開星高が2年連続出場へ 3校目は広陵高が有力=センバツ出場校予想・中国地区編
最速147キロの重たいストレートが武器の開星高・白根 【写真提供:高校野球ドットコム】
決勝進出の開星高と関西高は順当に選出へ
開星高は、1998年の大会で選手登録違反が発覚し優勝取り消しになっており、今回が悲願の初優勝。センバツで慶応高(神奈川)を破った旧チームから残った糸原健斗(2年)、江本正平(2年)らが引っ張る打線は強力。県大会では5試合で55点、中国大会では1回戦(熊毛南高)、準々決勝(岡山東商高)とコールドで勝ち、その破壊力をまざまざと見せつけた。特に左打者の糸原は岡山東商高(岡山)戦で逆方向へ2発の本塁打、決勝でも先頭打者本塁打を放つなど計4本塁打と大活躍。打撃ならプロでも十分に通用するとの声も出ている。
投手陣もことしは太い柱が育った。1年生右腕の白根尚貴だ。183センチ83キロの立派な体格から繰り出される直球は最速147キロでズシリと重い。1年生らしからぬ風格も漂い、指揮官も「ことしは白根がいるから安心して見てられる」と全幅の信頼を置く。投打が機能すれば甲子園での上位進出も夢ではない。
準優勝の関西高も1年生投手の活躍で勝ち上がった。エース左腕の堅田裕太(1年)は準決勝までの3試合で完投。特に4安打12奪三振で完封した石見智翠館高(島根)戦のピッチングは見事だった。同じ1年生の水原浩登も決勝で先発し経験を積んだ。2枚看板が完成すれば、次のチームまでは安泰になりそうだ。打線は2番に座る主将の磯本龍志(2年)を中心に勢いに乗ればビッグイニングも望める。課題は決勝で目立った守備面になりそうだ。
大型選手がそろう広陵高は守備が課題
このほかでは、岡山東商高(岡山)の星野大地(2年)、崇徳高(広島)の大下佑馬(2年)、倉吉東高(鳥取)の北田純(2年)など右の好投手が目立ったが、注目された岡山理大付高(岡山)の藪田和樹(2年)が故障で投げられなかったのは残念だ。
21世紀枠は山口1位の防府高が候補に選ばれた。県大会では昨春のセンバツで2勝を挙げた岩本輝を擁する南陽工高(山口)を破り勢いに乗った。中国大会では初戦で岡山理大付高に敗れたが、エース・岡村響介(2年)はわずか3安打ピッチングと好投した。創立132年を迎えた伝統校。昨夏の防府市集中豪雨災害では、練習を休止して災害復旧ボランティアに参加するなど、地域への貢献も復興の大きな支えとなっている。
<了>
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