朝原が引退 日本選手最高の3位に=スーパー陸上 

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末續ら、次世代が決意を新たに

引退セレモニーでの朝原のコメントを聞き、涙をこらえる、銅メダルメンバー。手前から塚原、末續、高平 【スポーツナビ】

末續「やっぱり寂しい、頼りがいのある人だから」
 一緒に走るのは最後かもしれませんが、陸上を愛している身として一緒に常に走っていると思っています。やっぱり寂しい、頼りがいのある人だから。今度は僕らが陸上界を考えて、行動して、走っていけばいいんじゃないかと思います。
 朝からどうやって走ろうかなと思っていて、朝原さんも最後だし、いろんなことを聞こうかなと思っていたんですが、顔を見たらなにも聞けなくて、やっぱり競技者としてもそうですが、人として尊敬していたんだなと思いました。楽しくやるのは終わってからでいいなと、レースを終えるまではきちっとライバルでやろうと、集中していました。彼との勝負で負けたので、最後は真剣勝負ができたと思います。満足しています。
(自分としての課題は)自分の走りが定まっていないので、今の僕はゼロ。ゼロから積み上げていこうと思います。

高平「自分もこういう選手にならないと」
 見ていて、すごく幸せなことだなと思いました。本当にたくさんの人に支えられ、協力を得て、トップで戦ってきたということがこういうところで表れると思います。自分もそういう選手にならないと、と思える存在だったので、お疲れ様でした、ありがとうございましたという言葉が何度も出てきます。
 サブトラックから最後になるんだなと思いながらやっていました。北京(五輪)のときにバトンを渡すのはこれが最後と思ったときの方が涙が出そうになるレベルは高かったです。競技者として横一線になったときは勝負師になって割り切れる部分があるレースでしたが、走る前に朝原さんをちらっと見て、焼き付けておこうかなと思った時点で僕はダメだったのかなと。残ったメンバーでしっかりと、辞められる方に負けることがないように頑張っていかないといけないです。魅力のあるレースができればいいと思っていたので、朝原さんが幸せに思って、みんなが満足してレースができたので良かったと思います。
 (朝原は)『みんなが愛する人』という風にあらためて思いました。そうなるのは難しいこと。自分がやりたいことだったり、自分なりに一歩一歩進んでいければと思います。どう考えても(朝原みたいに)こうなることは絶対にありえない。こんな最後っていいだろうなとうらやましく思います。

塚原「朝原さんたちができなかったことを継承していければ」
 終わりという言い方が正しくないような今日のレースだったと思います。僕らが始めるための、第一歩を踏み出すための終わりだったという位置づけをさせてもらってもいいのかなという感じがしました。ここにいることが光栄というか、4人のメンバーの一人でいられたことが本当に最高だと思っています。正直寂しいと感じていますが、これから競技者としてではなくて、人生の中でまたともに走ってもらえるかなという気がしているので、これからもたくさん朝原さんから吸収して、朝原さんたちができなかったことを僕らが継承していければと思います。
 (レースの感想は)ちょっと足がけいれんして、気持ちが入りすぎた結果こうなったのかなと。ホテルから競技場に行くタクシーの中で、オリンピックでもなかった手に汗を握るというか、緊張していることが分かって、自分の結果ではなくてどんな形で僕が一花添えられるかなという立ち位置を考えていました。本来は自分の結果に対してどうこうと思えば良かったんですが、自分らしくない頭の使い方をしてしまったので、自分らしいレースではなかったです。結果的に負けたので悔しいです。

室伏が、朝原にエール

女子100mでは、福島が外国人選手を抑えて優勝 【スポーツナビ】

室伏広治(ミズノ)「素晴らしい投てきができた」
 今季最後の試合、最後の投てきでいい記録が出ました。今日は素晴らしい投てきができて良かったです。体調は万全ではないですが、技術的に安定したことがそれを上回ったと思います。
 (朝原について)長い間短距離をリードしてきた選手ですが、今後も陸上に貢献してくれると思うので、頑張ってほしいです。(北京五輪メダリストのドーピング疑惑で、メダル獲得の可能性があることについては)僕はオリンピックで力を出し切ることが仕事なので、その後についてくることについては分かりません。

福島千里(北海道ハイテク)「常に4年後を目指してレースしたい」
 スタートがうまくいかず、その分、後半切り替えて練習どおりにできました。来年には世界陸上(世界選手権)があるので(参加標準記録)A標準を突破することと、常に4年後(の五輪)を目指して一つ一つのレースをしたいです。
 (朝原について)最後に一緒にオリンピックに行けたことがうれしかったです。

池田久美子(スズキ)「リラックスして跳ぼうと思っていた」
 今シーズンの前半は気負っていたので、考え過ぎずにリラックスして跳ぼうと思っていました。まだ自分でまとまった跳躍ができていないので、今後の試合でいい感覚を取り戻したいです。

醍醐直幸(富士通)「自分のペースにもっていけなかった」
 あまり練習ができていなかったんですが、いいイメージで試合に臨めました。練習は軽くウエイトトレーニングをやったりして、試合はできるように作ってきました。
 今日は自分のペースにもっていけませんでした。昔は練習しなくても跳べる感覚があったんですが、それが今はないので、いつでも跳べる体を作りたいです。

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