「これは運命」川田とKAMIKAZEの対戦が決定=ZERO1
師匠フナキとの再会を心待ちする日高
ベルトを前に師匠フナキとのタッグ結成への思いを語る日高 【写真提供:ファーストオンステージ】
優勝者に与えられたクリスタルボール(※ゼロワン版・ドラゴンボール)により、“神龍”からかなえられる願い事としてあげたWWEで活躍する師匠フナキとのタッグについては、「今日になって、アメリカのフナキさんに電話しました。優勝の報告と願い事でフナキさんとのタッグ結成を申し出たところ、フナキさんからはおめでとうという言葉とありがとうという言葉をもらいました。今までもずっとフナキさんとのリング上での再会を望んでいましたが、時期が合わず、叶わなかった。今、こうして天下一を取ったという実績に加え、キャリアを積んでプロレスラーとして、人間として師匠・フナキさんと再会できるのではという気持ちが高まっている。これは本当に来るのではないかと思います」と実現を心待ちにしていた。
会見ではまた、12月13日に開催される世界ヘビー級戦でチャンピオン川田利明の初防衛戦の相手がKAMIKAZEに決まったことが発表された。これは前日勝利を収めたKAMIKAZEのアピールによって実現したもの。念願がかなったKAMIKAZEは「川田さんがベルトを取った時から次はずっと僕だと思っていた。僕はZERO1のために、自分のために勝って川田さんからベルトを取り戻したい」と闘志を燃やした。
川田とKAMIKAZEはレスリングの名門、足利工業大学付属高校の先輩・後輩だが、両者はそんなことを気にも留めていない。川田が「おれにとってはただの後輩」と言えば、KAMIKAZEも「ただの先輩」と返す。とはいえ意識しないはずはなく、KAMIKAZEは「あの人と僕が戦うのは運命」と話した。両雄の意地と意地のぶつかり合い。果たして勝利の女神はどちらに微笑むのか。
KAMIKAZE「川田さんと戦うのは運命」
KAMIKAZEは川田との対戦を「運命」と話す 【写真提供:ファーストオンステージ】
「念願叶ってというよりは、川田さんがベルトを取った時から次はずっと俺だと思っていた。昨日、自分の気持ちを全部、大谷社長に打ち明けてチャレンジャーとして正式に決定した。今回だけは自分がチャレンジャーとしていかなければと思っていた。川田さんと僕にしかわからないこともある。僕はZERO1のために、自分のために川田から勝ってベルトを取り戻したい。由緒ある足工大のレスリング部出身。川田さんがどういうことをやってきたか僕は知っている。川田さんも僕がどういうことをやってきたかを知っているはず。川田さんはただの後輩『丸山昭一』だと言っていましたが、僕にとってもただの先輩『川田利明』。絶対に川田さんも気になっているはず。はっきり言って僕のハートは今、誰よりも熱い。僕が川田さんから取り返します。あの人と僕が戦うのは運命。いろいろなことが重なってチャレンジャーになったのは運命。学生時代の直接のつながりはありませんが、足工大の先輩の谷津義章さんや三沢さん。当然面識は何度かありますが、やっぱり川田利明は曲者。いつかやるんじゃないかとずっと思っていた。これは運命。何かに引き寄せられた。僕と川田利明はそういう関係だと思います。チャレンジャーとして、決まったからには僕が必ず取り返します。」
日高「プロレス大賞技能賞受賞を目指したい」
おどけたポーズをとる日高。プロレス大賞技能賞受賞を目指すとも 【写真提供:ファーストオンステージ】
「昨日はありがとうございました。一夜明けて、天下一出場7度目にしてようやく初優勝。これも通過点。まだまだ上を目指していかなければいけないし、強くなっていかなければいけない。今回、優勝を取らなければいけないという中で、普段の練習で自分を追い込むことで苦しみの中から力を絞りだすということを心がけ、結果につながると信じて日々を過ごしてきました。実際、結果を出すことができて自分の道に間違いがなかったと思えました。若い選手たちにもそういった道を見せられたことはすごくいいものだったと思います」
――岸和田戦を振り返ってみて
日高 岸和田戦はパワーで押し切られた。隙をついていくかしかなかった。試合前に語った岸和田戦用で考えていた野良犬ハイキックとは上体を倒しながら打つハイキック。実際にスパーリングで小林さんにボコボコ食らう中でこれは使えるなと思っていました。いいタイミングで入ったなと思いましたが、3つは取れず…。最後はパワーボムで持ち上げられた時に、ソーク(タイ語でひじの意)を落としてそのまま逆十字。ああいう切り返しは彼には今までなかったと思います。ラストライドだけは絶対にくらわないと思っていた。スイングDDTは止められてしまいましたが、何個か用意していた中でズバリ決まった。逆転は逆転ですが、狙い通り。
