オグシオ、最大の危機で強めた結束力
バドミントン界の美女ペアとして話題を呼び、二人の愛称は瞬く間に広まった。その人気ぶりは写真集が発売されるほどで、21日には二人を中心に変化を見せるバドミントン界を描いた「オグシオ・デイズ」(ベースボール・マガジン社)も出版された。この日の会見では北京五輪で着用する新ユニホームが発表され、二人も新しい勝負服姿を披露した。素材にストレッチパイルライトを用いて、高いストレッチ性を発揮するなど、当然のことながら運動面の機能を考えられた仕様となっているが、見た目はかわいらしい感じのするワンピース。二人が「恥ずかしい」と言って照れると、無数のフラッシュが浴びせられた。
昨夏に世界選手権で銅メダルを獲得するなど実力も申し分なく、五輪初出場ながら、注目度も手伝ってメダル獲得の期待は高まっている。しかし、トップアスリートの戦いの場は、やはり笑顔だけではいられない。二人は今、最大の危機からはい上がろうとしている。きっかけは、4月に小椋が腰を痛めて戦線離脱を余儀なくされたことだ。その間、小椋は回復に努め、潮田は別のパートナーと組みながら実戦をこなした。それまで一緒にいることが当たり前だった二人は、別々の時間を過ごしながらコミュニケーションを取ることで、互いに新たな思いを抱くようになった。
小椋の復帰初戦で変化を見せた潮田
試合に負けた後、二人は宿舎の部屋で1時間ほど反省点などを話した。復帰直後で本調子ではなかった小椋は、当然のように「自分が足を引っ張って、コンビネーションが合わなかった」と考えていたが、潮田は「二人でやっているんだから、一人の調子が悪くても、もう一人がカバーすることができたはず」と、自分自身が責任を持つという姿勢を強く示したという。
相手を思いやる気持ちは、それまでももちろんあった。リハビリ中の小椋は、遠征中の潮田から送られてきたメールに「頑張って」という言葉がないことに気付き、「頑張ってと言われたら、どうしても焦ってしまうのを知っているからだと思っていたけれど、話してみたらやっぱりそうだった」と、古くは小学校時代から知るパートナーの心配りに感謝した。しかし、五輪まで残り数十日という状況下、小椋が感じ取ったのは優しさだけではなかった。「玲ちゃん(潮田)が引っ張っていこうとしてくれているのをすごく感じた」と話した。
「やっぱり、二人で一つのダブルス」
北京五輪の開幕まであと47日。課題は少なくない。「今はとにかく試合をしたい」と話す小椋は試合感覚を取り戻さなければならず、その上で、二人のコンビネーションを再び高める必要がある。また、初舞台で強まる注目やプレッシャーにも打ち勝たなければならない。しかし、7月26日には、バドミントンの組み合わせ抽選が行われるなど、大舞台はおよそ1カ月半と迫っており、いずれにせよ「悩んでいる時間もない」(小椋)時期に来ているのは間違いない。不安や焦りが襲い掛かってくるが、窮地に立たされたオグシオは「ここまでも二人で戦ってきた」と口をそろえ、より強固になった二人三脚で立ち向かう。
<了>
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