デコ「素晴らしいユーロになる」=ポルトガル代表の心臓の鼓動
ポルトガルの“心臓”デコは、チームを頂点に導けるか 【Photo:AFLO】
堅実なボールキープに、緩急をつけた自在のパス。そして労を惜しまぬランニングと、献身的な守備。ポルトガル代表のすべての歯車は、デコを中心に回っていく。今季のバルセロナではけがもあり、良いシーズンを送れなかったが、ユーロに向けてコンディションは上がっていると語るデコ。悲願の欧州制覇を狙うチームの心臓は、歓喜の瞬間を待ちわびながら、ひとつひとつ、静かに脈を打っている●●
ポルトガルは本当に最高のチームになっている
チームのコンディションはいいと思うよ。正直に言うと、とてもいい状態に仕上がっている。チームは若い選手と、ユーロやW杯を経験しているベテランがうまくミックスされている。そしてクリスティアーノ・ロナウドやクアレスマのように、若いけれどすでに多くの経験を積んでいる選手もいるしね。レアル・マドリーのペペ、ポルトのボジングワといった中堅の選手も、各国のビッグクラブでプレーしている。ポルトガルは本当に最高のチームになっていると思う。願うのは、ひとりの負傷者も出さずに大会を戦い切ることだ。そうすれば、素晴らしいユーロになるんじゃないかな。
――今大会、ポルトガルが大本命として見なされていることは認識している?
大本命とは言えないと思う。僕らよりもっと歴史のあるチーム――フランス、ドイツ、イタリアといった、ビッグトーナメントで何度も優勝を経験している国があるからね。でも、ポルトガルは先のユーロやW杯で結果を残してきたし、今の戦力を考えれば、優勝候補の一つには挙げられるんじゃないかな。でも大本命ではないと思うよ。
――ポルトガルの一番の強みは何だろうか
まず、僕らには偉大な監督(スコラーリ)がいる。そこはほかのチームと比べても、大きなアドバンテージだと思う。そしてポルトガルには、何か大きなことを成し遂げようと野心に燃える若手選手もいる。特にクリスティアーノはまさに選手としての絶頂期にいると言えるんじゃないかな。堅いディフェンスも僕らの特徴だし、いい大会になると信じているんだ。
――逆にウイークポイントは?
うーん、どうだろう。分からないな……。純粋なストライカーが必要だと言えるかもしれないけれど、それについては既に監督が解決策を見いだしているから……。もちろん僕らにも弱点あるけれど、今ここでは言わないよ(笑)。弱点のないチームなんてないからね。