アキバプロレス旗揚げ! 菊タローがホストから秋葉原を守る

佐々木亜希

アキバプロレスが旗揚げ! 記念すべき旗揚げ戦のメーンで菊タロー(右から2人目)はホスト軍団から秋葉原を死守した 【佐々木亜希】

 16日、東京・秋葉原UDX2Fのアキバスクウェアで、アキバ系プロレスラーの菊タローがアキバプロレス『アキバプロレスβ版アキプロ大地に立つ?』を開催し、超満員札止めとなる685人の観客を集めた。

 試合前と休憩にはアニメソングを流し、チケットの名前も通常のリングサイドはテラシート、指定席はギガシート、自由席はメガシートと”しょこたん語”を使用。木原リングアナの「シャツはズボンの中に入れて下さい」という観戦上の注意アナウンスが流されると、観客からは大ブーイング。「うるさい、そこのメガネ、いいからシャツを入れろ!」と、木原リングアナが声を荒げた後、主催者の菊タローがリングに登場した。

 旗揚げにあたり、菊タローは「本日はご来場、まことにありがとうございます。秋葉原でプロレスができることを嬉しく思っています。僕の知り合い、7人くらいは来てくれるかなと思っていたけど、こんなにたくさんのお客さんが来てくれて感無量です」と観客に挨拶。「今日はじめてプロレスを見る人はどのくらいですか?」と菊タローが問いかけると、幾人もの観客が手をあげた。なごやかなムードをぶちこわしたのが、新宿・歌舞伎町のホストクラブNo,1の経歴を誇る、DDT所属のRionだった。

“聖地”は渡さない! 秋葉原ホストクラブ化計画を死守

新宿・歌舞伎町のホストクラブNo.1の経歴を誇る、DDT所属のRion軍団が来襲! 【佐々木亜希】

 「秋葉原は我々、ホストクラブ・ダイヤモンドロマンスがいただく。この会場は破壊してシャンパン・タワーだ」。秋葉原ホストクラブ化計画を聞かされた菊タローは「それじゃあフィギュアとか、買いに行けないじゃないか!」と、敢然と立ち上がった。メインイベントでRionは秋葉原に眠るジャンクパーツの怨念を利用したプロレスラー、ジャンク男1号・2号を召還。菊タロー、おでん・カーン、メイドスタイルのアップルみゆきが秋葉原を守るために立ち上がった。

 女性に優しいはずのホストでありながら、アップルを容赦なく殴りつけるRion。シャンパンを強引に飲ませ、LANケーブルでチョーク攻撃を仕掛けていく。ジャンク男のジャンク・クラッシュ(サンドイッチ攻撃withアキバに眠るジャンクパーツ)で菊タローがダメージ、クロスボンバーを受けたおでん・カーンの缶の中身が飛び出す窮地に陥った菊タロー組。だが、ここでポスターを制作した人気漫画家のみずしな孝之が練習生として活躍だ。おでんの中身を素早く補充すると、おでん・カーンが力を取り戻す。菊タローのアシストからシューティングおでんプレスにつなぎ、アップルみゆきがスカートの中身が見えるのも構わずに原爆固めを放ち、ジャンク男1号を沈め勝利。アキバの平和を守ることに成功した。

「今回はあくまでβ版、次回は製品版につなげます」

“聖地”を死守した菊タローは「コミケの時期はアキバプロレス!というのを定着させたい」と定期開催に意欲 【佐々木亜希】

 菊タローは「アキバは僕らの大好きな町。来る人が笑顔となれる試合を見せたい。試合を見て、皆さんが、楽しいから頑張ろうって思えるようになれば、僕らも皆さんも人生の勝ち組だと思います」とマイク。「みんなでこの町を面白くしていきましょう。1回で終わらせず、コミケの時期はアキバプロレス!というのを定着させたい」と、今後も定期開催していくことを観客に約束。「アキバプロレスはアキバプロレスというジャンルを根付かせたい。ゲームやアニメとリンクさせて、プロレスの面白さをアピールしたいし、もっともっとアキバを引っ張っていきたい」と、秋葉原発信のプロレスに、大いに手応えを感じている様子。冬のコミック・マーケットにあわせた次回大会開催に向け「今日はあくまでβ版。今回出たバグをつぶして、製品版につなげます」と意欲をみせていた。

 オープニング映像ほか、全試合煽り映像が流された今大会。「マッスル」でおなじみのメガネこと、藤岡メガネも映像内に登場した。セミファイナル前には、販売店の閉店により死亡したダンボール肉マンと、大人の事情により亡くなったエルブレイザーを菊タローが「ドラゴンクエスト」風のゲーム界へ連れだし、教会で復活させる様も流される。相手チームには、マグニチュード岸和田が「マグニチュード秋葉原」としてK−DOJOの円華とタッグを結成。エルブレイザーがアクションゲームさながらの動きで会場を多いにわかせたが、マグニチュード秋葉原のラストライドに捕まり、3カウントを聞いた。

アキバプロレス・プレ旗揚げ戦「アキバプロレスβ版 アキプロ大地に立つ?」

ポスターを制作した人気漫画家のみずしな孝之さん(左)も練習生として活躍 【佐々木亜希】

8月16日(土)東京・秋葉原UDX2Fのアキバスクウェア 観衆:685人(超満員札止め)

<第5試合 6人タッグマッチ 60分1本勝負>
○アップルみゆき、おでん・カーン、菊タロー
(15分56秒 原爆固め)
●ジャンク男1号、ジャンク男2号、Rion

<第4試合 タッグマッチ 45分1本勝負>
○マグニチュード秋葉原、円華
(12分41秒 ラストライド→エビ固め)
●エルブレイザー、ダンボール肉マン

<第3試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
○アキバビリジアン、アキバブラウン
(6分39秒 急所打ち→首固め)
●怪人ローアングラー、戦闘員

<第2試合 シングルマッチ 20分1本>
−酒井一圭
(2分32秒 ノーコンテスト)
−戦闘員
※戦闘員、怪人ローアングラー乱入による

<第1試合 シングルマッチ 20分1本勝負>
○澤宗紀
(6分39秒 情念卍固め)
●内田祥一
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