「THE OUTSIDER 第6戦」直前!渋谷莉孔さんインタビュー
「渋谷を応援してやってください」。シャンジ・ヒベイロ戦直前の山宮(右)が激励に来てくれた 【スポーツナビ】
「OUTSIDER 第参戦(08年10月19日・D有明)」で衝撃の圧勝を収め、続いて出場した「OUTSIDER SPECIAL(3月15日・両国国技館)」でも活躍が期待されていたが、強豪相手に消極的な試合内容で、なすすべなく完敗を喫してしまった。
「OUTSIDER SPECIAL」を振り返って、渋谷さんは当時の苦い心境をこう明かす。
「格闘技は終わりにしようと思っていました」
「精神的にきつかった」
「殺されに行くようなもんだ」
数千の観客から視線が注がれる中で挫折を経験してしまった渋谷さんだが、ふとしたきっかけで心持ちは一転。今では「すごく格闘技が楽しい」という。
「大事なところを任せてもらって、それが励みになって格闘技に打ち込んで……まさに主催者の思うつぼですよ」と明るく笑う渋谷さん。
大観衆が見つめる中での失態を経てなお、またリングへ上がることを決めた渋谷さんに心の移り変わりと、試合へ向けての気持ちを聞いた。
初出場時の圧勝は「まぐれ」
「OUTSIDER 第参戦」では衝撃の圧勝 【t.SAKUMA】
雑誌の推薦です。第1回大会(「OUTSIDER 第一戦」08年3月・D有明)の時から推薦の話はあったんですけど、断っていたんですよ。
──出場を決めたのは強い要望を受けて?
そうですね。「1度くらい出てみるか」と。
──初出場でOUTSIDERのおもしろさを感じましたか?
いや、出場打診がイベントの1週間くらい前だったんで、全然準備ができていなかったんです。それでも勝つことができたんですけど、かなり“まぐれ”でしたよ。
──当時けがをされていたとか。
こぶしを痛めていました。試合へ向けてGRABAKA(グラバカ)に通いはじめたんです。そしたら練習で痛めてしまって。
──その後「OUTSIDER SPECIAL」に出場するわけですが、当初から継続出場の予定があったのですか?
いいえ。「OUTSIDER SPECIAL」に出たとしても「これで格闘技は終わりにしよう。勝っても負けても終わりにしよう」と思っていました。
内藤さんが「格闘技やめんなよ」って。
内藤戦ではなすすべなく完敗 【t.SAKUMA】
大変でした。試合なんてしたことなかったですから。格闘技で2回目の試合があんな大きな会場(両国国技館)で、減量も慣れていなくて当日まで体重が落ちていなくて……精神的にきつかったです。
相手(内藤裕)はほとんどプロみたいな選手だったんで「殺されに行くようなもんだ」と思っていました。
──それでもやらざるを得なかった?
そうですね。内藤さんは強くて「うわ、この人には勝てね〜」と思いながら戦っていました。怖かったです。
──試合後に内藤さんと何かお話をされたそうですね?
自分があの試合で「勝っても負けても終わりにしよう」と決めていたことを内藤さんは知っていて、それを気に掛けてくれていたみたいなんです。
自分は試合前から負けると思っていました。でも勝ったら勝ったで「彼をばかにしてやめちゃえばいいや」と思っていたんです。けど、試合に負けて帰ろうとしたら、内藤さんが「待てよ。おまえ、格闘技やめんなよ」って。「才能あるし、若いし。強かったよ」って。
自分は情けなくなっちゃって、何も言えませんでした。
内藤さんはかっこよかったです。
よく考えてみたら「価値のある挑戦」
メーンイベントの打診に、はじめは「絶対自分じゃ無理だろう」と感じた 【スポーツナビ】
純粋に「格闘技やりたいな」って。
「OUTSIDER SPECIAL」の後「アマチュアで10戦くらいしてOUTSIDERに戻りたい」って思っていたんで「OUTSIDER 第6戦」の出場打診は1度断ったんですよ。でも何日間か考えて「いいチャンスじゃないか」って思えるようになったんです。
前回から試合間隔が短いんで、体への負担は大きいですけど、それなりに「出ることに意義はあるんじゃないか」って。
──対戦相手の高田竜次選手について情報はお持ちですか?
いいえ、全然分からないです。一応プロフィールは見せてもらいましたけど、今は対戦相手のことがほとんど気にならないんです。昔は「どんな奴だろう」ってすごく気になっていたんですけど。
対戦相手の打診をもらった時、主催者からは「すごく強い選手がいる」と聞かされていて、しかも試合順は最終のメーンイベント。「絶対自分じゃ無理だろう」と思いましたよ、その時は。でも、よく考えてみたら「価値のある挑戦」かなって。試合が終わったとき、自分の経験値がすごく上がっている気がするんです。
主催者の思うつぼ(笑)。
いつの間にか格闘技に夢中。「まさに主催者の思うつぼですよ(笑)」 【スポーツナビ】
まず、最初に話を聞いた時の感想は「無理」。お客さんはイベントの最後に自分の試合を見て帰るんで、下手な試合はできないですよね。でも今は「やらなきゃいけない」って。良い方に考えることができています。すごい、何か……充実しています。
“格闘技はつらいもの”だと思っていたんですけど、今はすごく格闘技が楽しいです。
──そこまで気持ちを転換できたきっかけは何だったのでしょうか?
