アーセナルのベンゲル監督「アデバヨルのレッドカードは不当」=プレミアリーグ第18節レビュー

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前半35分にレッドカードで退場となったテリー(中央奥)。チェルシーはエバートンと引き分け、首位奪回のチャンスを逃した 【Getty Images】

 イングランド・プレミアリーグの第18節では、21日にアーセナルと首位リバプールによるビッグマッチが行われ、1−1で引き分けた。
 前半24分、MFナスリからの浮き球のパスをFWファン・ペルシが絶妙の胸トラップから反転し、DFキャラガーを一瞬で振り切り右足で先制。アーセナルが1−0とリードした。対するリバプールは42分、DFのロングボールに走り込んだFWロビー・キーンが豪快にゴールネットを揺らし、同点弾を決めた。後半17分にはアーセナルのFWアデバヨルが2枚目の警告で退場処分に。その後は互いに激しくボールを奪い合う展開となったが、そのままスコアは動かず1−1の引き分けに終わった。
 リバプールは11勝6分け1敗の勝ち点39で首位をキープ。一方のアーセナルは、9勝4分け5敗の勝ち点31で5位のままとなった。

 22日のナイトゲームでは、前節2位のチェルシーがアウエーで行われたエバートン戦に0−0と引き分け、首位奪回のチャンスを逃した。チェルシーはリバプールとの勝ち点差を再び1としたが、リーグ戦におけるアウエーでの連勝は11で止まった。
 試合は前半35分、チェルシーのキャプテンであるDFジョン・テリーがエバートンのMFレオン・オスマンに対する危険なタックルにより退場。チェルシーは55分間を1人少ない状況で戦ったが、後半になってもお互いにチャンスを生かし切れず、試合はそのままスコアレスドローに終わった。

 以下は試合後の各クラブの監督・選手コメント。

アーセナル 1−1 リバプール

アーセン・ベンゲル監督(アーセナル)

「序盤、特にわれわれが先制してから選手たちが緊張していたため、試合の支配権を奪えなかった。後半はもっと高いラインを保ったためチームの形は良くなったし、勝ち越しゴールを決めるチャンスも作り出した。残念ながら、レッドカードで10人となってしまい、2点目を決めることができなかった。
 アデバヨルのレッドカードは不当だった。イエローカード2枚とも信じられない判断だった。警告に値する激しいタックルではなかったからね。もしアデバヨルが退場するなら、(前半1分にアーセナルの選手に強いタックルを見舞ったリバプールの)FWキーンにもレッドカードを与えるべきだ。審判の判断で、われわれは勝ち点2を失ってしまった。
 優勝を決めるのが12月ではなく5月だから、アーセナルにはまだチャンスがあると思う。リバプールは現時点で、ホームで4回も引き分けており、これからも勝ち点を落とすだろう。だから彼らとの勝ち点差を縮められると確信している」

FWエマヌエル・アデバヨル(アーセナル)

「レフェリーが家に帰ったら、もう一度試合の映像を見てほしい。そうすれば、彼が判定を間違えていることが明らかになるだろう。2枚目のイエローカードをもらったときのタックルはファウルだったかもしれないが、警告を受けるほどじゃなかった。ボールを守るために体を使っただけだ。(アデバヨルのタックルを受けたリバプールDFの)アルベロアは、僕がナイフで刺したように倒れて演技をした。もちろん、選手たちは皆勝ちたい気持ちを持っているけど、そういう行動はフェアじゃない」

サミー・リー助監督(リバプール)

「アーセナルが最後の30分は10人で戦ったものの、われわれが勝利を挙げられなかったことに選手たちは絶望している。しかし、アーセナルのホームで勝ち点1を獲得したのは、良い結果だということは否めない。先制されてからわれわれは同点ゴールを奪い、そして後半は試合をコントロールして、勝ち越し点を決めるチャンスも作り出した。だから選手たちの根性を褒めなければならない」

DFジェイミー・キャラガー(リバプール)

「10人の相手に引き分けたことが悔しい。後半に入って、僕らはいくつか得点チャンスを作ったから、絶対勝利すると思っていた。でも退場者が出た後、アーセナルはコンパクトにプレーし、うまく守り切ることができた。最近は引き分けが多いけど、幸いにもリバプールはまだリーグ首位に立っている。その引き分けを勝利に変えなくてはいけないが、現在のパフォーマンスには満足している。5月までは多くの試合が残っているけど、20年近くリバプールはリーグ優勝をしていないから、今シーズンこそタイトルを獲得したい」

エバートン 0−0 チェルシー

スティーブ・アトキンズ(チェルシーのメディア代表者)

「審判の判断に不満を抱いているため、ルイス・フェリペ・スコラーリ監督をはじめ、チェルシーのコーチング・スタッフ全員は試合についてのコメントを残さないことにした。余計な発言をした場合、イングランドのサッカー協会から処罰を受けるからね」

GKペトル・チェフ(チェルシー)

「(DFテリーのレッドカードについて)審判は一瞬で判断をしなければならないから難しいよね。また、ホームのエバートンのサポーターの怒鳴り声にも影響されていただろう。レフェリーがレッドカードを出したら、それを受け入れなければならない。リバプールもアーセナルで勝ち点を落としたから、首位に立つチャンスを逃がして残念だった」

デイビッド・モイェス監督(エバートン)

「チェルシーの中盤は強いから、サイドを使って多くのクロスを上げることで攻めようとした。テリーの退場について? 無謀なタックルだと思った。僕が現役時代には平気なタックルだったけど、現在のサッカーではやってはいけない行動になったからね」

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