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ノアと帝京平成大学が提携 三沢、小橋らが講師として教壇に立つ
パニック障害告白の秋山「GHC王者として大学講義に」
三沢(前列左から2人目)、小橋(前列右から2人目)らノア戦士が大学の講師に
三沢(前列左から2人目)、小橋(前列右から2人目)らノア戦士が大学の講師に【スポーツナビ】

 プロレスリング・ノアと帝京平成大学が13日、都内・日本記者クラブにて合同で記者会見を設け、平成21年度に同大学にて新たに「スポーツ文化論」を開講することを発表。この講義にノアの三沢光晴、小橋建太、秋山準らが講師として教壇に立つことが決定した。会見には同大学の客員教授となる三沢を含め講師となるノア関係者7名と、学長の沖永寛子氏ら大学関係者も出席し、講義内容や今後の展開などを語った。


 今回の企画は、同大学がこれまでの大学教育にはないユニークな授業を実施したいと模索していたところ、地域医療学部・柔道整復学科の木村都優司教授がノアのトレーナーをしていた縁で実現することとなった。学長の沖永氏は「レスラーのみなさんは過酷なトレーニングを重ねて、体を鍛えてはじめてリングに立つことができます。その裏では体調管理、メンタルトレーニングなどの自己抑制が求められる。けがや故障も克服されており、華やかなバトルの裏にある話を聞くことで学生の得るものも多いと思われます」とノアに協力を仰いだ経緯と理由を語った。また、同大学には柔道整復学科やトレーナー・スポーツ経営コースなど医療や健康、スポーツにゆかりの深い学科も多いことから、今後もノアとの連係を密にしていきたい意向も示した。各講師の講義内容と意気込みは下記の通りとなっている。

各講師の講義内容と意気込み

学長を中心に充実した講義を誓う選手たち
学長を中心に充実した講義を誓う選手たち【スポーツナビ】

■各講師の講義内容

三沢光晴「オーナーの立場と選手両立のためのコンディショニング」

小橋建太「命の尊さとプロレスと人生」

秋山 準「自律神経障害に対するスポーツ選手のコンディショニング」

力皇 猛「大相撲とプロレス〜競技性のコンディショニングの違い〜」

本田多聞「80年代から見た現在のアマチュアスポーツとプロスポーツについて」

仲田 龍リングアナウンサー「プロレスと社会貢献」

浅子 覚トレーナー「プロレス現場における急性外傷の処置とトレーナーの役割」


■各講師の意気込み


三沢「プロレスというのは戦後の日本と一緒に歩んできたものだと思っている。戦後のことはよくは分かりませんが、僕が歩んできた道や経験を生徒の人たちに言葉で伝えることができればと思います。普段、一般の方にお話しすることがないようなことを、この場を通して伝えることもできると思う。この講義でしか聞けない楽しい話ができればと思います」


小橋「自分はがんを含め9回の手術をした。そういうものを乗り越えてきているので、プロレスあるいは人生というものを伝えていきたい」


秋山「僕は27歳からパニック障害になりまして、完全に克服はしていませんけど、その中でどうコンディショニングを整えてきたかというものをお話ししたい。逆に生徒の人たちと『どうすれば治せるか』というのを考えていきたいとも思う」


力皇「自分は大相撲とプロレスということで、試合をする上では似たような世界でもあるんですけど、似ているようで似ていない土俵とリング、オンとオフのコンディションの整え方の違いなどを伝えていきたい」


本田「私は80年代に旧ソビエト(連邦)に留学した経験があります。当時の旧ソビエトのアマチュアレスリングの世界を中心に、どんな取り組みでアマチュアスポーツの世界が動いていったかということを語りながら、現在のアマチュアスポーツとプロスポーツの違い、アマがプロ化していっている状況なども踏まえてお話しできれば」


仲田氏「仕事柄、いろいろな外国に行かせてもらって、いろいろなエンターテインメントを見てきましたが、その中でも特に米国のWWEという団体は、きめ細かい社会貢献をしています。報道されていないものも含めて、そういった米国のプロレス団体の社会貢献、並びにブロードウェイのミュージカルであり、ラスベガスのマジックショーであり、メジャーリーグであり、そういったエンターテインメントがどういった社会貢献をしているかというのを研究しているので、それを披露できればと思います」


