中央学院大・成田のエースの背中
サヨナラで負け投手に
味方の援護がなくても
それについても成田は「(点が入らないことに)焦りはなかったです。相手もいい投手だっていうことは分かっていたし、打線が良くないときは自分が抑える。それが勝つために必要なことですから。むしろミスもなくしっかり守ってくれたのに申し訳ないです」と自分を責めた。
役目を果たしたエースの背中
「0対1で負けるより、15対14で勝ったほうがいい。負けたら意味がないんです」
成田はそう言って涙をぬぐった。誰よりも勝ちにこだわっていたからこそ、結果に納得がいかないのである。
菅原監督は、どんなにイニングが進んでも「成田を代えるつもりはまったくなかった」と言う。それは成田でダメなら仕方ないという信頼の証だ。試合後、チームの運命とともにマウンドを降りた成田の後ろ姿は、敗者のものではなかった。それは、役目を果たしたエースの背中だった。
<了>
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