――決まり手として表記している高津川の名前について
日高 フィニッシュの名前を高津川とつけていますが、今まで何の説明もしなかったので、ここで改めて説明ます。
高津川とは川の流れに逆らわない丸めこみ。地元・益田市を流れる清流で、水質日本一を2年連続でとった川。以前、益田市長に高津川と言う名前の技を作って欲しいと言われていましたので、約束を守れてよかったです。
――ハヤト戦を振り返ってみて
日高 新木場でああいった挑発を受けた。何かゾクゾクした。これは真っ向からしばきあってやろうと思っていました。あいつのハートごとへし折ってやろうと思って戦いました。気持ちよかったです。もちろん苦しかったですが。打撃でいえば、小林聡とフルに近いスパーリングをしているので、打撃で心を折られない自信はありました。
――デヴィット戦を振り返ってみて
日高 デヴィットとは一度、ロックアップで対戦。その時も噂で聞くよりもすごい選手でした。それ以降、彼はタッグとしてのイメージが強かった。本当に素晴らしいスキルを持った選手。レスリングで会話できる選手。ZERO1vs新日本というのがあったと思いますが、自分の中では天下一を取るために最後に立ちはだかった敵。でも、リスペクトを感じながら試合ができた。試合中、あいつが差し出した手を握ることができた。お互いのレスリングをぶつけあうことができたし、自分のキックをたたきこみ、あいつのスピンキックもいいのをもらった。まだまだもっと戦っていきたい選手だと素直に思いました。
――願い事としてあげたフナキ選手とのタッグ結成について
日高 今日になって、アメリカのフナキさんに電話しました。優勝の報告と願い事でフナキさんとのタッグ結成を申し出ました。フナキさんからはおめでとうという言葉とありがとうという言葉をもらいました。対戦ではなく、タッグ結成というのは僕の感性。対戦ではなく、隣に立って師匠・フナキさんを感じたい。そこで何かが生まれるかもしれない。でも、ここでやることは僕にとって、とても意味のあること。今までもずっとフナキさんとのリング上での再会を望んでいましたが、叶わなかった。時期が合わなかった。今、こうして天下一を取ったという実績に加え、キャリアを積んでプロレスラーとして、人間として師匠・フナキさんと再会できるのではと言う気持ちが高まっている。これは本当に来るのではないかと思います。
――今後の展望について
日高 サンジェイが試合後、表彰式の後、握手を求めてきた。結局、彼から直接取り戻したわけではない。昨日のトーナメントでちらっとしかモニターで見ていない。昨日の試合で、サンジェイは評価を上げたと思います。前回の来日では久しぶりだったし、お客さんにはあいつのすごさは伝わっていなかったと思う。昨日の大会で負けましたが、確実に評価を上げたと思います。年内はもう、タッグリーグが決まっていますが、来年はもう一度、僕がチャンピオンとしてあいつを退ける戦いをしたいですね。ハヤトともリング上で話しましたが、「お前が言い出したのだから、俺を倒すまでZERO1のリングに来いよ」と言いました。大原とも、岸和田ともまた新たな戦いが始まって来ると思う。これからもZERO1ジュニアの戦いにご期待下さい。
昨日の試合後にも話しましたが、火祭り以後、自分が何かに試されているような過酷な試合が続きました。結果として僕の中に出てきたのはこれからも精神も肉体も削り続けてリングに立つ。魂が燃え尽きるまでリングに立つ。そういう気持ちでリングにこれからも立とうと思います。自分が試されている試合が続く中、火祭りも最終日まで残れた。インターコンチネンタル奪取であったり、そういう厳しい戦いの中で、自分が毎年言い続けてきましたが、プロレス大賞技能賞受賞を目指したい。アピールしていきたいですね。
――ZERO1初のタッグリーグ『風林火山』開催に向けて
日高 この間、サムライTVでMCをやらせて頂いた時に、いきなり澤が『僕たち、Bブロックに移ることはできないんですかね?』と言っていましたが、勿論そんなことはできないわけで…。僕たちは2冠王で臨んでいるわけですが、一番の注目は大谷&曙組。大谷&曙組は、本当に逃げ場のないチーム。穴を見つけるのが難しい。でもやはりタッグと言うのは個々が強いだけではだめ。それだけではなく、僕と澤はいつも一緒にいる。試合から練習、プライベートも。10月に、あいつが頸椎ヘルニアになった時もそう。精神的なケアと言うのがあって、二人でたどり着くことができた。僕たちの精神的なつながりというものを信じていますし、自信を持って澤とのタッグでこの「風林火山」というタッグリーグに臨みたいですね。」
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