リガ・デ・キトのバウサ監督「われわれが世界チャンピオンになる」=クラブW杯

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われわれが世界チャンピオンになる

ボラーニョス(手前)のゴールなどで南米王者のキトがパチューカを2−0で下し、決勝進出を決めた 【Getty Images】

 今日の試合は、自分たちの予想通りだった。両チームとも、とにかく勝つことを目指していた。パチューカがボールを回していたので、そこに入って(ボールを)止めようとして、結果としてそれが成功した。あとは、自分たちがボールを奪って、相手のチャンスをつぶすこと。前半はそれが成功したと思う。だからわれわれは、過去の試合で行ったようなプレーができて、とてもうれしい。場所とか環境に関係なく、自分たちのプレーができて良かった。選手たちにも、素晴らしいプレーだったと祝福した。

――リベルタドーレスカップのころと比べて、チームの状況はどうか?

 今回はライバルが強敵なので、われわれも実力以上の力を出せた。とにかくディフェンスに力を入れてカバーに務めた。ピッチの端から端までを使うのは難しいが、よく守ったと思う。奪ったら、とにかく上がる。ボラーニョスをはじめ、素晴らしいプレーをしていた。だから心配はしていなかった。とにかく、守りをどう固めるか、そこに集中した。エクアドルの国民の皆さんに「よろしく」と伝えたい。われわれはこれで、世界のナンバー2の1つになったわけだから、自分のチームを本当に誇りに思う。

――雨が降っていて通常のコンディションではなかったが、どう克服したか? 今回は非常に調子が良かったみたいだが

 このチームはいつも調子はいい。(南米)チャンピオンになった後で、いろいろな問題があった。選手の深刻なけがもあった。そして、チームに新しい選手を入れざるを得なかった。エクアドルでのプレーオフも(結果は)良くなかったが、われわれはクラブワールドカップ(W杯)に照準を合わせてやってきた。レアスコ、N・アラウホ、カンポス、ウルティア、ナビア――皆、期待を持ってこの大会に参加している。ピッチに出る前に、どういう形になるか分からなかったが、顔を上げて堂々とピッチに入るように選手に伝えた。そして今日は幸運が味方して、勝つことができた。

――2点目のFKは、蹴る前に味方の選手が前に入るようなトリックプレーだったが、かなり練習していたのか?

 あのプレーは4カ月前から練習していた。ただ、あれで2点目を決められるかどうかは分からなかった。今回は大事な試合だったので、一生懸命練習した。シンプルなプレーだったが、とにかくGKの視線を妨げるのが狙いだった。ゴールに結びついて良かったと思う。

――前半で勝負がついたが、マンチェスター・ユナイテッドに対しても、今日のような戦い方をするのか?

 勝敗が早くつくと思わなかった。今日の試合は、難しい、ハードな試合になると思っていた。(選手には)秩序を保つようにと言った。パチューカの分析をして、とにかく攻撃的という印象だったので、スペースがあったときに攻撃しようと考えた。ただ、今日はわれわれに分があったと思う。スペースがあったので、こちらも攻撃に力を入れることができた。それは状況がそうなっていたからだと思う。今日、マイナスだったのは、ディフェンスラインがいつもと違っていたことだが、それ以上に思っていたよりもスペースがあった。とにかく、あんなに早く勝敗がつくとは思わなかった。筋肉に疲労が残る選手が何人か出てしまったが、(決勝まで)あと3日あるので回復状況を見る。いずれにせよ、これで決勝進出が決まり、われわれは世界のベスト2のチームになることができた。これは本当に名誉なことだ。ただ、これに満足するのではなく、さらに上を目指したい。どちらが決勝に来るか分からないが、そのチームを倒して、われわれが世界チャンピオンになるつもりだ。

われわれは歴史の長い南米サッカーを代表している

――パチューカを研究していたそうだが、先制点は偶然入ったものか? それとも相手の最終ラインを引きはがす攻撃を心がけていたからか?

 パチューカはボランチの2人がとてもいいプレーをする。そのゾーンにプレスをかけて、そこでボールを奪えば何とかなると思った。ボランチ2人を攻略すれば、何かできると思った。最初のゴールは、ボールを奪ってすぐに決まった。とにかく中盤のボールを奪うことに専念した。この戦術はかなり前から練習してきて、それが実際にうまく機能したと思う。

――今日の守備の最大の重点は?

 とにかく集中すること。パチューカのようなチーム、ボールを細かく動かす相手に対しては、とにかく集中して守るように指示した。最後の15分は疲れてしまって、思ったようなプレーはできなかったが、それまでの時間帯でパチューカの攻撃陣がわれわれのGKと1対1になるような場面はなかった。だから今日は、選手のディフェンスに対する集中力が良かったのだと思う。

――いつもファイナルに出場するのは、ブラジルやアルゼンチンのチームで、エクアドルのチームが出ることはなかったが

 試合前には責任を感じていた。リガ・デ・キトというチームとしてではなく、またエクアドルを代表するだけでもなく、われわれは歴史の長い南米サッカーを代表している。重い責任を感じていたが、ただチャレンジしがいのあるものでもあった。チームはこのような状況でよくやったと思うし、こうした舞台で試合ができること、こんな素晴らしいチームを指揮できたことを、とてもうれしく思う。リガ・デ・キトにはスタープレーヤーはまったくいないが、ピッチで全力を出し切る素晴らしいチームなので、次の試合も頑張る。

<了>
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