バスケ五十嵐インタビュー スピードスターの原点は、「一番になりたい!」

小永吉陽子

バスケットボール日本代表のスピードスター、五十嵐圭選手。“走り込み”で意識していることとは 【スポーツナビ】

「バスケットボール界の貴公子」と呼ばれる五十嵐圭選手(トヨタ自動車アルバルク)。代名詞「スピードスター」にあるように、誰にも負けない速攻が武器だ。日本代表の司令塔としても、スピードを生かしてチームをアップテンポな展開に導いている。幼少のころは陸上少年。中学からバスケットボールに転向し、競技者として常に走る競技を選択してきた。そんな五十嵐選手に、競技における走りの質の違いやトレーニング方法、走る競技の素晴らしさについて話を聞いた。

小学校時代は陸上の短距離選手

――五十嵐選手は小学校時代に短距離の選手だったそうですが、陸上を始めたきっかけは?

 僕はあまり覚えていないのですが、母親が言うには、幼稚園の運動会の徒競走で転んでビリになったことが、陸上を始めた理由らしいです。転んだことがあまりにも悔しかったんでしょうね。100mやリレーは運動会の花形ですから。そのころから「一番になりたい」という思いがあったのかもしれません。小学校4年生から100mを専門に陸上を始め、5年生の時は市内で2位でした。
――中学からバスケットボールに転向した理由は?

元々は陸上の短距離選手。そのスピードはバスケでも生かされた 【Photo:YUTAKA/アフロスポーツ】

 陸上の試合は春と夏がメーン。(新潟なので)冬場は雪が降っていて外で練習ができなかったんです。そんな時に、バスケ部の人数が足りないので試合に出てくれと誘われたのがきっかけでした。当時はスリーオンスリーとか、NBAのマイケル・ジョーダンがはやったり、スラムダンクの連載が始まってバスケ人気が出てきたころだったので、喜んでやりましたね(笑)。

――五十嵐選手にとっては陸上より、ボールを持って走るほうが合っていましたか?

 そうですね。すぐにバスケにのめり込みました。陸上は一人で練習することが多かったので、幼いながらも友達とワイワイ練習するのが面白かったんでしょうね。バスケをやり始めたころはバスケが走る競技だとは意識してなかったんですが、高校生になったころに自分の特徴である「速く走る」ことをバスケに生かせるようになってきました。

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著者プロフィール

スポーツライター。『月刊バスケットボール』『HOOP』編集部を経て、2002年よりフリーランスの記者となる。日本代表・トップリーグ・高校生・中学生などオールジャンルにわたってバスケットボールの現場を駆け回り、取材、執筆、本作りまでを手掛ける。

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