「メーンイベントを任せてもらえたこと」かもしれません。大事なところを任せてもらって、それが励みになって格闘技に打ち込んで……まさに主催者の思うつぼですよ(笑)。
──試合まで残りわずか(取材は2日)ですが、現在の心境はいかがですか?
今までと違って全然緊張もしてないんです。あまり緊張しないのも良くないと思いますけど、毎日眠れているし、減量も順調だし。
──心身とも、いい状態で当日を迎えられそうですか?
ええ、ばっちりです。
──渋谷さんにとって「OUTSIDER 第6戦」がOUTSIDERで3試合目になるわけですが、今後の目標などはありますか?
戦ってみたい選手がいるので、今度の試合で勝ったら言おうと思います。
あとは実力を付けることですね。OUTSIDERで上位10人を挙げたとしたら自分は下から1〜2番目でしょうから。試合に出て実力を付けたいです。
──練習のちからを100パーセント発揮できるといいですね。活躍を期待しています。ありがとうございました。
■「THE OUTSIDER 第6戦」
5月5日(火・祝)東京・ディファ有明 開場14:00、開始15:00
【当日券情報】
大会当日13時より発売!!
(席種、金額)
SRS席 10,500円
RS席 7,500円
S席 5,500円
【対戦カード】
<第17試合 体重リミット65kg>
[リアル刃牙]渋谷莉孔
[竜次]高田竜次
<第16試合 体重リミット75kg>
[第4回大会MVP リアル神代ユウ]佐野哲也
[栃木真岡 夜の代表取締役]松本峰周
<第15試合 体重リミット84kg>
[ストリ−トファイトの重鎮 人生喧嘩任侠]中村トッシー
[喧嘩所茨城制圧 ザ・WORST]加藤紘也
<第14試合 体重リミット82kg>
[杉浦グループ発 地下格闘界完全制覇へ]山田史博
[お前のメダルは俺のもの 俺のメダルは俺のもの!! 国士舘のリアル・ジャイアン]剛田 武
<第13試合 体重リミット65kg>
[天下一武闘会の新星]松岡洋平
[平成生まれの火の玉小僧 弾丸セブンティーン]ヒカル
<第12試合 体重リミット63kg>
[渋谷連合 初代頭 喧嘩破壊堕天録カイジ]平野海志
[不良偏差値エリート県 柔を極めた男]堀切勇太
<第11試合 体重リミット90kg>
[GTA福岡]ダグラス
[弘前のモビーティック]中畑 泉
<第10試合 体重リミット79kg>
[漢は花道 火山処 大分 ケンカの天才]花道
[宇都宮 オリオン通りの闇皇帝 栃木のラストエンペラー]菱沼 郷
<第9試合 体重リミット87kg>
[渋谷杉浦グループ KRUNCH統括部長]今井 寿
[吉永兄弟分 ハンマーパティシエ]吉真一仁
<第8試合 体重リミット70kg>
[天下一武闘会 逆襲の特攻隊長]浦野貴之
[天下布武 尾張の暴れん坊庭師]飯塚将偉
<第7試合 体重リミット63kg>
[喧嘩一見 お断り 平安京の逝神]玉井智浩
[拳の危険度 フェーズ6 東久留米の武将龍]樋口武大
<第6試合 体重リミット65kg>
[青森最強 芹沢軍団の突撃隊 死神グラップラー]神風飛丸
[殺戮のレッドタランチュラ]小柳稔幸
<第5試合 体重リミット70kg>
[THE 麦芽]モルトマン
[闘龍比賽 栃木のヤンキー狩り]野口 聡
<第4試合 体重リミット64kg>
[元ヒルズ族 格闘M&A 六本木ホーリーランド]梅木 千世
[学生プロレス元王者 ジ・ウインナー]五十嵐 充
<第3試合 体重リミット68kg>
[鶴見のハリケーン]岩本一貴
[伝説の縄師 ダブルダッチ世界チャンピオン]田母神 功
<第2試合 体重リミット64kg>
[クリリン]中川 真琴
[特殊暗殺任務遂行部隊 三島のCIA]シンゴD2
<第1試合 体重リミット58kg>
[ジャッジ宮沢一番弟子 沼津の一撃空手王]渡辺竜也
[ニコニコサンタ狩り 炎上男]キング・ミダラ
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