ミゲル・カレロ(パチューカ) 「今日は喜びの涙が出た」=クラブW杯

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われわれは非常に攻撃的なサッカーで知られている

パチューカはアルアハリに逆転勝利し、準決勝に進出した 【Getty Images】

――ハーフタイムでの指示は? また、勝てると思ったか?

メサ監督 私にとって0−2になって、アンフェアな感触を持った。というのも前半の時間帯、われわれは相手よりいい内容だった。にもかかわらず0−2とリードされてしまった。とにかくゴールを目指すために工夫をこらし、最終的にそれが勝利につながった。

――ミゲル、今日の勝利は?

カレロ われわれはとにかくいいプレーをしたいと思っていた。それがパチューカだ。パチューカはいいプレーをするチームであり、いいプレーは勝利につながる。今日はその見本を見せることができたと思う。われわれは自分たちの勝利を確信していたし、その信頼感が勝利につながったのだと思う。また、監督が選手たちを力づけてくれた。(結果には)非常に満足しているし、誇りに思っている。ステップ・バイ・ステップということで、次は(準決勝の相手)リガ・デ・キトのことを考えたいと思う。

――相手は予想どおりだったか?

メサ監督 相手はボール回しが早いと予想していた。前半は残念ながら2失点してしまったが、後半の立ち上がり2分でゴールを決めることができた。そして後半、いろいろと工夫をすることで同点にできた。(修正点が)機能していた証しだと思う。

――あれだけ能力が高いのに横パスでキープするばかりで、仕掛けていく量と質が少なかったと思う。これはメキシコの文化なのか?

メサ監督 どういう意味だろうか? 選手たちは少しずつ調子を上げていくものだ。ボールをタッチするたびに「今日はこういうプレーをしよう」と判断する。われわれはピッチを支配していたし、後ろに向かってパスを出していたわけでもないし、意図的に横パスしていたわけでもない。われわれは国内リーグでも、非常に攻撃的なサッカーで知られている。メキシコのサッカーは攻撃的だし、内容もかなり上向いている。

――いろいろな工夫をしたということだが、具体的にどういうことか? モンテスを投入したり、ヒメネスを少し下がり気味でプレーさせたりしたことか?

メサ監督 モンテスは非常にいいプレーヤーでバランスも取れるし、中距離からシュートを決めることもできる。(前半で退いた)コレアもピントも悪くなかったが、交代した方がいいと判断した。選手ごとに個性があるので、状況に応じて必要な選手を投入している。それによってチームのプレーの仕方も変わってくる。パチューカはシーズンを通して、いいプレーをしている。どこかでエネルギーを温存させようとか、そういう考え方はしない。今日は自分たちに幸運があって勝利したのだと思う。いつも真面目にやってきたことが報われたのだと思う。

試合内容が良かった方が勝った

――去年の経験は生きたか?(カレロへの質問)

カレロ われわれは東京の皆さんに、とても温かく迎えていただいたことに感謝している。2007年の経験はもう過去の歴史だ。自分たちの前に今、新しいチャンスがめぐってきて、それを決めることができた。新しい歴史のスタートだ。このまま勝ち進んで、いいプレーをして、歴史を作っていきたい。

――アルアハリのGKについてどう思うか?(カレロへの質問)

カレロ 私はいつもチームメートを信頼しているし、リスペクトもしている。相手チームのGKについては、以前から知っている。4失点したわけだが、これはゴールを決めた選手の技術が素晴らしかったので、彼にはどうすることもできなかったのだと思う。2点くらいはセーブできたかもしれないが、アルアハリのGKにも次の試合では頑張ってほしいと、心からのエールを送りたい。

――次の(準決勝の)リガ・デ・キト戦についてはどうか?

メサ監督 われわれが対戦するのは、リベルタドーレスカップに優勝したチームで、非常に良いチームだと聞いている。その意味で、尊敬しているし、両者のうち、より優れたチームが勝利することを心から願っている。

――普段の練習では攻撃に多くの時間を割いているそうだが

メサ監督 それはなかなかコメントしづらい。私のチームは、守備もしっかりしてもらいたいと思っているし、同時に攻撃もちゃんとしてもらいたいと思う。あるメキシコの名監督が「守備も攻撃も良くしなければならない」と語っていた。だから、どちらかに比重を置いて練習するということはない。勝利を目指すチームは、守備も攻撃も頑張らないといけないし、とにかくボールを自分たちが保持することが大事だと思う。

――試合前から勝てると思ったか? また、これだけの点が入ると思ったか? 選手へのアドバイスは?

メサ監督 まず、キックオフ前で勝てるかどうかは分からない。90分が経たないと試合は分からないし、今日は延長戦まで戦うことになったから。勝つチャンスがあるのなら、いくらでも攻める。ただ、アルアハリはボールをキープすると、なかなか奪うのが難しいチームという印象がある。後半は、とにかく前半よりもいいプレーをしようと言った。前半もチャンスは作っていたが、それが決定力につながらなかった。だから試合内容から考えると、この勝利は自分たちにふさわしいと思っている。いろいろなサッカーの教科書はあると思うが、試合内容はパチューカの方が良かったし、良かった方が勝ったという単純明快な話だと思う。

今日も涙が出たが、喜びの涙だった

――勝利については満足しているか(カレロへの質問)

カレロ 今日はいい試合をお見せすることができたと思う。だが、まだ細かいミスはいくつもある。こういったミスによって、試合のリズムも変わってくる。ただ、本当に全体的に見ていいプレーだったと思う。われわれはとにかく上を目指したいと思っている。相手チームにリスペクトしながらも、とにかく自分たちの最大限の力を出すことが一番大切だ。今日はとにかく楽しむことができた。明日からはキトについて考えたい。とても興味深い相手だし、ぜひいい試合をしたい。そしてそのあとで、ファイナルについて考えたいと思う。

――去年は敗れてロッカールームで涙したそうだが、今回はどうだったか(カレロへの質問)

カレロ 勝利者が勝利を楽しむのは当然のことだ。去年は絶対に勝とうと思っていたのに敗れてしまった。予想外のことだった。とにかく悲しかった。というのも、われわれは次の試合のことを、その時点で考えていた。今日も涙が出たが、喜びの涙だった。自分たちの力がどれだけあるかを試すことができた。その意味で、うれしかった。この調子で勝ち進みたいと思う。

――キト戦に向けて、けがをした選手はいるか?

メサ監督 キトにはリスペクトを抱いている。とてもいいクラブだし、勝つか負けるかは、試合が始まってみないと分からない。90分の中に変化があって、そこで勝敗は決まる。延長戦があったので、疲れはあるだろうが、けが人は今のところいない。

<了>
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