大混戦の近畿 5、6校目の選考は難航か!?=センバツ出場校予想・近畿地区編
エースで4番、主将も務める岡本は神戸国際大付高の大黒柱 【写真提供:高校野球ドットコム】
神戸国際大付高が5年ぶりのセンバツ出場へ
神港学園高、粘り強く勝ち抜く
4強には立命館宇治高(京都)と神港学園高(兵庫)。京都1位の立命館宇治高は左腕・川部開大(1年)と捕手・小崎裕之(2年)のバッテリーがチームの支え。川部は府大会ではリリーフ登板が主だったが、近畿大会では3試合すべてで完投。1年生ながら度胸があり、粘り強さも持ち合わせている。卯瀧逸夫監督は、北嵯峨高、鳥羽高(ともに京都)に続いて3校目の甲子園となりそうだ。
神港学園高は兵庫3位での出場と4強入りしなければセンバツ出場の選考で不利な立場なるが、粘り強く勝ち抜いた。特に延長14回の試合を制した福知山成美高(京都)との準々決勝が象徴的だった。エース・前仲正志(2年)はスバ抜けた球こそないものの制球力があり計算できる投手。3番の伊藤諒介(2年)は長打力が自慢で高校通算57本塁打(近畿大会終了時点)のスラッガーだ。
準決勝2試合がコールドで波乱含み
エース・堀田健吾(2年)と4番・井村展章(2年)の強打が光った育英高。同県3校を選出しないセンバツの内規に照らし合わせれば、可能性はなくなるが、県大会で神港学園高を破った点がどう評価されるか。堀田のピッチングに魅力を感じている選考委員が多いのは事実。この当たりが選考委員会当日の焦点になりそうだ。
このほかでは岡本から特大の一発を放った北大津高の小谷太郎(2年)、智弁和歌山高相手に6回まで1失点と好投した野洲高(滋賀)の右腕・沢裕也(2年)らがこの大会でキラリと光った。吉川大幾、勧野甲輝、多司将仁(いずれも2年)らドラフト候補が残ったPL学園高(大阪)は福知山成美高の強打者・桑原将志(1年)の一発に泣いた。
21世紀枠候補には和歌山の向陽高が選ばれた。近畿大会では天理高に1点差まで迫った。県下公立初の中高一貫校で、前身の海草中学時代には野球殿堂入りを果たした嶋清一投手を擁して2度の全国制覇を果たしている。21世紀枠本命との声も大きい。
<了>
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