コラム〜水上の若きサムライたち〜

令和2年新人王最有力候補! 前田篤哉(前編)

前田篤哉(まえだ あつや)選手

2020年3月1日更新 文:黒須田守(BOATBoy) 写真:池上一摩(BOATBoy)

順調なステップアップ

デビュー2年足らずでA級へ
デビュー2年足らずでA級へ

 2月4日、東京都内のホテルで「令和元年優秀選手表彰式典」が開催された。毎年開催されるこの式典は、前年の活躍選手を表彰するもの。最優秀選手、最優秀新人選手、最多賞金獲得選手、最多勝利選手、最高勝率選手、優秀女子選手、記者大賞、特別賞の各賞に選出された選手たちが、きらびやかに着飾ってこの舞台に臨む。今回の最優秀選手はグランプリを制した石野貴之。最多賞金、記者大賞もあわせて3部門で選出された。ルーキー選手たちはもちろん、この“MVP”に選ばれることを夢見て精進する。
 ボートレーサー養成所を修了した新人がまず目指すのはやはり最優秀新人選手。これは、選手登録の翌年から3年未満の選手を対象にした“新人王”だ。過去の受賞者を見渡すと、王者・松井繁やレジェンド・今村豊の名前や、最近では石野や峰竜太の名前も見つかる。平成30年の新人王は大山千広で、令和元年はいきなり優秀女子選手を受賞している。錚々たる面々が歴代受賞者に名を連ねる、まさにスターへの登竜門。令和元年の新人王は118期の宮之原輝紀が受賞している。
 今年の最優秀新人選手の対象となるのは、120期以降の選手となる。最有力候補となるのは、120期の前田篤哉だ。前田は令和元年の新人王争いにも加わり、僅差で宮之原に譲るかたちとなっている。最後のチャンスとなる今年は、是が非でも獲りたい勲章と言えるだろう。今後、もちろん数々の選手が前田を猛追してくるはずで、前田はさらなる精進を求められることだろう。

差し技が鋭い
差し技が鋭い

 前田は2016年春にボートレーサー養成所に入所、翌17年5月に地元の常滑でデビューしている。養成所時代の成績は決して悪くはなかったが、修了記念競走では優勝戦進出を逃している。ただ、ポテンシャルは高く、初勝利は17年7月。デビュー25走目のことで、これは120期生では一番乗りの初勝利だった。デビュー期勝率は2.87。これは同期ではトップの数字だった。この期に2勝をあげたのも前田だけで、同期生をリードするかたちでボートレーサーの道を歩み出したと言っていい。
 デビュー2期目は、1着数も舟券絡みも増加して、勝率は3.89と約1点上昇している。驚かされたのはデビュー3期目だ。成績はさらに上昇し、18年9月には早くもデビュー初優出。デビューから1年4カ月での優出は最近の新人ではかなり早いと言える。先月ここで取り上げた井上一輝はデビューから約4年かかっているのだ。前田のステップアップはかなり順調だったということになる。
 そのデビュー3期目の勝率は5.41。2期目からさらに急上昇して、A2級昇級を決めてしまった。デビュー2年に満たないA級初昇級は、やはり近年では早い出世である。123期の前田滉、124期の前田翔は双子の弟。ちょうど成績を一気にアップさせた頃に、二人とも養成所でデビューを目指して訓練を受けていた。彼らも兄に劣らないポテンシャルと言われているが、彼らのデビューが近付いてきていたことも兄にとっては刺激になっていただろうか。とにかく、前田はあまり類を見ないほどの猛スピードで、レーサーロードを駆け上がっていた。
 (後編に続く・・・)3/15(日)更新予定

前田篤哉
前田篤哉 (まえだ あつや)選手プロフィール

登録番号4983。120期。支部・愛知。出身・愛知。1996年11月29日生まれ。O型。

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