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王者・中邑が中西の秘技をヒザで粉砕=新日本プロレス
棚橋、矢野制裁直後にまさかの髪切り
中邑が必殺のボマイェで中西を粉砕! 防衛V5に成功した
中邑が必殺のボマイェで中西を粉砕! 防衛V5に成功した【前島康人】

 新日本プロレス「NEW JAPAN ISM」最終戦となる14日の東京・両国国技館大会では、IWGP3大タイトルマッチなどが行われ、6300人を動員した。

 メーンイベントでは中邑真輔のIWGPヘビー級王座に中西学が挑戦。「男は40歳から」という中西は、中邑の必殺技・ボマイェ対策のため“世界の荒鷲”坂口征二相談役と合同特訓を敢行。ヒザ蹴りに来た足を正面からつかむ秘技「荒鷲掴み」を開発するなど王座奪取に燃えていた。


 中西は序盤からマッケンローを繰り出すと、アルゼンチンバックブリーカーを3度も繰り出すなどそのパワーを遺憾なく発揮。さらにはヘラクレスカッター、大☆中西ジャーマンといった大技を連発した上、荒鷲掴みで一度はボマイェをブロック。勝利の光をつかみかけるが、中邑はジャーマンスープレックスを着地してかわすと、荒鷲掴みが通用しない後頭部へのボマイェで虚を突き、反則スレスレの顔面へのナックル連打から、「ボマイェ返し返し」として荒鷲掴みをかいくぐってヒザ蹴り。続けてダメ押しのボマイェで激勝した。


 中西のボマイェ対策を「ヤル気は認めるけど付け焼刃」と一蹴した中邑は、1.4東京ドーム大会後の中西のように、誰もリングに上がって挑戦を志願してこないことに「レスラーが自重してどうする」と明らかに不満をのぞかせ、「リングの上は力だろ!」と絶叫。次期防衛戦は、3.22尼崎で行われる「NEW JAPAN CUP」優勝者を4.4後楽園ホール大会で迎え撃つことが濃厚となっていることから、NJCに全選手の参戦を呼びかけた上で、「IWGPが欲しかったらかかってこい!」と、最強王者としての意地をムキ出しにした。

初防衛のNOLIMITに新たな刺客

裕次郎&内藤のNO LIMITが因縁の相手テリブレ、テハノJr.組にリベンジ!
裕次郎&内藤のNO LIMITが因縁の相手テリブレ、テハノJr.組にリベンジ!【前島康人】

 NO LIMIT(裕次郎、内藤哲也)は、メキシコCMLLで因縁のあったテリブレ、テハノJr.組にリベンジを果たし、IWGPタッグ王座を初防衛した。

 かつてメキシコで行われた髪切りマッチで敗れ、丸坊主にされた2人に対し、NO LIMITは1.4東京ドーム大会で新王者になるやいなや、初防衛戦の相手に2人を指名。「メキシコの借りを日本で返す」と息巻いた。


 見た目も体格もそっくりのテリブレ、テハノ組は息の合った連係攻撃を次々と繰り出すが、王者組は同士討ちのスキにチームを分断すると、テハノに急所打ちを交えた波状攻撃から合体技のリミットレスエクスプエオージョンを一気にたたみかけて勝利を奪った。

試合後、「最高の気分だよ」と笑顔を浮かべる2人の下にバッド・インテンションズ(ジャイアント・バーナード&カール・アンダーソン)が駆けつけ、早くも次期挑戦を直訴。1.4ドームで3WAY戦を争った因縁のチームからの挑戦状に、NO LIMITもベルトの価値をさらに高めるべく呼応した。

V5防衛のapollo55をミラノが祝福

apollo55が快勝、引退するミラノコレクションA.T.と喜びを分かちあった
apollo55が快勝、引退するミラノコレクションA.T.と喜びを分かちあった【前島康人】

 IWGPジュニアタッグ選手権試合では田口隆祐、プリンス・デヴィット組が外道、ディック東郷組を退けV5に成功した。

 当初、同王座には邪道、外道組の挑戦が決定。昨年12月に一度は組まれながら、外道の欠場によって流れていた幻のカードが実現する予定だったが、今度は邪道が負傷欠場。そのため、王座奪取を狙える強力なパートナーとして東郷に白羽の矢が立てられた。


“レスリングマスター”東郷のシルバーブレッドやクロスフェースといったテクニックに苦戦を強いられながらも、必殺技のダイビングセントーンは断固として阻止した王者組は、外道を標的に定めると、田口のどどん、デヴィットのダイビングフットスタンプによる連係攻撃から合体技のブラックホール・ヴァケーションで快勝。試合後はこの日で引退するミラノコレクションA.T.が、怨敵である外道にトラースキックをぶちかまし、共に王座防衛を祝福した。宇宙規模の活躍を目指しapollo55という名前をつけた田口は、さらに防衛記録を伸ばすべく、「最終目標は宇宙人」と壮大な野望を語った。

