福原、平野らが合宿で実戦練習=卓球・世界選手権代表合宿

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ナショナルトレーニングセンターで行われた合宿で、息の合ったプレーを見せた福原(左)と平野 【スポーツナビ】

 4月28日に開幕する世界卓球選手権(横浜)の日本代表に選ばれた福原愛(ANA)、平野早矢香(ミキハウス)らは3日、東京・北区のナショナルトレーニングセンターで代表合宿を行った。この日は午前中の練習が公開され、男女ともに準備運動の後、2時間程の実戦練習で汗を流した。

 世界選手権のダブルスとミックスダブルスの組み合わせを試すため、今回の合宿では、毎日違うペアリングを組んでいる。女子ではこの日、福原と平野がペアを組み、実戦形式で動きを確かめた。そのほか、石川佳純(ミキハウスJSC)と藤井寛子(日本生命)、福岡春菜(中国電力)と森薗美咲(青森山田高)などが組み、練習を行った。

 また男子は、前半にシングルス、後半にダブルスを行い、先日の日本選手権で3連覇を達成した水谷隼(明大)や、14歳で初代表に選ばれた丹羽孝希(青森山田中)らが、軽快な動きを見せた。
 後半の練習では、ダブルスで唯一ペアが決まっている水谷、岸川聖也(スヴェンソン)組が、田勢邦史(協和発酵キリン)、松平健太(青森山田高)組と対戦した。

 今回の合宿は、女子が7日まで、男子は15日まで行われる。その後、代表選手の多くは17日から行われるカタールオープン(ドーハ)に出場する予定。

 世界選手権のダブルスは男女ともに3ペア、ミックスダブルスは7ペアが出場する予定で、28日の最終エントリーに合わせて出場ペアが確定する。現在のところ決まっているペアは、男子ダブルスの水谷、岸川組と、ミックスダブルスの田勢、田勢美貴江(十六銀行)組の2組だけとなっている。

以下は、練習後の選手コメント

福原愛「世界選手権に向けていいスタートが切れた」

「(平野とは)いろいろな良い経験をしています」と話す福原。世界選手権でもダブルスでの活躍が期待される 【スポーツナビ】

 今回の合宿は、ダブルスとミックスの練習を中心にやっています。今日はダブルスの練習の最終日で、いろいろな方と組ませていただきました。まだ誰と組むかは決まっていないのですが、みんな仕上がり具合もいい感じで、世界選手権に向けていいスタートが切れたと思います。
(今日ペアを組んだ)平野さんとは、(北京)オリンピックでも組んだし、一昨年のオーストリアオープンで優勝しているし、いろいろ良い経験をしています。もし平野さんと組むことになったら、精いっぱい、足を引っ張らないように頑張りたいです。
(今回の世界選手権での目標は)私は初めて出た世界選手権でベスト8に入る事ができたので、自分の最高記録を上回りたいと思います。

平野早矢香「出るからには、上位に勝ち上がりたい」

ペアの相手によって戦い方を変える平野。福原の印象は「コース取りのうまい」選手と語った 【スポーツナビ】

 ペアを組む相手によって、自分の戦い方も変わってくるので、そのあたりを考えながら練習しています。ペアの試合だと、サーブレシーブが重要になってきたり、コース取りを考えたりと難しいのですが、意識しながらやっています。
 今日は愛ちゃんと組みましたが、コース取りのうまさや、打点の高さとかは、私にない部分です。(福原が)いいコースを突いてくれると、私もいい形で攻められるので、そういうのを意識してやりました。
(今回の世界選手権での目標は)前回の世界選手権では、ベスト32という結果ですごく悔しい思いをしているので、やはり出るからには、上位に勝ち上がりたいと思っています。また、それ以上に準備をしっかりして、いい練習を積み重ねて、大会に臨みたいと思います。

石川佳純「悔いを残さず、しっかり練習したい」

同学年の森薗が代表に入り「励まし合えるので、うれしい」と笑顔で語った石川 【スポーツナビ】

 全日本選手権が終わってから、1日休みをもらったのですが、その後は休まずに練習したので、今はすごく調子がいいです。
(世界選手権まで残り100日を切っているが)大会まで、すごく(時間が)短いと感じます。けれども、悔いを残さず、しっかり練習したいです。
(今回の代表には同じ学年の森薗も選ばれたが)同級生がいると、お互いに頑張ろうと励まし合えるので、うれしいです。
(世界選手権での目標は)強い選手がいっぱいいるので、レベルがすごく高いと思うのですが、1回1回丁寧に、という気持ちで頑張りたいです。

水谷隼「ほかの選手よりも先には負けられない」

日本のエースとして世界選手権に臨む水谷。岸川とのダブルスではメダルの獲得に期待が懸かる 【スポーツナビ】

 全日本が終わってから、1週間ぐらい練習していませんでした。合宿に来てから練習を再開したので、始めは体が重かったけれども、1週間ぐらい練習をやってきて、だいぶ調子も上がってきました。
(シングルスの調子は)技術的にもかなり、全日本の時よりも良くなっていると思います。ダブルスも、かなり良くなってきていると思います。本当の試合になってみないと分からないですが、練習した感じでは、悪くはないと思います。
(世界選手権への自信は)合宿で3カ月練習をしていけば、かなりいい状態で試合ができると思います。
(岸川とのダブルスは)ベスト4には入りたいです。メダルを狙ってやってます。
(日本のエースとして)ほかの選手よりも先には負けられないですね。一生懸命、がんばりたいです。

丹羽孝希「強い人と練習をして、自分も強くなっている」

代表最年少・14歳の丹羽は、合宿での練習で力をつけている。「みんなに少しでも追いつけるように、頑張りたい」と話す 【スポーツナビ】

(合宿の印象は)僕が打っても全部返ってくるし、僕よりみんな強いので、すごく練習になります。毎日自分より強い人と練習をしているので、自分も強くなっていると思います。僕が一番年下で、みんなより実力が落ちる。でも、この合宿が終わっても(世界選手権まで)3カ月ぐらい合宿があるので、一生懸命練習して、みんなに少しでも追いつけるように頑張りたいです。
(世界選手権のシニア部門での出場となるが)大人の試合は初めてで、みんな僕より年上。でも、その分、向かっていけるので、精神的には楽です。世界の舞台は初めてなので、自分がどこまで通用するか分からないのですが、1球でも多く、1本でも多く、精いっぱい頑張って、1試合でも勝てるようにしたいです。
(最終的な目標は)ロンドンオリンピックに出場すること。出場できたら、メダルを取ることを目標にします。

<了>
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