近畿王者のエース・岡本が全試合完封宣言=第82回センバツ高校野球・直前リポート
チームを引っ張るエースで4番で主将
神戸国際大付のエース・岡本。力強い全試合完封宣言も飛び出した 【写真提供:高校野球ドットコム】
最速144キロを誇る岡本だが、秋以降はほとんど130キロ台後半だった。しかし兵庫大会では3試合連続完封などわずか1失点。特長の球持ちの良さが、対戦相手を苦しめ、得点を許さなかった。
1年秋からエースとして注目されてきた岡本。最速の144キロは旧チームの時に計測するなど、スピードは当時から速かったが、力みから失投も多かった。そこで昨夏、その力みをなくすフォームへの修正を行った。青木尚龍監督が付きっきりとなり、ほぼ1カ月かけて新しいフォームを自分のものにした。その結果、兵庫大会ではまさに敵なし。延長15回を投げ切った翌日にも完投するなど、スタミナ面でも群を抜いていた。
しかし、甘くなかったのが近畿大会初戦。北大津高の4番・小谷太郎(3年)に特大の一発を浴びるなど、4回に3点を失う。兵庫大会までは見られなかった展開だ。それでも5回以降を粘ると、味方が9回に執念を見せサヨナラ勝ち。
「近畿大会で今まで以上に緊張してしまったが、みんなが繋いでくれて勝てた」と岡本はチームメートに感謝しきり。この一戦がチームにとっても、エースにとっても大きなターニングポイントになり、準々決勝、準決勝と粘りのピッチングで勝ち上がると、決勝では大阪桐蔭高を4安打完封。見事5年ぶりの頂点をつかんだ。
練習試合を欠場も不安はなし
8日に行われたことし最初の練習試合(五條高戦)では、腰に張りを感じていた岡本が出場しなかったが、13安打を放ち9対0で完勝。
「昨夏の練習試合で1対0と苦しんだチームにこれだけの試合ができた」とエースで4番抜きでの快勝に青木監督は自信を深めた。欠場した岡本も「疲れからくるもので、すぐに消えます」と話し、自身が引く組み合わせ抽選について「お客さんの多い2日目くらいがいいですね」とまったく不安がない様子。青木監督は、14日(東大阪大柏原高戦)、あるいは16日(関西国際大戦)の練習試合での登板を示唆している。
5年前、先輩はセンバツ4強の成績を残した。今大会の目標はもちろんその上だ。
「初戦から決勝まですべて完封したい」
エースで主将は力強く宣言した。
※学年は新学年
<了>
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