最高視聴率男は秋山=「DREAM.5」一夜明け会見

長谷川亮

DREAM.5一夜明け会見に出席したライト級GP王者ハンセン(中央)ほか勝利選手たち 【チナスキー】

 リザーバーが優勝を果たすという怒とうの結末で幕を閉じた「DREAM.5 ライト級グランプリ2008 決勝戦」の一夜明け会見が22日、大阪府内のホテルで行われた。
 会見にはグランプリ王者のヨアキム・ハンセンを筆頭に、ワンマッチで勝利した秋山成勲、所英男、弘中邦佳、ジョセフ・ベナビデス、中村大介、そして笹原圭一DREAMイベントプロデューサー(EP)が出席(アリスター・オーフレイムはフライトスケジュールの都合で欠席)。大会から一夜明けての感想や現在の心境を語った。

ヨアキム・ハンセン
「昨日は本当に夢がかないました。ファンの人にはいい時も悪い時も応援してくれてありがとうと言いたい」

秋山成勲
「柴田選手は連戦連敗で自分の方が有利と言われていて、正直自分としても少しそう思っていたのですが、戦ってポテンシャルを感じましたし、まだまだ伸びる選手だと思いました。自分に関してはやるべきことが見つかったので、これからもっと進化してきたいと思います」

所英男
「山崎選手という強い選手に勝ててよかったです。KID選手が欠場になってしまったので、フェザー級を自分が盛り上げるぐらいの気持ちでやっていきたい」

弘中邦佳
「DREAMにデビューさせていただいてありがとうございました。僕のいいところはやられっぷりがいいところ、というのもあるので、もっと打ち合いをしたかった。次は打ち合いをしてくれる選手とやってみたいです」

ジョセフ・ベナビデス
「昨日は本当に最高の気分でした。自分の人生を通じても1番の経験だったと思いますが、これで満足せず頑張っていきたい。また戻ってきて試合をしたいです」

中村大介
「急なオファーでしたが、打撃ルールでやってもよかったのではと今は思っています。自分はライト級ですが、(ハンセンの)ベルトを見てカッコいいなと思うので、挑戦できるよう頑張りたい」

笹原EP
「大阪にもDREAMの熱を届けられたと思います。ハンセン選手は、まさにドリームをつかんだのでは。防衛を重ねていって、絶対王者と呼ばれるような存在になってほしいし、ライト級はライバルがひしめいているので、しのぎを削っていい試合をしていってほしい。本当におめでとうございます。
 平均視聴率は10.0%で、もうちょっと欲しかったし、格闘技ブームのころと比べると物足りなさを感じました。瞬間最高視聴率は有言実行で秋山選手(13.7%)。まだまだ戦いも夢も続いていきます」

笹原EPが今後の展開について言及

一夜明け会見に出席した秋山(中央)は前日から引き続き田村戦実現をアピール 【チナスキー】

 一本勝ちでDREAM初陣を飾った秋山は、試合後のコメントで田村潔司との対戦を希望。これについては「一度実現しかけたカードで、個人的にも試合をしたい気持ちがある。田村選手は僕なんかより全然経験もあるし、素晴らしい選手。素晴らしい試合ができる期待感があるし、ファンも盛り上がるだろうから、そういうのも含めていい試合になるのでは」と語り、この日も重ねて対戦実現をアピールした。

 このカードについては笹原EPも、「可能性は非常に高い。階級もぴったりだし、以前、実現寸前まで行ったドラマも含めて興味深い」と話し、積極的な姿勢を示していた。
 また、笹原EPは大会後の総括で秋山に体重・階級差を越えた戦いを希望していたが、これに対し秋山は「具体的に誰というのはないが、柔よく剛を制すというのは魅力だし、それがDREAMの新しい位置づけになれば。相談して決めていけば面白いのでは」と語り、まんざらでもない様子だった。

 一方、笹原EPが「あのころとは違っているだろうし、僕としては見てみたい」と個人的な希望として語ったのが、今回参戦直前まで行きながら幻となってしまったジェロム・レ・バンナvs.秋山の一戦。両者は05年3月のHERO’S旗揚げ戦で対戦しており、この時はバンナがヒザを打ち込んでKO勝ち。もし実現すれば秋山にとってはリベンジをかけての戦いとなる。

 さらに笹原EPは、「DREAM.6」(9月23日、さいたまスーパーアリーナ)への秋山連続参戦について、「全然ありうるんじゃないですか、けがもないですし」とコメント。初参戦・初勝利から一夜明け、“魔王”の周辺がにわかに騒がしくなってきた。
 そのほか、初代ライト級チャンピオンとなったハンセンについて、「どこかで試合を組みたい」と年内に初防衛戦を課す考えを明かし、「10月か11月にもう1回ぐらいやりたい」と「DREAM.6」に続く大会開催のプランがあることを報道陣に語っていた。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント