北野武×前田日明 クロスインタビュー=リアルバトルトーク発

リアルバトルトーク

格闘技専門誌に世界の北野武が初登場!! 現在、チケット入手困難な激レアイベントである不良地下格闘技を観戦し、前田氏と意気投合!! 突拍子も無い話に!? 格闘技ファン必見です!! 【t.SAKUMA】

北野武×前田日明 クロスインタビュー
インタビュー;高須基一朗
撮影:t.SAKUMA
日時:5月5日(THE OUTSIDER大会当日)
場所:ディファ有明


 格闘技専門誌に世界の北野武が初登場!!
 総合格闘技を日本に浸透させた修斗――
 旗揚げ当時の20年前に北野武は修斗の大会が開かれた後楽園ホールへ何度か足を運んだことがある。旗揚げ当時の修斗パンフレットに北野武の挨拶文が掲載されていたのを今の格闘技ファンはご存知だろうか!?
 今年は修斗20周年の節目の年でありJCBホールで盛大に大会が行われた。
 記念大会パンフレットには、当時を思い出させ懐かしむことが出来る記事内容が満載であり工夫を凝らされていた。そんな紙面で一番のインパクトは北野武の祝賀コメントが付録で付いていた事だろう。修斗の粋な計らいに度肝を抜かれた!!
 さて、そんな格闘技好きな北野武が久々に会場に足を運ぶこととなるのだが・・・
 数年ぶりに格闘技観戦に選んだのは前田日明氏が旗揚げした「THE OUTSIDER」だ!!
 現在、チケット入手困難な激レアイベントである不良地下格闘技を観戦し、前田氏と意気投合!! 突拍子も無い話に!? 格闘技ファン必見です!!

アウトサイダーを観戦して興奮冷めやらぬ中、前田氏と北野氏は大会休憩中に対談へ!! 【t.SAKUMA】

アウトサイダーを観戦して興奮冷めやらぬ中、
前田氏と北野氏は大会休憩中に対談へ!!


北野 アウトサイダー面白いよね!! アマの試合って、技術が完成されたいなくて粗削りだから殴り合いも凄いよ。この戦い方だと簡単に倒れるって思うことが凄く多い。案の定、予想通り倒れるから、嬉しくなっちゃって。いやー本当に面白いよね!!

――大会を2階席から観ていてすごく喜んでらっしゃっていましたものね。

前田 不良を更生させるための大会なんですよ。ただ対戦する選手によってはびびちゃって、後ろ向いちゃってどうしようもなかったりすることもあるんですよ。それとは対象的にスピリットが強いけど技術が無いので試合をさせても命の危険にさらしてしまい危ないって選手もいる。ただ、そういった選手に限ってどうしても出したいって直談判してきますからね。本当に色んな選手がいますよ。

北野 北海道から沖縄までこういった不良の大会をやりたいなって思うよね。前田さんが声をかけて全国の不良で腕自慢を各都道府県ごとに分けて集めて。腕に自信がある奴だったら暴走族か喧嘩の強い奴で出て来るんじゃないかな。体重合わせて、北海道で一番きめて、そこから東北の奴らとやらせて勝った奴をどんどん南へ南下させたり。それをテレビで特集して。絶対に面白いよ。

――そうしたら、たけしさんと前田さんのプロデュースで全国喧嘩番長ガチンコ旅みたいな番組をやりましょうよ!!

北野 格付けが面白い。東京渋谷でブンブンいわせていたとか、博多の血の気の多い不良、だとか。俺等の中学、高校時代にはさ、足立区で名前だけは知れ渡っているんだけど異常に弱かったり。でもそういった名の通っている奴って絶対にキャラが面白いはずだからね。

前田 ここのアウトサイダーもそうなんですけど、不良の格闘技大会って現場で試されるので、出るだけで勇気がいるんですよ。負ければ失うものが多い奴らが誇りをもって出てきてくれているので選手には本当に感謝していますよ。

【t.SAKUMA】

――先ほどたけしさんに御自身が若かったらアウトサイダーの試合に出場考えましたか??、って話もしていたんですが、たけしさんは、昔ボクシングをされていて、かなりハードパンチャーだったんです。

北野 ヨネクラ(ボクシングジム)さんの所にいたのよ。

前田 そうなんですか。

北野 パンチは強かったんですけど、スタミナが無い。(笑)2分ちょっとでフラフラになっちゃうの。

前田 スタミナは積みかさねですからね。

北野 ボクシングをやっているのを親に内緒にしていたんですよね。4回戦テストの前にうちのお袋にボクシングやっているのを見つかって、“頼むから辞めてくれ”って話になったんです。“お前は学校に行ってくれ”って言われて。あの時、真剣にボクシングやっていたら全然違う人生だったかもしれないね。話は変わるけどボクシングを僕がやっていたときは刺青とか本当に厳しかったんですよ。

