女子は西高東低の傾向?=春高バレー見どころ(1)

20日開幕の春高バレー。高校生たちの熱戦に注目だ 【坂本清】

 バレーボールの全国高等学校選抜優勝大会が20日、東京・代々木第一体育館で開幕する。通称「春高バレー」とも呼ばれる同大会は、国体、インターハイと並ぶ、高校生バレーボーラーたちにとっての“夢の舞台”だ。
 前年優勝校と、各地方代表を合わせた男女各53校のうち、頂点に立つのは――。優勝候補はもちろん、未来のスター候補選手をチェックしよう!

攻撃力が充実 連覇狙う東龍

一昨年の覇者・大阪国際滝井は、セッターの堀口夏美選手の活躍が勝利の鍵となりそうだ 【写真提供/『がんばれ!バレーボール部』編集部】

 注目は昨年の優勝校・東九州龍谷(大分)。全日本ユース相原昇監督の下、大会ナンバーワンアタッカーの呼び声高い長岡望悠選手(2年)、センター・芥川愛加選手(2年)と各ポジションに有力選手をそろえ攻撃力は大会随一。
 対抗馬に名前が挙がるのは激戦区・東京を制した共栄学園と一昨年の覇者・大阪国際滝井(大阪)。共栄は近年にない大型チーム。全日本ユースのセッター堀川真理選手(1年)がどこまでチーム力を引き出せるか。大阪国際滝井は前回、鮮烈なデビューを果たしたセッター・堀口夏美選手(2年)の高速トスとしっかりした守備で“巧(うま)さのバレー”を見せる。

 ここのところ、高校バレー界では西の勢力の活躍ぶりが目立つ。かつては東京の一強時代もあったが、2大会続けて西日本勢が優勝を果たすなど、近年は西高東低の兆し。今大会も西がやや優位な様子だ。

鍵を握る守備 名門対決にも注目

 優勝争いの軸、東九州龍谷、共栄の2チームの攻撃力は魅力だが、守備力にはやや不安が残る。平均身長や攻撃力に開きがあっても、接戦に持ち込まれると思わぬところで足元をすくわれるかも知れない。

 毎年きっちり仕上げてくる春高常連校も侮れない。2回戦では、東九州龍谷対下北沢成徳(東京)、大阪国際滝井対八王子実践(東京)の名門対決が実現する可能性が高い。いわば「全国版新人大会」ともいえる春高の戦い方を知り尽くしたチーム同士の戦いは見逃せない。

新たなスター候補は?

攻守に優れた就実の石井優希選手は、今回注目すべき選手の一人 【写真提供/『がんばれ!バレーボール部』編集部】

 新たなスターが生まれるのも春高の魅力のひとつ。一人の選手の活躍をきっかけに、チームも躍進する可能性を秘めている。就実(岡山)の石井優希選手(2年)は攻守にバランスのとれたオールラウンダー。高校からバレーを始めた津商(三重)の寺井有美選手(2年)も昨年の経験を糧に急成長している。大和南(神奈川)の二見梓選手(1年)、八王子実践の持丸結美子選手(1年生)はともに全日本ユースに選出。チームを引っ張るフレッシュなエースだ。1年生のスター選手候補をチェックできるのも春高の醍醐味(だいごみ)のひとつだ。

<第2回に続く>

※春高バレー見どころ第2回・男子編は、3月19日(木)に掲載します。

『がんばれ!バレーボール部』2009年春号 No.2

2009年春号No.2 JVA承認番号 2009-02-008 【写真提供/『がんばれ!バレーボール部』編集部】

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