陸上日本選手権4日開幕! 福島、室伏らが出場=見どころ
女子短距離勢は、福島(左)の走りはもちろんのこと、高橋(中央)、佐野(右)らにも注目だ 【写真/陸上競技マガジン】
室伏が16連覇に記録を伸ばせるか
ハンマー投げの室伏は今大会、16連覇の期待がかかる 【写真/陸上競技マガジン】
その室伏に最も心配されるのは故障の具合だが、今季は5月の国際グランプリ大阪大会(大阪)から出場。「試合に慣れていないので最初は様子をみた。3〜4投目で力が出せればいいと思った」というように、3投目で77メートル54を出した。そして6投目には77メートル86まで記録を伸ばして3位に。かつての80メートルが当たり前だったころに比較すると物足りないが、シーズン初戦とすればまずまずの記録。体の状態も昨年より良くなっていると思える。
さらに今年はハンマー投げが新設されたダイヤモンドリーグから独立し、“ハンマー・スロー・チャレンジ”という名称で独自にシリーズ化されてシリーズチャンピオンを決めるシステムになった。長年、世界のハンマー投げ界のリーダー的存在であった室伏だけに、記念すべき初年度はチャンピオンになっておきたいところだろう。シーズン後半戦で記録を伸ばすためにも、日本選手権では2年ぶりの80メートル台に乗せたい。休養年とも言えた昨年を経て、どんな形でロンドンへ向けた再スタートを切るかが楽しみだ。
目標は85メートル越えのやり投げ村上
やり投げの村上は、今季の目標として85メートル越えを掲げる 【写真/陸上競技マガジン】
世界選手権銅メダリストという肩書に加え、ハンマー投げの室伏重信氏超えの11連覇を目指す。過去2番目の連覇記録に挑むというプレッシャーもある中で83メートル10の自己記録を塗り替えることが、目標とする85メートルへのステップとなるはずだ。
ほかにもベテラン組では、男子棒高跳びの澤野大地(千葉陸協)が好調だ。4月の織田記念では5メートル40から跳び始め、50、60、70をすべて1回目でクリアして優勝を決めた。5メートル80こそ跳べなかったが助走は安定していた。5年ぶりに自身の持つ日本記録(5メートル83)の更新も期待できそうだ。