――そうですよね。昔は刺青があると、ボクシングの試合に出られなかったんですよね。今ではスミはいっているとファンデーションで隠して出場していますよね。

北野 ボクシングっていっても拳闘を引き継いでいる時代だからね。鮮麗された試合ってより根性むき出しで殴り合い。アウトサイダーもそういった一面を思い出させてくれるんだよ。だから面白い。お互い、プロで練習してたたき上げたやつの試合は、プロ同士の選手の人たちから見たら面白いんだろうけど、俺等から見たらこういう荒っぽいのが面白い。結構、試合の展開も読めるし。パンチ当たったのも分かる。

【t.SAKUMA】

――たけしさんは次回作がアクション映画になりそうだということですが、こういった不良の格闘技大会を観戦しての次の題材になりそうですか。

前田 アクション映画の参考になるような人生を送ってきた奴らがいくらでもいますよ。

北野 我々なんかが手がける作品に出てくる暴力的なシーンは、棒切れとか使って先に手を出したら勝ちみたいなところがある。格闘技って真剣勝負で、リングに上がるその勇気が観ている側に伝わるんですよ。こうやってリングに上げられちゃうと叩かなきゃいけないからね。映画の作品作りに取り入れる要素がどれだけあるか今は分からないけど、何か考えたいね。

――そちなみに、アウトサイダー名物で・・・これまで乱闘騒ぎとか度々あったんですよ。
たけしさんが今言ったルールなんて無視した展開がこのリングではたまーにあるんです。


北野 そういった時に試合を観に来たかったな〜。会場盛り上がるでしょう??

――そうですね。

北野 暴力って本来はルールなしで無茶苦茶なんだよ。それが喧嘩。1対1で喧嘩したいと思っても相手が人数そろえてきたらルールなんてないでしょ。そういった傍若無人な人間もいる。

――前田さんは気苦労耐えないですよね。

前田 でもそういった乱闘騒ぎも想定内なので。実際にこの大会を旗揚げしたときに会場内で、応援団同士がリング外で揉めるようなものがあるのかな、と思ってそれに対応できるくらいの準備をしていたんです。今のところ、そういった抗争は無いので良かったですけどね。ただ、控え室の裏側で選手の応援団が相手選手を獲り囲んじゃって脅しちゃうとかね、それくらいのことはあります。

【t.SAKUMA】

――たけしさんはアウトサイダー観戦中に、リングに上がる不良ファイターの試合前の選手同士のメンチ切っているところを観て興奮していましたよね。

北野 久しぶりに格闘技観るんだけどあのにらみ合い・・・男だったら興奮するよ。

――たけしさん主演の映画で「血と骨」って作品の中で在日朝鮮人の昭和初期の生活模様が描かれていましたよね?? 前田さんは大阪出身で、あの作品に近い生活環境だったんですよ。

前田 いやー僕の親父が激しい人だったんですよ。実体験でね、主人公みたいなのたくさんいましたよ。俺はあの小説を読んだときに、子供のときに育った場所でニンニクと味噌がうえて臭っているような、在日の地域特有の独特の匂いを思い出す。

――「血と骨」の作品の中で、在日の色んなことがテーマになっているとこがあると思うんです。とりわけ、たけしさんが演じた役柄が、前田さんの実のお父さんに近いものがあるって感じですか?

前田 うちの親父はとにかく元気でしたね。あそこまで酷くなかったです。ただハチャメチャやっていましたよ。昔、大阪港区の某宗教団体の支部長の福島さんていう人が隣に住んでいて、うちの家族を宗教団体に勧誘してきたんですよ。もちろん断りましたけど、その時にうちの親父に“前田さん、洋子ちゃんや日明君が病気とか事故で死ぬかもしれないでよ”、っていらないこと言って。で、土曜の6時になると信者の会合が始まるんですよ。で、始まった瞬間に自分等飯を食っていたんですけど、親父が、“おい!! あきら、この前、買〜てやったバット持ってこい!!(怒)”って言って…バット持ってで、ガシャガシャって(笑)

――隣の家を襲撃しちゃったっていう話なんですよね。

前田 パトカーが10台くらい来て、うちの親父、大変でしたよ。

■続きは6月25日発売のリアルバトルトークにて!

次号予告
2009年7月25日発売(予定)
前田日明スペシャル対談Parts3
続いてのビックネームMr.Xは誰だ!?

石井慧×内藤大助
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