マンUのファーディナンド「99年の再現をしたいと思っている」
17歳のときにウェストハムでデビューしたファーディナンドは、リーズ時代の2000−01シーズンにチャンピオンズリーグ(CL)に初出場し、ベスト4に進出した。02年にマンUに移ってからもファーディナンドは、CLのタイトルに挑み続けた。04年にはドーピング検査拒否により8カ月の出場停止処分を受けたが、復帰後もマンUで存在感を示し続け、昨季ついに念願のビッグイヤー(優勝トロフィー)をかかげた。
欧州王者となったマンUはこの冬、世界一の称号を懸けてクラブワールドカップ(W杯)を戦う。クラブチーム世界一を決めるビッグトーナメントを前に、ファーディナンドはどのような思いを抱いているのだろうか。
パチューカが一番のライバルになる
チェルシーを下して自身初のCL制覇を達成したマンUのファーディナンド 【Getty Images/AFLO】
プロ選手としてのキャリアにおいても、マンUが世界のフットボールの頂点に立つためにも、僕にとっては大きな意味がある。世界中の人に、現在僕らが持っている力を証明するまたとない機会だからね。
――最近はチームを代表して話すことも多いけれど
そんなに多くはないよ。僕は2002年にマンUに加入して以来、自分をクラブのファミリーの一員と考えている。今では自分がほかのクラブにいるなんて想像がつかないくらいだ。
――クラブW杯にはどのような印象を持っている? 参加チームのプレーは見たことがある?
正直に言うと、今のところはまだ見ていない。シーズンが進むにつれて意識が高まってくるだろうし、対戦する可能性のあるチームについても知ることになると思う。ただ、南米代表はエクアドルのLDUキトが勝ち上がったことは知っている。メキシコのパチューカが再び出てきたのは驚いたね。一般的には、彼らが一番手ごわいライバルになりそうだけど、何が起こるかは分からないよ。
――マンUにとって、今シーズン一番重きを置いているタイトルは?
どれか1つということはない。むしろ、すべてを狙っていく。マンUのようなクラブは、すべてのタイトルを獲りにいくべきなんだ。リーグ戦もCLもFAカップも、そしてもちろんクラブW杯もね。
誰もがクラブW杯に優勝したいと思っている
それは“ケース・バイ・ケース”だね。そういう可能性もあるかもしれないけど、今ここでは断言できないな。
――クラブW杯はかつてのインターコンチネンタルカップ(トヨタカップ)から形を変えたけれど、大会のフォーマットは進化したと思う?
そうだね。インターコンチネンタルカップから、すべての大陸チャンピオンが参加するクラブW杯に変わったことは正しいと思うよ。それによって、今までより大会の期間も長くなったし労力も増えたけど、それは悪いことではないしね。
――今大会の後、クラブW杯は日本開催ではなく、UAE(アラブ首長国連邦)に場所を移すことは知っている?(※2011年から2大会は日本開催)
いや、それは知らなかった。でも、受け入れるべきだろうね。日本の人たちはCLやプレミアリーグをよく見ているというし、ほかの場所でもそうなるといいと思うよ。
――サー・アレックス・ファーガソン監督もクラブW杯のタイトル獲得に向けてモチベーションは高いだろうか?
僕が知っているのは、ファーガソン監督は常にすべてを勝ち取りたいと思う人だということだ。だから、誰もが優勝したいと思っているクラブW杯のようなトーナメントを前にして、勝つチャンスを放棄するなんて考えられないよ。ほとんどあり得ないね。でも、監督がすべてのタイトルの中で、どのような優先順位をつけるかどうかは分からない。言えるのは、ここでは誰もが1999年(トヨタカップ)のパルメイラスとの一戦(1−0でマンUが勝利)のことを話していて、僕らは今回、クラブW杯でその再現をしたいと思っているということだ。
<了>
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