあって、攻撃陣がカギを握る。今季からレギュラー定着の西井健太内野手(3年=日南学園高)は3試合連続本塁打を記録した長距離砲だ。
・東日本国際大(2年ぶり6回目/南東北大学)
前回出場時はベスト4。5投手によるチーム防御率は0.33、82回で19四死球と大崩れしない。浜崎浩大投手(3年=北海道栄高)と中篠健祐投手(2年=川越初雁高)の右腕コンビが試合をつくる。攻撃面では、木内佑季内野手(3年=銚子商高)をはじめ足のある選手がそろっている。
・中央学院大(2年ぶり6回目/千葉県大学)
初戦の相手は好投手を擁する九州共立大。上位から下位まで切れ目のない打線で攻めたいところだ。期待の新人・坊良(ぼうら)晟大外野手(久慈高)は、背番号44番で早くもスタメン。東東京大会4強で、長身右サイドハンドの秋吉亮投手(4年=足立新田高)がエースとして神宮へ帰ってくる。
・白鴎大(2年連続3回目/関甲新学生)
左腕・仲尾次(なかおし)オスカル投手(2年=ブラジル・カントリーキッズ高)は、スクリューと制球力を武器に6完投と安定感がある。1年時からのレギュラーコンビ、岡島豪郎捕手(3年=関東学園大付高)と塚田正義外野手(3年=古河一高)が攻撃の要。岡島は今季17打点と勝負強い。
・創価大(7年連続18回目/東京新大学)
昨年ベスト4。ことしは投打に主力が抜けたものの、小川泰弘投手(成章高)と久保亮輔投手(三島高)の2年生2枚看板が力投。フットワーク抜群の狭間圭太捕手(4年=智弁学園高)が支える。勝負強い辻亮太内野手(1年=京都外大西高)らが、若さを武器にして、勢いに乗りたい。
・慶大(13年ぶり8回目/東京六大学)
左腕・竹内大助投手(2年=中京大中京高)ら投手陣と、たくみなリードを見せる長崎正弥捕手(4年=福井・高志高)を中心に粘り強く戦う。伊藤隼太外野手(3年=中京大中京高)、渕上仁内野手(4年=慶応高)ら打線も好調。プロ出身、江藤省三監督のトーナメントの戦い方も見どころだ。
・東洋大(4年連続9回目/東都大学)
藤岡貴裕投手(3年=桐生第一高)の左腕にかかっている。今季の3戦連続完封は変化球、フィールディング、制球力が抜群だったため。乾真大投手(4年=東洋大姫路高)も奮起したいところだ。野手は坂井貴文外野手(4年=春日部共栄高)ら前回優勝メンバーが多く残り充実している。
・東海大(13年連続33回目/首都大学)
開幕試合に登場する。来年のドラフト1位候補、菅野智之投手(3年=東海大相模高)は最速153キロのストレートと140キロ台のスライダーで勝負する。伊志嶺翔大外野手(4年=沖縄尚学高)、赤間謙投手(2年=東海大山形高)、伏見寅威(とらい)捕手(2年=東海大四高)と好選手が集結している。
・桐蔭横浜大(2年連続2回目/神奈川大学)
野球部1期生に続く連続出場。今回は、7勝右腕・東明大貴投手(3年=岐阜・富田高)が雪辱に燃えている。昨年もエースだったが、ケガで選手権の登板がかなわなかった。現在は右スリークオーターから140キロを超える球を投げる。愛知学院大に勝つと、シードの慶大と対決する。
・愛知学院大(3年ぶり19回目/愛知大学)
右腕・浦野博司投手(3年=浜松工高)は39回連続無失点記録、4完封の快挙。常時140キロ台のストレートとスライダーのコンビネーションが光る。3年生以下が多いだけに、梶原康之外野手(大産大付高)、永嶋勇介捕手(静岡市立高)の4年生コンビの働きが重要になってくる。