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ひとつのミスで崩れた明大
第57回全日本大学野球選手権5日目リポート

理想的な試合運びを崩したミス

近藤に逆転2ランを浴びるなど、1死も取れずに降板した明大のエース岩田
近藤に逆転2ランを浴びるなど、1死も取れずに降板した明大のエース岩田【島尻譲】

【東海大 17対7 明大】 明大にとって中盤までは理想的な試合運びだった。佐々木大輔(4年=日大三高)の2ランなどで3回までに6点を奪った。投げては、先発の江柄子裕樹(4年=つくば秀英高)が4回まで3安打無失点に抑える好投を見せていた。しかし、「ああいうことをしていたら試合では勝てない」と江柄子が振り返った5回のミスが、ゲームの流れを大きく変えてしまった。


 3安打を打たれるなど1死満塁と走者を背負った江柄子は、2番・伊志嶺翔大(2年=沖縄尚学高)を打席に迎える。ここで一呼吸置こうと三塁へ投じたけん制がまさかの大暴投。三塁ブルペンにボールが転々とする間に、2者の生還を許した。これが、「うちは試合中盤以降に点を取れる打線。負けていても逆転できる自信があった。1点を返した瞬間から押せ押せムードとなった」(横田崇幸/4年=東北高)と東海大打線に火をつけてしまった。

 その後、江柄子は動揺したのか、ここまで一つも出していなかった四球を伊志嶺に与えると、水江賢太郎(4年=市尼崎高)にライト前タイムリーを許す。3点差となったところで、明大ベンチはエース・岩田慎司(4年=東邦高)を投入。しかし、石谷潔(4年=岡山理大付高)に2点タイムリーを打たれると、近藤恭平(3年=市岐阜商高)に逆転2ランを浴びる。さらに、四球、レフト前ヒット、死球、四球……。岩田は打者6人に対して1死も取れず降板した。続いて前日の上武大戦で8回無失点と好投した野村祐輔(1年=広陵高)がマウンドに上がるも、横田崇幸(4年=東北高)に3ランを浴びるなど打者6人から1死しか取れなかった。結局、5回だけで2本塁打を含む10安打、5四死球と打者19人の猛攻を止められず、大会最多記録更新となる1イニング16失点を喫した。

主力投手を次々投入も流れ変えられず

 流れを変えようと主力投手を次々と投入した明大・善波達也監督だったが、「みんなで乗り切ろうと思ったが、相手打線が良かった。継投のタイミングを失敗したかも」と、選手を責めることなく自分のさい配を敗因とした。しかし、大量失点のきっかけをつくってしまった江柄子は、「小さなミスで野球は流れが変わる。試合を通じてよく分かった」と肩を落とした。1981年以来の決勝進出を逃した明大。野球の怖さを存分に味わう準決勝となった。


<了>

スポーツナビ

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