髪の毛を切られた棚橋が激怒

矢野に快勝した棚橋(手前)だったが、田中の奇襲に遭いまさかの髪切り刑に
矢野に快勝した棚橋(手前)だったが、田中の奇襲に遭いまさかの髪切り刑に【前島康人】

 セミファイナルでは棚橋弘至が矢野通とシングルで対戦。これまでも試合後や乱入などで執拗に髪の毛をつけ狙われてきた棚橋は、矢野のハサミや木槌を使った攻撃で額から流血を強いられながらも、急所蹴りで形勢逆転をはかると、パワーボムでマットに叩き落としてからのハイフライフローで快勝した。試合後、今までのお返しとばかりに矢野の髪を切ろうとした棚橋だが、そこに田中将斗がスライディングDで乱入。逆に棚橋の髪が無惨にもハサミで切られる結果となった。「“チャラ男”の命」ともいえる髪を失った棚橋は、心身への大ダメージからセコンドに肩を担がれながらも、「ぜってぇ許さねぇ!オレの大事な髪を……」と復讐を誓った。

田中が後藤との抗争に終結宣言

両者の3度目の一騎打ちは田中が先輩の意地を見せて後藤から3カウントを奪った
両者の3度目の一騎打ちは田中が先輩の意地を見せて後藤から3カウントを奪った【前島康人】

 3度目のシングル対決となった後藤洋央紀vs.田中将斗は、後藤が田中の土俵に飛び込んでのハードコアマッチルールで行われた。

 昨年8月の初対決では田中が勝利したものの、12月の再戦では後藤がリベンジ。しかし、1.4東京ドームで後藤がプロレスリング・ノアの杉浦貴に3連敗を喫したことから、田中が「鍛え直す」と後藤を挑発。1勝1敗の五分からの決着戦を迎えることになった。


 イスを手に入場し、並々ならぬ決意を見せ付けた後藤は、田中のテーブスクラッシュを阻止して自らテーブルへのダイビングエルボーを放つなど、ハードコアにのっとった攻撃を仕掛けるが、やはりこのルールではECWで天下を獲った田中が一枚も二枚も上手。イスやテーブルンなどのアイテムを随所で有効活用した田中が、鉄パイプをエルボーパットに仕込んでのスライディングDで後藤を粉砕した。

 イスやテーブルを使った攻撃に果敢にも挑んできた後藤を「まあ、よう勉強してきた方ちゃう」と上から目線で見下した田中は、「あいつが望む試合で勝ったし、後藤の相手ばっかやっててもしゃあない。また次、誰を標的にするか考える」と、後藤との抗争に終止符を打ち、次の敵を探すことを宣言した。

緑の鬼と化した永田がTAJIRIの腕を粉砕

鬼神と化した永田(右)が怨敵TAJIRIに圧勝!
鬼神と化した永田(右)が怨敵TAJIRIに圧勝!【前島康人】

 永田裕志は怨敵・TAJIRIに執念の勝利を収めた。昨年までの棚橋との抗争を終え、新たな標的を永田に定めたTAJIRIは、1.4東京ドーム大会で永田、曙組と対戦し、永田の顔面を緑に染めて勝利。永田も1.31ディファ有明大会でTAJIRIの顔面にブルーミストを噴射して仕返しするなど、因縁の抗争が続いていた。


 TAJIRIは、まずはいきなり挨拶代わりのグリーンミスト噴射&バズソーキックで先制攻撃を仕掛けると、永田は奇策を取ることなく、あえてエルボーやキックといった正攻法ファイトで対抗。TAJIRIはなおもレフェリーの背に回って2発目のグリーンミストを放つが、むしろ顔面が緑色に染まるたびに凄みを増していく永田の怒りの導火線に完全に火がつき、鬼神と化した表情での腕折り固め。白目をむきながら腕を締め上げる永田にTAJIRIはたまらずタップするも、試合終了のゴングが鳴ってもなおも永田は締め続けた。

「今日の収穫はTAJIRIの試合から怒りを感じたことと、その上で叩きのめした事」と、自らの土俵に引きずりこんでの勝利に手ごたえをつかんだ永田だが、「しばらくはグリーンミストは勘弁してもらいたい」と、TAJIRIとはこれで決着がついたことを主張し、再戦を拒否した。

高木裕美
静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。