内村が4位と出遅れ「3連覇は意識しない」=全日本体操

高野祐太

男子予選に登場した内村航平、写真は平行棒の演技=国立代々木競技場 【共同】

 体操個人総合の全日本選手権は8日、東京・国立代々木競技場で予選が行われ、男子は2008年北京五輪代表の中瀬卓也(徳洲会体操ク)が合計90.725点でトップに立った。北京五輪銀メダリストで、昨年の世界選手権を制した内村航平(日体大)は、鉄棒でのミスが影響し、合計89.525点で4位と出遅れた。
 女子は、5連覇を狙う鶴見虹子(朝日生命体操ク)が合計58.475点で首位。2位は、谷口佳乃(戸田市スポーツセンター)が合計57.075点、3位は田中理恵(日体大大学院)が合計56.825点をマークした。

 翌日の決勝に進出するのは、男子上位42人、女子上位24人となる。
 以下、上位選手のコメント。

内村航平「練習と同じような失敗が出た」

 今日は、あん馬にミスが出てしまい、そこから平行棒までは乗り切れましたが、体力的にしんどくなって、鉄棒で落ちるかもと思っていたら、その通りになってしまいました。練習の時からコバチとコールマン(を演技する時に鉄棒から自分の体)が遠いな(離れてしまう)と感じて、気をつけようと思っていたら違うところで落下してしまいました。練習と同じような失敗が出てしまったと感じています。明日は今日より動きが良くなると思うので、いつも通り(の演技)を心がければ、今日のようなミスは出ないかな。3連覇は意識しません。

中瀬卓也「跳馬と平行棒の出来が良かった」

 今日は、練習以上のものが出て良かったですが、まだ半分しか終わっておらず、ちょっとだけホッとしているくらいです。跳馬と平行棒の出来が練習以上に良かったです。鉄棒の着地が乱れたので、明日はそこをしっかりまとめたいです。今日と同じようにリラックスしてやりたいと思います。優勝については、あまり事前の練習で体調が良くなかった分、欲張らずに自分の演技をするだけです。内村選手がしっかり演技すれば差はないと思います。意識せずいきたいです。

鶴見虹子「あまり力まずいきたい」

 今年初めての試合だったので緊張しましたが、大きなミスがなくて良かったです。新ルールになって失敗すると点がすごく下がるので、失敗しなかったのが満足。種目別では、平均台が一番いい出来です。(段違い)平行棒はちょっと慌てて倒立の角度が流れたのと、ゆかの着地が後ろに下がったのが良くなかったです。ですが、ゆかの曲と振り付けを変えて、以前の曲より審判にアピールできるところが多くなったので良い気分です。明日は、今日より良い演技をしようと考え過ぎると失敗するので、また一からスタートしたい。5連覇もしたいけど、考え過ぎるとダメなので普通に頑張るのが目標。あまり力まずにいきたいです。

<了>
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著者プロフィール

1969年北海道生まれ。業界紙記者などを経てフリーライター。ノンジャンルのテーマに当たっている。スポーツでは陸上競技やテニスなど一般スポーツを中心に取材し、五輪は北京大会から。著書に、『カーリングガールズ―2010年バンクーバーへ、新生チーム青森の第一歩―』(エムジーコーポレーション)、『〈10秒00の壁〉を破れ!陸上男子100m 若きアスリートたちの挑戦(世の中への扉)』(講談社)。

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