浅子氏「私は柔道整復士で、プロレスの現場は非常にケガが多いです。そのときの急性外傷に対する処置と、その経過、選手それぞれのコンディショニングの整え方などを生徒たちに伝えられたらいいなと思います」


 4月から前期のみの予定で、池袋キャンパスにて1人2コマ(1コマは90分)を担当、講義終了後はリポートやテストを実施するという。


 リングから教壇に舞台を代える選手たち。三沢、小橋ら各“講師”からどのような話が聞けるのか!?

秋山、健介戦へ「自分は追いかけてなんぼの選手」

囲み取材でパニック障害のことや健介戦への思いを語った秋山
囲み取材でパニック障害のことや健介戦への思いを語った秋山【スポーツナビ】

 また、会見終了後、秋山が囲み取材に応じ、自ら明かしたパニック障害について、そして3.1日本武道館大会のGHCヘビー級選手権・佐々木健介戦への熱い思いを口にした。


「自律神経障害に対するスポーツ選手のコンディショニング」というテーマで講義を担当する秋山は、意気込みを問われた際「僕は27歳からパニック障害になりまして、完全に克服はしていませんけど、その中でどうコンディショニングを整えてきたかというものをお話ししたい」と自身も自律神経障害があることを告白した。これについて、11年ほど前にパニック障害の診断を受けたとのことで、「今はだいぶ症状は緩和されたけど、まだ薬は飲んでいる。(症状が起こると)息苦しさを感じる」と語った。密閉された空間で発症しやすく、「飛行機もキツい」と吐露し、太ももを強くつねって気をまぎらわすこともあるという。


 試合中にも症状が出たことがあり、「(全日本プロレス時代に)小川(良成)さんと松戸でシングルマッチでやったとき。夏の暑いときでレフェリーは京平さんだった。それでヘッドロックをずっとかけられていたら、(症状が出て)リング下のエプロンに頭を入れた……このときは京平さんに『(試合を)止めてもらおうかな』と思ったけど、お客さんもいたし、それは絶対できないんで。『大丈夫、大丈夫』と自分で落ち着かせて。まぁでも一瞬なんですよ。(治まるのが)30分ぐらいかかることもあるんですけど」と試合不成立寸前に陥ったこともあると打ち明けた。これらの実体験をもとに講義を構成し、生徒たちと一緒に考えていきたいという。ただし、寝ている生徒を見つけたら「横に行ってブン殴る(笑)」と鉄拳制裁も視野に。すぐさま冗談だと語ったが、「生徒の興味を引かなかったらダメなんで、寝ないような講義を」とプロレス同様、口に関しては自信ありの様子だった。


 そして話題は3月1日の大一番、健介戦へ。2.11健介オフィス興行ではタッグマッチで健介のラリアットをまともに浴び、最後は北斗ボムでフォール負けを喫してしまったが「自分は追いかけてなんぼの選手。また追いかけられる」とノア旗揚げ時の感覚を思い出しつつあるようで、敗戦のダメージはそれほどない。「奮い立つものがある」と久々のシングル大一番、そして健介という巨大な壁に対して気合い十分で、「ベルトをスーツの中に忍ばせてね。普通に行くより王者として出たい」とGHC王者として大学の教壇に立つことを約束した。


「パニック障害でも王者になれる」ことを証明したいと腕をぶす挑戦者。絶好調の王者・健介を撃破して、“チャンピオン講師”としてキャンパスに降り立つことはできるのか!?


■プロレスリング・ノア「The Second Navig.’09」最終戦

3月1日(日)東京・日本武道館 開場16:00 開始17:00


【決定対戦カード】


<GHCヘビー級選手権試合 60分1本勝負>

[王者]佐々木健介

[挑戦者]秋山 準

※第13代王者・健介は3度目の防衛戦


【参戦決定選手】

小橋建太

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